フレームワークの目的
フレームワークを覚える前に、フレームワークを用いる目的を理解しましょう。目的を理解することで、フレームワークを使うメリットを実感できます。
思考を整理しスピードを上げる
フレームワークを使うことで、何かについて分析したり意思決定をしたりする際に、何を考えるべきで、何を整理すべきなのか明確になります。グラフや表を書くのが面倒に感じても、最終的に思考のスピードが上がることにつながり効率が上がるため、その効果を実感できるはずです。
共通認識をつくる
ビジネスコンテストなどのチームで何かについて考える機会では、1つの課題に対して複数のメンバーが関わるため、認識の違いが生まれやすい状態です。そうした場合に、フレームワークを使うことで、チームで共通の認識を持ちながらスムーズに議論をすることができるようになります。
フレームワークの使い方
続いて、フレームワークの使い方について説明します。フレームワークはどんなときにも使えるものではありません。適切に使うことで、はじめて効果を発揮するため、使い方について注意しておきましょう。
フレームワークは目的によって使い分ける
フレームワークは万能ではありません。目的と状況に応じて最適な枠組みを模索する必要があります。目的と使用するフレームワークがずれていると、かえって思考の効率を落とすことになるでしょう。
覚えるのではなく使いこなせるようになる
フレームワークには多くのパターンがあるため、最初からそれらすべてを正確に覚えることは大変です。まずは重要なものや頻繁に使うものだけを押さえておき、使う機会の少ないフレームワークを使用する際には、その都度調べて対応しましょう。業務でフレームワークを繰り返し実践し、徐々に使いこなせるフレームワークを増やしていきましょう。
目的別おすすめフレームワーク12選
今回は4つの目的別にフレームワークを紹介します。
- 課題発見のためのフレームワーク
- 市場分析のためのフレームワーク
- アイデア創造のためのフレームワーク
- 戦略立案のためのフレームワーク
課題発見のためのフレームワーク
①As is / To be:現状と理想のギャップを把握する
理想「To be」と現状「As is」に整理し、その間にあるギャップを可視化します。
- 理想(To be)に目標や未来の姿を書き出す
- 現状(As is)に今の状況を定量的な情報と定性的な情報を含めて書き出す
- 理想と現状にあるギャップを分析する
②ロジックツリー:情報を整理し全体を把握する
大本の課題から、考え得る原因を整理し、抽象度の高い課題の具体的な原因を可視化します。
- 課題や問題を設定する
- 課題に対して考え得る主な原因を書き出す
- 原因を細分化して具体性を高める
- 出し切った情報をもとに、各要素のつながりにずれがないか確認する
市場分析のためのフレームワーク
③PEST分析:外部環境を把握する
自社の事業やサービス、組織に影響を与える可能性がある外部の環境要因を分析します。
- 要素ごとに影響がありそうな情報や出来事、ニュースを書き出す
- 各要素を整理しつつ、抜け漏れがないかを確認する
- 自社にとって特に重要な要素をピックアップする
④SWOT分析:強みと弱みを分析する
自社や事業の存在意義や取り巻く環境について整理し、自社の強みや弱みを把握します。
- 分析対象を設定する
- 各要素にあてはまる事象を書き出す
- 抜け漏れやずれがないか確認しつつ整理する
⑤ペルソナ分析:ターゲットについて分析する
対象の商品やサービスのターゲットとなる代表的な顧客の状況や心理を理解します。
- ターゲットとなる顧客を思い浮かべる
- その顧客に関連しそうな情報を集める
- 集めた情報をフレームワークの要素に整理する
- 整理した情報をブラッシュアップする
⑥4P分析:競合について分析する
競合の扱う商品やサービスについて、どのような施策を行っているかを分析します。自社製品の分析にも使用できます。
- 対象となる商品やサービスの情報を集める
- 各要素に情報を整理する
アイデア創造のためのフレームワーク
⑦マンダラート:アイデアを広げる
アイデアを広げ、中心となるキーワードから関連するものを網羅的に可視化できます。
- 中心となるキーワードを設定する
- 連想されるキーワードを書き出す
- さらに2で書き出したキーワードから連想されるキーワードを書き出す
⑧ペイオフマトリクス:アイデアを整理する
複数のアイデアの中から「効果」と「実現性」の2軸をもとに効率的にアイデアを選択します。
- 事前に自由にアイデアを書き出しておく
- アイデアをグラフに配置していく
- 配置したアイデアから掘り下げるアイデアを選択する。効果と実現性が高いものを選択するのが一般的
戦略立案のためのフレームワーク
⑨クロスSWOT:自社の強みを活かす戦略を考える
事前にSWOT分析をした上で、自社の強みと弱みを活かした戦略を考えます。
- 事前にSWOT分析を行い、シートに記入する
- 各象限の戦略を洗い出す
⑩ポジショニングマップ:事業ポジションを考える
標的となる市場で、顧客の心にブランドをどのように位置づけたいかを考えます。
- 縦軸と横軸の設定をする
- 各競合がどこに位置をするのか考え、配置する
- 競合の位置を踏まえて、自社が競合優位性を発揮できる位置を探す
⑪AISASモデル:Webを活用したコミュニケーション施策を考える
AISASモデルは、インターネット環境がある状況で、消費者が商品やサービスを認知して購入するまでの購買プロセスを可視化します。購買行動に関する行動モデルで有名なものにAIDMAモデルがありますが、AISASモデルはインターネットサービスやSNSを活用したコミュニケーション施策を考える際に効果的です。
- 事前にペルソナを設定しておく
- 顧客の状況を書き出す
- 顧客のニーズを書き出す
- コミュニケーション施策の内容を書き出す
⑫ロードマップ:目標達成までの道筋を立てる
長期的な戦略をとる上で、未来の目標へ到達するためのステップを整理するロードマップ。事前にAs is/To beをしておくと整理しやすくなります。
- 最終目標をいつまでに達成するかを書き出す
- 現状を書き出す
- 中間目標を設定し、いつまでに達成するかを書き出す
- それぞれの目標に到達するための施策や戦略を考える
まとめ
今回はビジネスコンテストで使えるビジネスフレームワークについて紹介しました。
フレームワークは内容を覚えるだけでなく、使いこなせてはじめて役立つ分析ツールです。まずは実際に使ってみて、徐々にコツをつかんでいきましょう。ぜひ、ビジネスコンテスト前に練習してみてください。
パーソルキャリアの新卒採用エントリーはこちら!
パーソルキャリアは“人々に「はたらく」を自分のものにする力を”というミッションのもと、「doda(デューダ)」をはじめとする国内最大規模のHRサービス等、はたらく人と組織に関わる幅広い領域のサービスを展開している会社です。
社員一人ひとりが”キャリアオーナーシップ”を持って自分のキャリアを自ら切り開き、大手ならではのリソースを駆使しながらもベンチャーのような裁量権を持って顧客の本質的な課題を解決をしています。
- ビジネス総合、プロダクト企画、エンジニアなど希望する職種コース別に採用選考を実施中!
- 気軽に就活対策、企業研究ができるイベントを多数開催中!