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2022.02.17

いくつものプロダクトをリリースしてきた企画のスペシャリストが語る、
事業開発を目指す人が養うべき力とは。

  • 中西 貴之 (なかにし たかゆき)

    中途2年目

    プロダクト&マーケティング事業本部 プロダクト企画 ゼネラルマネジャー

    新卒で大手総合電機メーカーに就職し、システムエンジニアとして経験を積む。その後大手事業会社に転職し、開発ディレクター、さらに新規事業のプロダクトオーナーを担当。2020年にパーソルキャリアに中途入社し、「iX」(※現「doda X」)事業開発本部に配属。プロダクト開発部にて、「iX」(※現「doda X」)や「doda Recruiters」(※現「doda ダイレクト」)といったプラットフォームのプロダクト企画を行っている。

「プロダクト企画の視点は、事業開発に深く結びついているのです」。プロダクト開発部のゼネラルマネジャーを務める中西はそう語ります。システムエンジニア、開発ディレクター、そして新規事業のプロダクトオーナーを経験し、事業開発のプロフェッショナルとしてまい進してきた中西が考える“プロダクト企画の視点”とは。そして、その先にある事業開発に必要なスキルとは。

Index

事業開発における「構造化」と「成長ドライバーの見極め」の大切さを知った。

中西さんは、前職までにさまざまな新規事業の開発に携わってきたと伺いました。どのような経験をされてきたのですか?

中西

実は私は、初めから事業開発に携わってきたわけではなく、もともと新卒では総合電機メーカーのシステムエンジニアとしてキャリアをスタートさせたのです。ただ、30歳を目前にしたときに、次の10年は「何のためのシステムなのか」「どんなシステムが今必要なのか」という段階から考える仕事をしたいと思うようになり、開発ディレクターとして大手事業会社へ転職しました。しかし、その会社がちょうど新規事業開発を積極的に行っているタイミングだったので、まさかのプロダクトオーナーを任されることに(笑)。10個ほどの新規事業のプロダクトを担当していました。

システムエンジニアから、プロダクトオーナーへと役割が広がっていったのですね。事業をスケールしていく責任を担う今の仕事に活きているスキルは何かありますか?

中西

プロダクトの「構造化」「成長ドライバーの見極め」。この2つのスキルと、それをもとに「最速で伸ばしていく力」だと思いますね。それぞれについて説明すると、前者はプロダクトを進める上で複雑に絡み合う情報や特徴を分析・整理し、プロダクトの構造を明らかにすることです。そして後者の「成長ドライバーの見極め」は、整理した内容をもとに、マーケットを分析して、今何をすることがプロダクトの成長につながるかを見極め、リソースを割り当てたり、優先順位をつけて進行していったりすることを指します。例えば、プロダクトの中で、企業と個人のマッチングを最大化させるために、個人の利用を増加・促進したい場合、必要な要素としては、新規会員登録数、企業からのスカウトを見てくれる割合、そのスカウトに返信する割合が要素として挙げられます。このように達成したい目標に対して、どういった要素が挙げられるかを整理するのが構造化です。そして、構造化した要素の中でプロダクトの課題となる「スカウト返信率を上げることを重点的に改善していく」と決めるのが成長ドライバーの見極めです。その2つがそろった上で、最速でプロダクトを伸ばしていくことが大切だといえます。プロダクトオーナーを務めたプロダクトのうち、今も成長を続けているものは、この2つのスキルをしっかりと発揮できたという点が共通しているからです。

なるほど。

中西

逆に、このスキルがなかったころは、何を優先して着手すべきか答えが出ず、営業などの他部署や上層部の声をすべて反映することに躍起になってしまい、プロダクトが無念にも頓挫してしまうときもありました。

どのようにして、その2つのスキルを伸ばしていったのでしょうか?

中西

自分が矢面に立って事業全体を見ながら進めていき、そして事業を成功させ続けているスキルやノウハウを持った社員を徹底的に模倣しましたね。一朝一夕で身につくスキルではないので、その社員たちがどんな視点を持っているのか、どんな部分に問題意識を持つのか、優先するときの軸は何かなど細かく観察して、一つひとつ自分の中に取り込んでいきました。今になって強く思うのは、これらのスキルを伸ばすためには、ロールモデルとなる業務能力の高い社員がいる環境に身を置くことも大切だということ。事業開発に携わりたいという人は、その観点も持って会社を選ぶことをおすすめします。

プロダクトの可能性と、自身の貢献領域を広げるためにパーソルキャリアへ。

その後、どのような背景があってパーソルキャリアに転職したのでしょうか?

