はたらく人に、後悔のない選択を。 顧客親密賞を4度受賞した、私なりの「正義」。

はたらく人に、後悔のない選択を。 顧客親密賞を4度受賞した、私なりの「正義」。

2021.02.03 PEOPLE

単純な売り上げや契約人数では計れない、顧客満足や顧客貢献の視点を評価する社内賞。それが、「顧客親密賞」である。橋浦は入社5年目にして過去4度、この賞を受賞した。担当する業界・業種が変わっても受賞を続けられるのは、彼女の「正義」がぶれないからだ。橋浦の貫く彼女なりの正義と、その根底にある「はたらく」ことへの考えを掘り下げていこう。


橋浦 ほのか(はしうら ほのか)

2016年 新卒入社
dodaエージェント事業部 採用支援統括部 RAIT・NET部 RAIT・NET第1グループ
はたらくことへ前向きな人を増やすため、パーソルキャリアへ入社。入社後はRA(リクルーティングアドバイザー)として、企業の課題を人材という側面から解決しつつ、多様な視点で「はたらく」ことについて考えている。コンサルティング、IT、事業会社など、多くの業界を担当しながら、顧客親密賞を4度受賞。

はたらくことへ前向きな人と、そうじゃない人。違いは何だろう。

 ― 最初に、パーソルキャリア入社前のことから聞きたいです。振り返って、今の仕事につながっている経験があれば教えてください。

橋浦 両親のはたらく姿に、大きく影響を受けていると思います。父親は自営業で非常に忙しかったのですが、いつも、とても楽しそうに仕事をしていました。母親は専業主婦だったのですが、仕事をするようになると、さらに活き活きとしはじめて。そんな二人の姿を見ていたから、はたらくことは楽しいことなのだと感じていました。

 ― 楽しいことを仕事にしたくて、人材業界への就職を志望した、ということでしょうか?

橋浦 それはちょっとだけ違います。私は、はたらくのは楽しいことだと思っていましたが、大学で周りから就職に対する考えを聞いたり、社会人の話に触れたりすると、はたらくことに対して、ネガティブな気持ちでいる人が想像以上に多いことに気づいたのです。そこで私は、はたらくことへ前向きな人をもっと増やしたいと思い、それが実現できそうな場所として、人材業界を選びました。

― はたらくことへ前向きな人を増やしたい、という気持ちが就職活動の軸だったのですね。

橋浦 そうですね。軸としては、実はもう一つありました。価値観を固定されてしまわないように、そのときどきの「一人前」を目指すことです。一つの組織にずっといると、考えが凝り固まってしまいそうで避けたかった。人として、社会人として、女性として、とさまざまな自分がいるので、相手や状況に合わせて柔軟に考えることができる人に成長していきたいと考えていました。そういう意味で、多様な業界・年代・職種の方々とお話できる職業ということでも、今の仕事が合致していたのだと思います。

― その中でパーソルキャリアだったのは、どんな理由がありますか?

橋浦 「はたらいて、笑おう。」というビジョンが、自分の考えや実現したいことと近かったというのが決め手です。共感できる考えの下ではたらきたいと思いました。

― はたらくことへ前向きな人を増やすために、入社時は、パーソルキャリアでどんな仕事をしたいと考えていましたか?

橋浦 はたらくことへ前向きになれない人がいるのは、なぜなんだろうと思っていて。そこへつながる理由や課題を見つけるために、20代を当社で過ごしたいと考えていました。

受賞はあくまで結果。紹介から事業の前進まで考えるのが、RA。

― 現在、橋浦さんが担当しているRA(リクルーティングアドバイザー)の仕事について教えてください。

橋浦 担当の業界業種はさまざまですが、職種はずっと変わらずRAを担当してきました。RAの仕事とは、主にお客さまである企業と向き合う仕事で、3つの側面があると私は考えています。

― 3つの側面、ですね。

橋浦 はい。まず1つ目は、企業が求める人材をご紹介すること。企業へのヒアリングを行い、条件に合致する人を探します。2つ目は、採用コンサルタントの役割です。RAは、ただオーダーどおりの人を探して紹介して終わり、ではありません。どんな人を採用するべきかを提案し、入社後まで責任を持ってサポートを行います。最後に3つ目は、企業・事業を前進させることです。企業戦略・事業戦略に合わせた、人材戦略というものがあります。私たちの仕事は、人材紹介を通じて、企業や事業の成長のために、どのような採用を行うか考えていくことなのです。

― ただ人を紹介するのがRAの仕事というわけではないのですね。

橋浦 本当に言われたとおりの人材を探すのであれば、「いる/いない」の2択で提案が終わってしまいますよね。それではRAといえません。その企業・事業にとって本当に必要なことは何かを考え、もう一歩踏み込んだアプローチも検討します。

― 具体的に、橋浦さんが経験したことでは、どんな事例がありますか?

