子どもたちに「はたらく」ワクワクを。たった一人から始まった、社員発・キャリア教育ラボのこれから。

「各地域の小学生に、将来について考える機会を」。そんな想いでスタートした「“はたらく”を考えるワークショップ」。子どもたちが“はたらく”にワクワクできるような出張授業をきっかけに、今では「キャリア教育ラボ」という社内の部活動も立ち上がり、活動は勢いを増している。運営を担う中心メンバーである竜田、佐伯、髙橋の3人に、活動にかける率直な想いを聞いた。


竜田遼(たつた りょう) 写真左

2015年 中途入社 人事本部 戦略人事部 第2グループ
大学卒業後、ウエディングプロデュース会社に入社。その後、医療系人材紹介会社を経て現職へ。現在は戦略人事部にて事業人事に関わりながら、キャリア教育を全国で推進。全国の小・中学校での授業や、教員研修なども実施している。

佐伯雅子(さえき まさこ) 写真中央

2017年 新卒入社 テクノロジー本部 サービス企画統括部 サービス企画部 プランニンググループ
パーソルキャリア入社後は、リクルーティングアドバイザーを経て、入社後のフォローサービス「CAREER POCKET」の企画・運営を行っている。その傍ら、大学生向けのキャリア教育授業やそのプログラム設計も担当。

髙橋宗介(たかはし そうすけ) 写真右

2018年 新卒入社 dodaエージェント事業部 採用支援統括部 RAEMC部
入社以来、リクルーティングアドバイザーとして企業の採用活動支援に携わる。2年目からは、キャリア教育ラボで小学生へのキャリア教育授業も担当。現在は、事務局としてラボの運営にも携わる。

出張授業をしようにも、受けてくれる学校が見つからなかった。

-キャリア教育のために必要なアイデアを、一人ひとりが自由に発想し、形にする部活動「キャリア教育ラボ」。今や部員は80人を超え、パーソルキャリアの社員だけでなく、他のパーソルグループ社員も参加している。部活動のため、当然本業もこなしながらの参加だ。これだけの規模と熱量を持った活動は、どのようにして生まれたのか。

佐伯 私と髙橋さんは、キャリア教育ラボでの活動がメインですが、そもそもこの部活動って、竜田さんが始めた「“はたらく”を考えるワークショップ」がきっかけですよね?

竜田 そうなるね。最初は、自分が講師として各地を巡っていたのだけど、どんどん学校が増えていって。これはどうにも自分一人じゃ無理だから、社内で講師ができる人を育成しようと思って、興味がある人を集め始めたのがスタートだったね。

髙橋 きっとここまで大きくするのは大変でしたよね。

竜田 もちろん大変なこともあったよ。最初は授業をやらせてくれる学校を見つけるところからつまずきました(笑)。まずは近場でと思って、千葉の小学校はおそらくすべての学校に連絡したのではないかな。それでもなかなか受けてくれる学校は見つからなかったね。

佐伯 今は、20校以上で授業していますよね。どうやって広げていったのですか?

竜田 地味だけど、やっぱり口コミで広げてもらったのが大きかった。神奈川とか北海道に教育熱心な学校が多くて、最初はそこで数校やらせてもらって。そうしたら、「これいいね!」と共感してくれた校長先生が校長会で紹介してくれたりして。

髙橋 活動が広がっていったのもうれしいですけど、子どものころからキャリアについて考えることが大切だと感じている教育家もたくさんいるというのが、うれしいですよね。キャリア教育の未来に希望が持てる気がします。

お金も時間も人手もない。それでもあきらめなかった理由。

-竜田の粘り強い活動とキャリア教育への想いが共感を生み、「“はたらく”を考えるワークショップ」は着実に広がっていった。しかし、考えるべきことはまだまだ山積み。それでもあきらめたくない理由が、竜田にはあった。

佐伯 無事に参加校が増え始めてからは、順調に進んでいったのですか。

竜田 それが、そういうわけでもなくて……。一番は、お金の問題。学校側から授業料をもらっていたわけではないので、やればやるほど赤字になっていく。

髙橋 無計画にどんどん参加校を増やすわけにもいかなかったのですね。

竜田 それに、当時は一人ですべての授業をしていたから、自分の限界も見えてきて。人事としての本業もある中で、これ以上増やしたら仕事が回らないぞと。

佐伯 複数の学校と打ち合わせを並行して行い、授業内容を考えて資料を作り、遠方にも飛んでいって授業をする。もちろん、本業もある。しかも、それを竜田さん一人でやっていたのですよね。正直、やめようとは思わなかったのですか?

竜田 それはなかったなぁ。やっぱり、これは絶対にやるべき活動だと信じていたからだと思う。私もそうだし、会社も。

髙橋 竜田さんに熱い想いがあるのはよくわかるのですが、会社もそんなに期待してくれていたのですか?

