夢を語り、アクションせよ!事業創造のプロが語る、大学生のビジネスの創り方。

まだこの世のどこにもないものをつくってみたい。誰もやったことがないことをやってみたい。新たなビジネスの創造は、多くの人があこがれることなのかもしれない。しかし、ビジネスに触れる機会が少なかった学生は特に、その難しさに立ち止まってしまうことも。今回は、これまで数々のビジネスを立ち上げてきた岡本邦宏に、事業創りのポイントを聞く。


岡本 邦宏(おかもと くにひろ) 中途入社 2年目

テクノロジー本部 エンジニアリング統括部 CTO

オーストラリアでの事業立ち上げを経験した後、モバイルコンテンツの事業責任者 兼 子会社のCTO(最高技術責任者)を務める。その後も大規模サービスの立ち上げ・成長に携わる。音声ベンチャー、不動産テックなど複数社の技術顧問などを経て、2020年7月パーソルキャリアに入社。

※年次は取材当時(2021年度)のものです。

※本記事の内容は、2月8日に実施したオンラインイベントの内容を編集したものです。

事業創りで必要な、ヒト・モノ・カネ。

―― 最初に岡本さんの経歴に関して簡単に教えてください。

岡本 おおまかにはこの図のとおりです。20代半ばでオーストラリアに渡り、最初の事業立ち上げはそこで経験しました。私はもともとエンジニアなのですが、ちょっと変わった経歴があり、実は歯学部出身だったりします。これまでエンジニア目線を持ちながら、事業を創ってきました。スタートアップ企業のCTOなども経て、今はパーソルキャリアへ。人材業界は古い商慣習がまだある業界だと思うので、そこを変えるビジネスをやってみたいと考えました。現在はパーソルキャリアの内製開発でエンジニアリングを統括しています。

―― ありがとうございます。自己紹介を聞いただけでも、気になることがたくさんありますね!今日岡本さんには「事業創造」を軸に、3つのトピックスでお話をしてもらいたいと考えています。

岡本 はい、よろしくお願いします。

―― 最初に、事業創りに対する岡本さんの考えを聞いてみたいと思います。岡本さんにとって、事業創りとはズバリ何ですか?

岡本 事業というのは、世の中から必要とされるものだと思います。そもそも必要とされない事業は育ちません。加えてエンジニア目線で言うならば、UI/UXの観点を忘れてはいけない。つまり、使いやすく分かりやすいサービスにするべきで、自己満足ではいけないのが事業創りだと思います。

※UI:User Interfaceの略。商品やサービスとユーザーの接点。使いやすさや見やすさ、聞きやすさなどを指す。

※UX:User Experienceの略。商品やサービスを通じて、ユーザーが得られる体験のこと。UIも含め、質の高い体験や満足感を得られるかどうかが重要。

―― 世の中から必要とされるものであることが重要なのですね。逆に、事業が必要とすることはどんなことだと思われますか?

岡本 よく事業に必要なものは「ヒト・モノ・カネ」だと言われますよね。ヒトはもちろん必要です。特に、仲間が必要だと思う。自分にスキルがある人はすべて自分でまかなえると思ってしまうかもしれないけど、私の経験から言うと、1人ですべてやるのは結構厳しいものです。自分の苦手なことは得意な人にどんどん任せたほうがいいし、何より仲間と一緒のほうが楽しいですよ。

―― モノについてはどうでしょうか?

岡本 まずモノに関しては、単に商品という意味にとどまらず、アイデアや熱量、想いみたいなものをモノだと捉えてみてほしいと思います。これは新規事業をやりたい人はマストでやってほしいのですが、会う人全員に、夢を語れるようにしてほしい。自分の熱量を伝える、本気度を伝える。そうして、あなたの応援団をつくりましょう。そうやってとにかく行動しましょう。

―― 最後に、カネですね。

岡本 学生さんは、できない理由として事業を創るお金がないってよく言いますよね。でもそれは、ちょっと違う。社会人だって、ゼロからやろうと思ったらお金はないですから(笑)。お金は、集めるものだと考えましょう。では、どうやって集めるか。先に挙げたように、熱量で、行動して、夢を語って。お金を出してくれる応援団をつくる。そして広げる。そういうやり方を考えることも、大切ですよ。

学生の強みは、時間とコミュニティ。夜通し語り、事業を描け。

―― 事業を始めるにあたっては、どのような事業をどんなタイミングでつくるかを見極めることも大切だと思います。岡本さんの考える、タイミングを捉えるコツありますか?

