突然のサービス終了から新サービス成功までの道のり。その裏側とは。

突然のサービス終了から新サービス成功までの道のり。その裏側とは。

2020.11.11 PEOPLE

2019年冬にリリースとなった、動画求人情報サービス「dodaプライム」。業界初と言われるこの画期的な試みを支えた主要若手メンバーのひとりが、髙橋遼太郎だ。入社前、内定者インターンシップ時代から、担当サービスについて徹底的に考え続けてきた彼が芯に持つのは、「意義付け」の大切さ。サービスの立ち上げと終了、両方を経験した髙橋の考える、意義付けとは。


髙橋 遼太郎 (たかはし りょうたろう)

2015年 新卒入社
転職メディア事業部 企画統括部 商品企画部 商品販促企画グループ

小中学生時代は、1学年の人数が20人ほどの小さな村の出身。選択肢の広がりを求めて、進学・上京。学生時代のさまざまな苦悩を活かすべく、パーソルキャリアへ。内定者インターンシップ時代からアルバイト求人情報サービス「an」の営業を経験し、同サービス企画職を経て、現在は求人動画プラットフォーム「dodaプライム」の企画・運営を行うグループにて、アシスタントマネジャーを務める。


「なぜやるのか」がなければ、どこかで心が折れてしまう。

― 最初に、パーソルキャリアへの入社背景から教えてください。

髙橋 わかりました。その前に、僕の幼少期の話をしてもいいですか?

― 幼少期のエピソードが重要ということですね。ぜひ、聞かせてください。

髙橋 はい。僕の出身地は、人口の少ない村で、小中学校は1学年が20人くらいでした。そんな環境で育つうちに、「死ぬまでこの村にいるのがいいのだろうか?」と考え始めたんです。

― この村にいていいのだろうか、とは?

髙橋 両親が、いろいろなことを経験させてあげようという教育方針で育ててくれたので、スポーツだったり、勉強だったり、経験を積む中で、村にとどまらず視野や選択肢を広げたいという考えが生まれていきました。

― いろんな経験をできたからこそ、現状の世界から出て、さらに多くのことをやってみたい気持ちになったということでしょうか。

髙橋 そうですね。「選択肢を広げる」は自分の中で大事なキーワードだったと思います。その目標通りに、高校は村を離れて寮に入り、県内でも大きめの進学校へ入学。大学進学時には、都心部へ出てきました。1学年20人だった世界から、高校では350人、大学になると何千人。行動範囲が広くなることで、選択肢も広がり、その分世界が広がった感じがしました。

― 20人、350人、数千人!急速に世界の変化を体感しましたね。感動も大きかったんじゃないですか?

髙橋 いや、そうでもなかったんです。むしろ、反対で、大学入学後は心が折れてしまったんです。

― なぜですか?

髙橋 考えてみると、僕は選択肢を増やし、世界を広げることだけを目標にしていたので、大学に入学したことである程度それが叶ってしまった気がしたんです。すると、何のために大学に通うのかわからなくなってしまった。

― 描いていたいちばん広い世界が大学だったから、それがゴールになってしまっていたというか。

髙橋 そうなんです。そこで、僕はやっと気づきました。選択肢を広げることは大切だけれど、それだけじゃ意味がないのだと。選択肢を広げるとともに、その選択肢への意義付けが行われないとダメなんだと思いました。

― 意義付け。「なぜ」それをするのかということですよね。

髙橋 はい。この気付きや体験は苦しいものではあったけれど、誰かのために活かせるんじゃないかと考え、就職活動の際に重要視したポイントでした。

― 意義付けの大切さを実感したからこそ、それを伝えていける仕事というか。

髙橋 そのとおりです。誰かの人生の選択肢を広げ、意義付けのサポートができる仕事って何だろうなと。仕事を始めたり変えたりするのは、人生のなかで大きな選択をするタイミングのひとつであり、それまでの行動の意義について考えるタイミングのひとつですよね。だから、アルバイトや就職、転職に際して人のサポートをする人材業界に興味を持ったんです。

