どこで何をしていても活躍できる人材創出を。起業家として「PCAアカデミア」で、次代へバトンをつないでいく生き方。

パーソルキャリアには、「PCA(パーソルキャリア)アカデミア」と呼ばれる、全社横断で社員の自律的な学習を推進する組織がある。多くの社員が受講を希望するこのアカデミアは、現在2期目が終了し、3期目の準備を進めている。単なるスキル勉強会とは一線を画し、スタンスを学ぶことからキャリア自律・リカレントを実現することまでを目的とした講義のほか、仲間との居場所を提供する取り組みだ。そんな「PCAアカデミア」の学長を務めるのが、浅見義治。彼のこれまでの経験や、そこからどのような想いで「PCAアカデミア」を立ち上げるに至ったかについて、語ってもらった。


浅見義治(あさみ よしはる)

2019年 中途入社

新卒入社した企業では、営業・事業開発・マネジメントなどを経験したのち起業。複数社の創業者であり、経営者。大学での起業家育成、産学連携を経て、2019年7月にパーソルキャリアへ入社し、新規事業設計、アライアンス、経営戦略、リサーチ&アナリティクスなどに従事。全社横断で社員の自律的な学習を推進する組織「PCAアカデミア」の学長。

スキルはすぐに陳腐化する。スタンスを学び、自らを変えていこう。

― 浅見さんが学長を務めている「PCAアカデミア」とは、どんな組織なのでしょうか。

浅見 「PCAアカデミア」は、パーソルキャリアの社員が所属組織を問わず、全社横断で自律的な学習を推進する組織です。セミナー・ゼミ・メルマガ・ビジネス動画を通じて、社員の学びやキャリア自律を相互支援しています。今まで累計数百名が、なんらかのアカデミアコンテンツを受講してくれています。

※アカデミア2期生最終回の様子

― 「PCAアカデミア」で大切にしているのはどんなことですか?

浅見 まず、「PCAアカデミア」は業務外という立て付けで設計しており、所属組織を問わず、本気で成長したい人が学べることを意識しました。学んで終わりなのではなく、共有できるものを次の世代や周りの人たちと共有して、その上で切磋琢磨しましょう、というマインドで運営しています。

― 学びの共有というと、「PCAアカデミア」は、社内勉強会のようなイメージですか?

浅見 はい。ただし、単なるスキルやテクニックの講座とは、一線を画しています。アカデミアではどこにいっても、何をしても、活躍できる人の創出を目指しています。スキルは3~5年で陳腐化するといわれており、それだけではキャリア自律の実現には十分ではないでしょう。そして、仕事ができるといわれる人の共通項として、スキルよりもスタンス(教養や哲学、あるいは在りたい方向性など)を大切にしているということがあり、そちらを意識するようになりました。

― スキルはだけでは足りないと。

浅見 そうなのです。スタンスが大切なのは、その人が未来へ向かうためのきっかけの一つとして、自分を支えてくれるものになるからです。常に、なしたいことをなしたい仲間と共に実現できる力を、「PCAアカデミア」で培います。例えば「利己的な知的盗人にならない」とか「相手よりも相手の方の成功を考え抜く」といった価値観を大切にしていることなどは、スタンスを重視していることの表れかもしれません。ただしスタンスを学ぶのは、言葉で言うよりも難しいことがたくさんあるのですけれどね。

― なぜですか。

浅見 スタンスを学ぶということは、自分の在り方そのものを問うことだからです。自分と徹底的に向き合った先に見つかることもあり、なかなか大変なこともあるなと。

― 自分のいいところも嫌なところも、ハッキリ見つめなければならないですよね

浅見 そうなんです。私も日々、自分と向き合って内省していますが、終わりがありません(笑)。だからこそ、アカデミアには共に励む仲間がいることで、お互い助け合いながら一歩ずつ進むことができるようになっています。アカデミアは居場所であり、共に頑張る人と出会える場所。ただ知識やスキルを供給するのではなく、誰かが学びたい、変わりたいと思ったときにそれができるよう、必要な場を用意しているのだと考えています。

先人から受け取った価値は、自分が次の人につないでいこう。

― 浅見さんのこれまでのキャリアについても教えてください。浅見さんは、新卒で入社した企業を退社した後、自身で事業を行っていた時期を経て、2019年にパーソルキャリアへ入社したのですね。大学時代にも、すでにビジネス経験があったとか。

浅見 はい。ビジネスに関しては、小さなころから興味がありました。

― どのような背景があったのでしょうか。

浅見 そもそも、私は小さいころから「生きるとはどういうことだろう」と考えることがよくありました。

― 生きるとはどういうことだろう、ですか?

浅見 はい。生きていることは当たり前ではないと思って生きていました。病気や事故、災害など、さまざまな事情で生きることが当たり前にできない方もいらっしゃる。そんな中、自分はありがたくも「生かされているのだな」と実感する機会が多くありました。その考えが幼少からあった結果、自分の価値を社会で発揮し、還元したいと考えるようになりました。

― 自分の価値を発揮するための起業だったのですね。

浅見 はい。小さいころの話なので、そこは少々漠然としているかもしれませんが……。だからこそ、今も変わらず私は先人の作った価値にそのままフリーライドすることがあまり心地よくないのです。

― 先人たちが作った価値、というと?