橋浦 過去、大手SIerのお客さまを担当していたときのことです。幅広な領域で事業を展開し、業績や成長率も業界トップクラスの会社でした。昨今のキャッシュレスに対するニーズ拡大に伴い、事業拡大を見込んで、テクノロジー分野の人材を採用したいと考えていました。しかし、なかなか採用がうまくいっていませんでした。転職を希望する人から「金融しかやっていない」「昔ながらでカタい文化がある」というイメージが固定化されてしまっていて、魅力が適切に伝わっていなかったことが明確な課題だったのです。

― その際、橋浦さんはどのようなアプローチを?

橋浦 課題解決に向けては、現状をお客さまに把握していただきながら、多くの転職を希望する人に向けて、正しい情報を届けていくことが大事だと考えました。具体的に行った対策は2つです。最初に、お客さまとより強い信頼関係を構築すること。毎月定例のミーティングを設定し、状況を共有。そのとき私たちがどのような動きをしていて、マーケットがどう変化しているか。課題と進捗状況の認識をそろえることで、お互いの連携をスムーズにしました。

― なるほど。もう一つは?

橋浦 実際に募集している部署・職種について、自分で現場へ赴き、情報収集を行いました。20部署ほどです。

― 20部署! かなり力を入れたのですね。

橋浦 はい。はたらく魅力ややりがいについて、現場ではたらく人に直接ヒアリングしたいと考えました。金融しかやっていない、カタい、といった一面的なイメージからは分からない魅力を求人票や広告に反映できるようていねいに。地道にですが、正しい魅力を伝えることにつながったと考えています。

― もう少し具体的に知りたいです。直接ヒアリングすると、どのような変化があったのでしょうか?

橋浦 直接ヒアリングすることの効果としてはいくつかあるのですが、まず、人事担当者からの話だけでは言語化できていなかった、潜在的なニーズに気づくことができます。人事担当者が普段見ているのは、あくまでお客さまの社内。それに対して、私たちエージェントは競合企業や転職を希望する人についてもよく知っています。その視点を持ちながらヒアリングをすることで、それまで隠れていた組織の魅力が浮かび上がってくるのです。

― なるほど。

橋浦 一段深くお客さまのことや採用担当者の考えに触れられると、どのような人を採用すべきかが明確になります。単純に「20代のエンジニア職」とカテゴリ分けするだけではなく、「こういった事業の背景や課題があるから、それを担える20代のエンジニア職」と、具体的にイメージができれば、情報を届けるべき相手も見極められます。

― 企業・事業を前進させる、というのはそういうことだったのですね。

橋浦 はい。またそれを実現するためには、徹底的にお客さまのことを知る必要があります。同じ会社であっても、規模が大きいと事業部や組織によって特徴が異なります。時間はかかりますが、それぞれの志向や雰囲気を根気よく聞き出すことで、より職場にフィットする人材の提案ができ、それが企業・事業の前進につながるという考えです。

― では、そのお客さまの依頼に対しては、十分に応えられたということですね。

橋浦 はい。それ以後、採用に関する相談だけでなく、ブランディングや入社後の定着施策など、さまざまなことに関してご相談をいただいています。

― 橋浦さんは、そういった一歩踏み込んだ提案ができるから、過去にも「顧客親密賞」といった社内賞を受賞されているのですね。

橋浦 これまで、さまざまな部署を経験してきましたが、4回この賞をいただいています。お客さまに対して素晴らしい仕事をした人へ贈られる賞です。

― 4度も受賞されているのですね!

橋浦 といっても、賞は目的ではありません。あくまで結果。私がやるべきなのは、お客さまのためになること、という想いは変わりません。自分の成果や売り上げももちろん大切ですが、それだけではない。「誰かのために」というのが、いつも私のモチベーションになっています。

正解はない。できるのは、自分の正義を守ること。

― 仕事をしていて、つらいと感じることはありますか?