岡本 3つのポイントを見極めることが大事です。まず、時流。例えば現在の日本だったら、世の中は「コロナ禍」といわれる状況だとかね。時流はすぐに変わり得るので、タイミングを逃さないことが大切です。それから、デバイス。1つの革新的な発明で、人々の生活がガラッと変わることがありますよね。デバイスが新しくなれば、当然新しいサービスが生まれる。そのタイミングも重要でしょう。

―― 3つ目はどんなことですか?

岡本 法改正です。例えばパーソルキャリアも、人がはたらくことに関する法律が変われば、合わせて事業を調整したり、新しく立ち上げたりします。実は、スタートアップ事業こそ、法改正は大チャンスなのです。大企業はどうしても、変化対応にある程度の時間を要する。そこで瞬発力あるベンチャーが、法改正に合わせて新しい事業をドンと立ち上げたら、やっぱり勢いがあります。成功するニッチビジネスなんかは、そういったタイミングを逃さないことが大事です。

―― その3つ、ぜひ感度高く情報をつかんでおきたいですね。例えば岡本さんが今学生だとして、どのように事業を検討しますか?

岡本 学生の強みって何だと思いますか?私は時間があることだと思います。使える時間がすごく多くて、それから学生ならではの視点やコミュニティがあります。私だったらそこをうまく使うと思います。

―― 時間とコミュニティ、ですか。

岡本 先ほどのヒト・モノ・カネを意識してみてください。コミュニティには、ヒトがいる。仲間を集めて、「ビジネスやろう!」って夜通し議論してみるといいと思います。ノートに書くような事業計画書でいいのです。そこに、熱量とアイデアと夢を集めましょう。モノになり、それを外に発信することでカネも集まってくると思います。

―― 語り合いからがスタート、ということですね。

岡本 よく事業創りはマーケットを見て……なんて言いますが、学生ではまだマーケットなんて分からないものです。事業創造をメインに仕事をする私だって、難しいと感じているのだから、そういったところは後回しにしましょう。まずは、下手に難しいことをやろうとするより、興味ドリブンで初めてみることが大事なのではないでしょうか。

その企業は、新規事業が「本当に」できる企業か?

―― 最後に、事業創りをしたいと考える皆さんへ向けて、学生のうちに全力でやるべきことってどんなことでしょう?

岡本 何を勉強したらよいですか?とよく学生さんから聞かれますが、ぜひ語学をやってほしいですね。英語はみんなある程度できるかもしれないけど、もう一つくらい。できる語学が増えると、思考も変わるし、影響を与えられる人口も一気に増えます。自分の考えを明確に伝えるとき、役立ちます。好きな語学でもいいし、ビジネスで役立ちそうなものでもいい。バランスのよさそうなものを選んでみてください。

―― 岡本さん自身も語学が活きたと感じる経験はありますか?

岡本 パーソルキャリアの今のチームには、インド人もチリ人もフランス人も台湾人も…さまざまな方がいます。話す上で英語は絶対必要です。今、加えて中国語も話せたらと思い、勉強中です。

―― 次に、事業開発をする力が身につく環境は、どんな環境ですか?

岡本 就職活動で企業を選ぶときに大事なことは、事業創りを本当にやらせてくれる会社かどうかです。ただ「やりたいことが実現できる会社です!」と声高に言っているだけでは意味がない。実践できるかが重要です。そして事業創りを実践するには企業体力が必要なので、それがあるかを確認しましょう。新しいことに投資するカネと、事業創りに意欲的な経営陣や上層部がいるかどうか。面接で聞くにはちょっと勇気がいるかもしれないけど、ぜひ気にしてほしいポイントです。

―― 本当にやらせてもらえる企業体力があるかどうかは、どういう視点で見極めればいいのでしょうか?

岡本 事業を複数持っている企業がいいでしょう。メインの事業がいくつかある状態、あるいは、確固たる売り上げのある強い事業を持った上で、新規事業にも投資しているという文化がある企業ですね。1つの事業だけで成長中の企業の場合は、おそらくその事業を育てることにリソースを割くことになります。一方、複数の事業、もしくは強い事業を持っている企業なら、新規事業に投資するリソースがあります。例えばパーソルキャリアも人材紹介事業、転職メディア事業など確固たるビジネスを複数持っている上で、新規事業に投資をするカルチャーがあります。そういった環境をぜひ見つけてほしいです。

―― これまで多くの事業を経験してきた岡本さんならでは視点で、たくさんのアドバイスをいただけました。ありがとうございました!

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