浅見 今ある便利な生活は、先人たちが悩み苦しみ、時に面白がり熱狂して生み出した価値で成り立っています。例えば今私たちが飲んでいる、コーヒーチェーン店のオリジナルドリンク。こんなおいしいものを手軽に飲めるのは、コーヒーを発見・発明した人がいるから、またこのドリンクのアレンジレシピを開発してくれた人がいるからだと思うのです。

― 誰かがそれを生み出してくれたから、私たちは恩恵を受けている。

浅見 大なり小なり、世の中のほぼすべてのモノやコトがそうであると考えています。制度もインフラも法律も製品も、先人が私たちの世代に送ってくれたモノやコト。それをただ利用する側になっているだけでは、なんだか申し訳ないと思ってしまう。自分自身も少しでも価値を生み出し、もらったバトンを次の方たちへつないでいきたいなと思っています。そのための手段が、起業することだったのかもしれません。

人の成長に携わりたい。その想いをかなえるために、パーソルキャリアへ。

― 起業するにあたっては、どんな価値を発揮しようと考えたのですか?

浅見 簡単に言うと、誰かの「不」の解消を意識することが大事だと考えていました。「不」は不満、不便、不安、不得意など。そういった誰かの困り事と、自分の得意なことが一致したときに、必要としてもらえるビジネスになるのではないかと。

― なるほど。

浅見 思いつきのアイデアだけで事業を立ち上げると、その後、場当たり的な対応になりやすい。やりたいことだけを事業にしていても、市場からニーズがない場合は続かない、もしくは想定以上に時間がかかることが多いと思います。ですから、「不」を抱える人の解決を意識するほうが、社会に価値が残せるかもしれないと考えるようになりました。

― それで浅見さんは、事業開発コンサルティングや、起業家育成などに挑戦したのですね。

浅見 起業して気づけたコト、出会えたヒト、創れたモノ、身につけられたチエのおかげで、機会とご縁にとても恵まれ、なんとか生きてこられましたね。

― パーソルキャリアへ入社したのはどんな背景が?

浅見 それまでの人生を振り返り、入社当時は自らの関心領域の中でも「ヒト」が持つ可能性に懸けたいと気づいたことが大きかったです。起業家育成の経験などから、想いが強くなったのもあるのかもしれません。人の成長に携わることで日本の生産性向上に寄与したいと考える中で、どなたに聞いても「パーソルキャリアは、人がいい」と言われました。実際に会ってみると確かにそうだなと思えることが多く、当社に興味を持ちました。

― なるほど。

浅見 パーソルキャリアの社員はみんな、ビジョンに対して真摯に向き合っているため、そう感じられるのかもしれないですね。日々いろいろな課題に直面していますが、目指す未来へ向けて、お客さまと課題に向き合い、やるべきことを考え、よりよい道を模索し、努力している人たちが多いなと思います。

未来は変わり続けるからこそ、自分の在り方も問い続ける。

― 今後、浅見さんがやっていきたいことはどんなことか、教えてください。

浅見 やりたいことは時々変わるかと思いますが、今は「はたらく」と「学ぶ」をつなげることを深掘りしていきたいと考えています。

― どういうことでしょうか。

浅見 世の中には、生きる上で仕事だけに思考を持っていかれて、土日もずっと仕事のことで悩んでしまったり、逆に割り切りすぎて「仕事は仕事」と、その枠の中に収めるだけで終わってしまったりする人がいるかと思います。しかし、本来のはたらくとは、自身の自己存在証明をする一つの手段であり、その中での喜びははたらきがいや生きがいにつながり得る、すてきなことなのではないかと思うのです。

ですから、はたらくこと・学ぶこと・遊ぶことの境目がなめらかになるにはどうすればよいのかを考えています。はたらくことから学びがあっていいはずだし、はたらくことを遊びのように楽しむ形態がより確立できたら、選択肢が増えてすてきなことだと個人的には思うのです。リカレント教育やリスキリングという言葉が飛び交っていますが、どこにいても、何をしていたとしても、あらゆる人にとって、より生きやすい社会の実現に一歩ずつまい進したいと思っています。

― それを実践する場の一つが「PCAアカデミア」なのですね。

浅見 そうですね。その先で、人々がはたらくということに対して、楽しさや意義、夢や希望を強く感じ、世の中の可能性が少しでも向上することに貢献したいと思っています。また、私自身が多くの方々に助けていただき、関わっていただいたおかげで今があるので、そのいただいた恩や縁を一人でも多くの人につなげていければうれしいなという想いもあります。

― 浅見さんが得意なことや、これまでの経験で気づけたものを、今悩んでいる誰かに渡しているのですね。

浅見 そうですね。先人から受け継いだ想いや価値のバトンを、共鳴してくれる仲間と共にできるだけ次代の人たちへ渡せたら幸せだなと思っています。本記事をここまで読んでくださったあなたにも、いつかバトンをお渡しできたらうれしいです。