橋浦 つらいと感じることはないですね。そこはちょっと意外でした。お給料をいただくからには、つらいことも多いはず、と思い込んでいたのかもしれません(笑)。ただ、大変だと感じることはあります。この仕事には、答えがありませんから。

― 答えがない、とは。

橋浦 「絶対にこうするのが正しい!」と言い切れる提案が、あり得ないことですね。例えば、転職を希望する人が2社の企業どちらに入社するか迷っているとき。客観的に考えて「こちらのほうが希望条件に合っている」と思う企業があったとしても、それは私の考えであって、その人にとって本当によい選択とは限りません。どのような提案が正しい、と決めつけることはできないのだなといつも意識しています。

― 答えがない中で、普段の仕事において、意識していることはありますか?

橋浦 自分の正義を守ることですね。私の正義とは、「はたらく人が後悔をしないように」を目指すことです。はたらく人が、ふと自分の仕事を振り返って、嫌な気持ちにならず、プラスの気持ちで仕事を捉えられるようになってほしいと考えながら仕事をしています。

― はたらく人が後悔しないよう、RAにできるのはどんなことだと思いますか?

橋浦 直接はたらく人と関わることは少ない職種ではあるものの、RAは、はたらきたい人が自分で考えて決断できる状況を目指すべきだと思います。自分で判断できなければ、後悔につながりやすい。「親にすすめられてこの仕事にした」「人材サービス会社が提案したからこの会社を選んだ」など、自分の選択ではないため、最初からネガティブがついてきてしまう。そうではなくて、積極的に自分が選んだ仕事であれば、ポジティブに捉えられるのではないでしょうか。そのために必要な情報など、ご本人が判断するための材料をできるだけ準備するのが、私たちのやるべきことではないかと考えています。

成長を感じながら、いつも「ちょっと上」を目指して。

― 自分で決断しないことが、後悔や仕事へのネガティブな気持ちにつながりやすいのは、重要な気づきですよね。

橋浦 はい。私がパーソルキャリアへ入社したとき、はたらくことへ前向きな人を増やすために、課題を見つける20代にしようと考えていました。その課題が「自身の決断」なのかなと感じています。

― 仕事に前向きになれない人がいる背景には、はたらく人が自分で決断しにくい状態があり、それが課題だと。

橋浦 はい。課題に対して、具体的に「こうしよう」と思える明確なアプローチは、まだ見つかってはいません。さまざまな活動に取り組んでいるところです。現在の、RAとしての仕事を頑張ることもそうですし、ワーキングマザーを支援する「ママボラン」というサービスに携わっていたこともありました。また、パーソルキャリアの仕事とは別に、プライベートワークとして、エンタメ業界ではたらく人の就職支援をするプロジェクトも、これからやってみたい仕事の一つです。

― 目的のためにできることは、多岐にわたりますね。

橋浦 そうですね。さらにですが、意思決定には幼少期や学生時代の経験も大きく影響すると私は考えています。自ら意思決定した経験や、そこに対する考え方は、はたらき方への影響が大きいと感じ、教育や親世代への啓発といったアプローチ方法にも興味がありまして。これも正しい答えが見つかるものではないかもしれませんが、ずっとやりたいと考えていたことと、少しずつつながりがハッキリしてきている気がしています。それはとてもうれしいことです。

― 目標としていたことへの、課題は見えた。そして次のアクションは…というところですね。入社前に望んでいた「一人前」にはなれましたか?

橋浦 多くの人たちと接しながら、さまざまな価値観を学ぶことはできているなと感じます。私にとっての「一人前を目指す」とは、「ちょっと上を目指す」ことなのだと、最近気づきました。これができたら一人前、という指標はありません。まだ一人前じゃないからもっと頑張ろう、と思うための合言葉のようなもの。多様な価値観に触れながら、「ちょっと上」を常に目指し続けられたらと思います。そう考えると、入社時に考えていたことには、思いどおり取り組めている気がしますね。いつも上を目指し続けられる環境があって、はたらくことに前向きな人を増やすための、課題も見えてきた。これからは、課題の解決に向けて取り組んでいく期間になっていくのかもしれません。RAとしての仕事を通して、世の中にもっとはたらくことへ前向きな人を増やしていきたいです。

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