― 人材業界の中でも、パーソルキャリアだったのはなぜでしょうか。

髙橋 パーソルキャリアで働く人たちと直接話をする機会があったのですが、みんな、自分の仕事が社会にとってどんな意味のあることで、なぜ自分がそれを行っているかを語れるんですよね。それに感じ入るものがあり、こんな人たちを一緒に働きたいと思ったんです。


求人広告ひとつで、何万人もの人生が変わる。

― 実際に働き始めてから、やりたかったことは実現できましたか?

髙橋 そうですね。入社前、内定者インターンシップの時代から、やりたかったことの実現を強く感じました。

― それはどんな経験だったのでしょうか。

髙橋 当時の僕が担当していたのは、アルバイト求人情報サービス「an」の営業でした。全国のコンビニへ電話をかけ、アポイントをとって、求人を掲載してもらうといった、一連の流れを行っていました。最初は目の前の仕事に集中していたのですが、ある日その仕事の意義深さを感じたんです。それは、「an」掲載の申し込み締め切り日のことです。その頃は、FAXで申込みを受け付けていたのですが、申込みが殺到する様子を目の当たりにしたんです。その数、なんと3000通。

― 3000!FAX壊れますね!(笑)

髙橋 そう、壊れました!(笑)求人広告ってすごいんだなと。しかも、求人広告は一度に千、何万人という人へアプローチできる。その影響力の大きさと面白さを改めて感じました。

― アルバイトきっかけで、人生が変わることってありますもんね。

髙橋 本当にそうなんですよね。自分も、学生時代のアルバイト経験で多くの発見や学びを得てきました。だから、アルバイトの求人は誰かの選択肢を広げるはずだと心から思えたし、そこに意義を感じました。自分の仕事をきっかけに、求人に応募して、採用試験を受けて、働いて。アルバイト先との出会いによって、人生を変える人がいると思うと、嬉しかったですね。

― なるほど。誰かの人生を変えていけると思うと、求人情報サービスは非常に大きな意義を背負った媒体です。

髙橋 はい。しかし、その「an」も僕が入社5年目のとき、なくなることになったんです。


「an」でできなかったことをやる。
それが、自分がアサインされた意義。

― 「an」のサービス終了を知ったときはどんな気持ちでしたか?

髙橋 正直に言うとかなり突然だったので、落ち込んだり悲しんだりはしなかったですね。むしろ、すぐ次のサービスの担当になったので、そっちをどうするか考え始めなければならなくて。それが、求人動画プラットフォーム「dodaプライム」でした。これは、今までは文字や写真で紹介することが主流だった求人情報を動画にして転職希望者へ届けるというもの。当時はまだ名前も決まっておらず、求人動画サービスで新しいことを始めるにはどうするべきかとにかく模索していました。

― 髙橋さんは、意義付けを非常に重視されますが、そのとき「an」の終了と「dodaプライム」の立ち上げについては、自身のなかでどのように考えていましたか?

髙橋 「an」でできなかったことを、新しいサービスでやっていこうというのは決めていましたね。「an」終了の背景を端的に言うなら、「an」が時代についていけなかったのだと思うんです。だから他のメディアに人が流れた。そう考えると、「an」へ掲載してくれていた企業や、応募してくれていたアルバイト希望者に対して、きちんと価値を提供できていたのだろうかと、すごく考えてしまいました。使ってもらう以上、価値を提供できていると自信を持って言えるサービスでなければならないですよね。

― 価値提供を重視されていたんですね。

髙橋 もちろん一人ひとりには聞けないので、価値を感じられない人がいたかどうかはわかりません。しかし、新サービスにおいては、絶対に大きな価値を生み出すぞ、と。「an」終了で味わった気持ちを次につなげる。それが、僕自身がこのサービスを担当になったことの意義なんだと思いました。

― たしかにそれは、髙橋さんでなければできないことです。

髙橋 そうなんです。一方で、「an」での経験がそのまま役に立ったかと言うと、そうでもなかったですね。単純に参考にするデータや、一緒に働く人が変わるわけだから、勝手がわからない。正直、イチからでした。わからないことは誰かに聞き、休日は勉強し、また聞いて、勉強して、の繰り返し。

― サービス立ち上げのコツ、とかないんですか?