竜田 タイミングに恵まれていたと思うよ。ちょうど当時、パーソルキャリアのミッションが『人々に「はたらく」を自分のものにする力を』に決まって。この活動はまさに、新ミッションど真ん中。社長や当時の広報部長も「子どもたちに必要な活動だから、やったほうがいい」と応援してくれた。

髙橋 これだけミッションに沿っているのだから、やめる理由はないと思うかもしれないけれど、結構すごいことですよね。利益が出ない活動を、企業のトップが応援してくれるというのは。

竜田 それだけミッションに本気だからだろうね。当社じゃなかったら、ここまでやらせてくれなかったかもしれない。

勉強もはたらくも、目的ではなく手段だと気づいてほしい。

-これは、まさにミッションど真ん中の活動。会社からの後押しもあり、困難を乗り越えた竜田。次のフェーズは活動のさらなる拡大。そのために仲間を募り始めたところで、3人は出会ったという。

竜田 ミッションの推進という追い風も吹いて、社長からGOサインも出た。あとは、より多くの学校で授業ができるように、周りを巻き込むだけ。そう思って、社内で講師を募集することにしたのです。そこで声を掛けたのが、髙橋さんと佐伯さんでした。

髙橋 豊洲の小学校で講師をやりましたね。懐かしいなぁ。

佐伯 私も講師アシスタントとして授業に参加しました。

竜田 特に髙橋さんは、当時まだ2年目で本業に慣れるのも大変な時期だったのに、よく参加してくれたよね。自分が声を掛けておいてこんなこと言うのも変だけど(笑)。

髙橋 学生時代、塾講師のアルバイトをしていたこともあって、キャリア教育に関心を持っていました。勉強は頑張るけれど、夢がない生徒が多いのではないかと思っていて。将来やりたいことが見つかれば、そのために勉強ももっと頑張れるはず。けれど、学校で教わるのは勉強がほとんどだし、どうにかならないものかなと。

竜田 確かに、勉強が目的になっちゃうともったいないよね。そういう意味では、社会人も同じ。はたらくことは目的じゃなくて、あくまで手段。そういう意識を持つには、小さいころから将来について考える意味はあると思うんだ。

髙橋 それは、実際に講師をしてみてすごく感じましたね。小学生ってものすごく素直なんですよ。「世の中にはこんな仕事があるんだよ」って話すと、目をキラキラさせながら聞いてくれる。素直で、スポンジみたいにどんどんいろいろなことを吸収できる小学生だからこそ、自分の将来について考える機会を持ってほしいなと強く思ったのを覚えています。

キャリア教育だって、いろいろな形があっていい。

-ここでなら、学生時代からやりたかったことが実現できる。そんな想いから佐伯は、講師だけでなくキャリア教育ラボで活動を始める。一方、佐伯には同じキャリア教育でも、大学生を対象にしたいという想いがあった。

佐伯 私が参加した理由も、昔からキャリア教育に興味があったから。自分が就職先選びに悩んだこともあって、後輩たちには一人で悩みを抱えてほしくないと思っていたのです。

髙橋 就職活動の時期になって、いきなり将来のことを考えろと言われても無理がありますよね。

佐伯 おっしゃるとおりで、いわゆるサマーインターンや本選考の直前からでは遅いなと。低学年のうちから、自分の将来やはたらくことについて考えていれば、自然と自分の軸が見えてくる。そういう機会を提供したいなと思っていました。

竜田 素晴らしい! 私がキャリア教育ラボを立ち上げた理由も、そこにあるんだよね。講師を育成するためでもあったけれど、キャリア教育っていろいろな形があると思っていて。特に、小学校での授業という形にこだわる必要はない。今の社会に必要だと思うキャリア教育の形をそれぞれで生み出していく研究室の意味合いでつくったんだよね。だから、キャリア教育ラボ。

佐伯 そうだったのですね。提供したい価値がある人にとって、こういう部活があって、80人以上の仲間がいるというのは、本当にありがたいなと思っています。

髙橋 部員の多さもそうだけど、事業やグループ企業の幅広さを活かせるのも当社ならでは。実際に、佐伯さんもグループ会社の「ベネッセi-キャリア」と組んでイベントを開催していましたよね?

佐伯 そうそう。大学生向けのサービスを提供している会社がグループにあるのだから、協力しないともったいないと思って(笑)。キャリアについて考えるワークショップを開催しているよ。

竜田 自分の想いを軸に、巻き込める人やモノをどんどん巻き込んで、いろいろな形ではたらくについて考える機会を提供する。まさに、ラボが目指す姿を体現してくれていてうれしい限りです!

いつかはここを、キャリア教育のプラットフォームに。

-出張授業を起点に、社内の部活動も誕生。そこから、講師や大学生へのキャリア教育など新しい人材や教育の在り方が生まれ始めた。今後もさらに活動を広げていく中で、3人が見据える未来とは。

髙橋 私は今、キャリア教育ラボの事務局として運営に携わっているので、より部員が自由に制限なくキャリア教育に向き合える環境をつくっていきたいですね。そうした環境ができれば、部員も増えるでしょうし、部員が増えればできることも広がっていく。そんな好循環を生み出していきたいと思っています。

佐伯 グループ会社から参加してくれる人も出てきて、部活動として幅が広がり始めているよね。グループ会社の事業やサービスについての理解も深まるから、本業にもプラスになるし、ありがたいですね。

髙橋 いずれは、グループを超えていろいろな会社から人が集まる場所にしたいですね。キャリア教育をしたい人が集まるプラットフォームみたいなイメージを描いています。

佐伯 私は、対外的な提供価値だけではなくて、参加してくれている部員にも、もっと還元できるような取り組みをしていきたいと考えています。本業も忙しい中で参加しているからには、何か持って帰ってもらいたいじゃないですか。

竜田 そこまで考えてくれているとは、感激しました(笑)。私は、髙橋さんと佐伯さんみたいな人をどんどん増やしていきたい。それだけです。今日の2人の話を聞いていて本当に感動しました。自分で自由に考えて、提供したい価値を、提供したい人に届けてほしい。そんなラボに込めた想いを、そのまま体現してくれている。そういう人がもっともっと増えていけば、日本のキャリア教育の選択肢は増えると思うし、パーソルキャリアのミッションも自然に推進していけるのではないかな。本気でそう思っています。