髙橋 コツなんてものはないんですよ。へこまずにやるだけです(笑)。

― タフですね。

髙橋 ひとつあるとすれば、新しいサービスに対して「これは絶対にいいものだ!」と信じ込むことですね。いろんな人がいて、いろんなことを言う。でも、自分を信じること。だから責任をもって進めてこられたのはあると思います。

― 髙橋さんはずっと、新サービスを信じてこられたんですね。

髙橋 もちろん信じてはいましたが、強く信じていこうと思ったのは、サービスを共同開発していた会社の営業担当の方から受けた影響が大きかったかもしれません。

― どんなふうに影響を受けましたか?

髙橋 「dodaプライム」の社内浸透に苦戦していた時期のことです。朝、出社したらその営業担当の方が会社にいたんです。大きな荷物を持って。何だろうと聞いたら、「dodaプライム」のポスターを持ってきてくれたんです。「さっき刷ってきちゃいました。社内に貼り出しましょう」って。

― ポスター!

髙橋 苦戦しながらも、何とかして知ってもらおう、人の気持ちを動かそうって、その方は動いてくれたんですよね。それが本当に嬉しかったです。ただひとりだけで頑張るんじゃないんだって、そのときに思えました。社内外問わず、力を合わせるパートナーがいることは、この部署で働き始めてよかったと思えることのひとつとして、大きいかもしれないです。


次は、周りの人のはたらく意義も。

― 「an」時代の仕事と「dodaプライム」の仕事で、つながりを感じることはありますか?

髙橋 営業として、さまざまな人と関わった経験は活かせていますね。サービスをつくるのも、人と関わることなので。アルバイト情報誌の営業って、たくさんの人と話すことが必須なんです。飲食業もあれば、介護、IT、などなど。業種だけじゃないですよ。経営者と対峙することもあるし、人事部の人、パートの人が担当者のことも。

― 相手によって合わせていく必要があるんですね。

髙橋 はい。話の内容も多彩でした。人材の話が経営論に発展することもあれば、世間話が重要なこともある。大事なことって、相手によって違うんですよね。そういう学びは、企画職もサービスの立ち上げにも、地続きだと感じます。

― 逆に、「an」時代や営業時代と異なるのはどんな点ですか?

髙橋 企画やサービスを考える仕事は、自分で考えて決められることが多いなと思います。営業職だと商品は決まっていて、それをどうお客さまに合わせてアプローチをするかを考える仕事ですよね。企画職は、商品そのものを考えるような仕事です。自由度がかなり高い。

― 髙橋さんはどちらが好き?

髙橋 どちらもそれぞれに面白さはあると思いますね。ですがやはり、企画職の何かを生み出している実感に、いまは大きなやりがいを感じています。生み出すことって、そのまま自己表現にもつながっている気がするんですよね。

― 担当している事業に対して、これからの展望もお伺いしたいです。

髙橋 最近は、現在主流となっている求人広告に代わる、新しいサービスはどんなものだろうと、日々思案しています。休みの間でも、つい考えちゃいます。インターネットTV局とコラボして何か生み出せたら面白いんじゃないか?と思いついて、売り込みに行ったりもしているんですよ。

― 髙橋さん個人としては、目標はありますか?

髙橋 そうですね。まずは、新しい求人広告のかたちを考えていくこと。それから先日アシスタントマネジャーに昇格したので、マネジメントにも興味があります。一緒に働くメンバーが、ここで自分のはたらく意義を見つけてくれたら嬉しいし、そのサポートをしていけたらいいのかななんて、考えています。

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