中西

7年ほどたち、再現性を持って事業を成長させる力が身についてきて、当時の組織の中であれば、一定の成果を出せるようになっていました。そこで次のステップでは、今いる会社で自分の価値を発揮するだけではなく、どの組織であっても、またどんなプロダクトにおいても、自分が介入することで成長させていけるような存在になりたいと思うようになったのです。その目的で転職先を探している中で、パーソルキャリアが高いスキルを持ったハイクラス層向けの転職サービスを展開し始めたことを知りました。巨大なマーケットと、そこに挑戦していこうとするプロダクトの可能性、そして事業を行うチーム自体も成長させていく必要があるという点に魅力を感じましたね。また、代表取締役である峯尾さんの「ハイクラス層に対して、パーソルキャリアはこれまであまり貢献できていなかった。だからこそ、会社としても本気で取り組んでいきたい領域なのだ」という強い意志にも惹かれました。パーソルキャリアが注力しているその領域で、先頭に立つプロダクト企画職というポジションから貢献できる。そこに、強い使命感を感じました。

パーソルキャリアに転職された今、プロダクト企画職としてどのような仕事を任されているのか教えてください。

中西

プロダクト企画職とは、事業の中心となるサービスや商品を成長させるために、さまざまな指標を分析し、全体の道筋を描く仕事です。例えば「iX」(※現「doda X」)では、サイト訪問者がどんなニーズを持っているのかを見極め、それに応える機能が十分整っているか、足りないとしたらどこを変えるべきかを指標をもとにひもとき、改善していきます。プロダクトに求められるニーズを一つひとつ明らかにし、課題を見つけ細かな部分まで改善していく役割を担っているのです。本来Webサービスの事業開発には何をやるにもプロダクトの開発が必要になり、切っても切り離せない存在なので、実質的にはプロダクト企画職はWebサービスの事業開発職に直結しているといえますよね。そのため、ただ分析するだけではなく、問題を発見し、そしてその問題の解決策まで明らかにして、事業の成長に貢献していかなければならないので、かなりの思考力が必要だと思います。

パーソルキャリアで、そうしたプロダクトの企画を行うことの魅力は何でしょうか?

中西

パーソルキャリアはこれまで積み上げてきた膨大な顧客データがあるので、データをツールですぐに可視化して定量分析ができます。また、社外だけでなく社内にプロダクトを使い顧客にサービス提供をしている社員がいるため、プロダクトに対する率直な意見を生で聞くことができるのも魅力です。さらに月1でユーザーインタビューを行う時間も設けられています。膨大なデータ、プロダクトの作り手の意見、さらに使い手の意見まで、プロダクトに関わるあらゆる人の声を拾うことができるのは、HR領域で成長し続けてきたパーソルキャリアだからこそだと思いますね。

また、先ほどお話ししたプロダクトの「構造化」と「成長ドライバーの見極め」がひたすら求められる環境が構築されており、メソッド化されているため、若手もどんどんその2つの力を養っていけるのも魅力です。ハイクラス層の転職領域の伸びしろの大きさと、経営陣のそこに対する想いの熱さ。それが背景にあるからこそ、プロダクト企画職としてここまで全力で取り組めるのだと思います。

プロダクト企画の視点は、事業開発に深く結びついている。

先ほど、事業開発とプロダクト企画は直結していると伺いましたが、両者に共通する大切なこととは何でしょうか?

中西

すごく細かいことやテクニカル的な面ではたくさんあるのですが、どちらにも共通するベースでもあり、最も大切だと思うのは「強い想い」「NOと言える力」です。例えば軸が定まりきっていない事業やプロダクトだと、他方向からさまざまな意見が飛んできます。中には否定的な意見ばかり言う人もいるし、個人の想いが強すぎて、自分の意見を押し通すことに執着してしまう人もいる。そんなとき、ブレない想いを持った上で、現状に鑑みて今本当にすべきことを遂行する勇気、そして周りに流されずに「今はこっちを進めるべきです」と言い切る力が必要なのです。何をするべきか答えが出ていなかったり、自分の判断に迷いがあったりすると、自分を信じて貫くのはなかなか難しいと思いますね。

他の社員と意見がぶつかったとき、自分の意見を曲げてしまうなんてことも少なくないですよね。

中西

そのために必要なのが、冒頭で述べたプロダクトの「構造化」と「成長ドライバーの見極め力」です。「構造化」して問題を整理し、優先すべきことを選べれば、自分の意見に整合性が生まれますし、自信を持つこともできる。そして整理した中で、今着手すべきことをきちんと選択できていれば、周りの多様な意見に対してNOと言える強い意志にもつながるのです。

強い想いを持つためにも、プロダクトの「構造化」と「成長ドライバーの見極め力」を養うことが必要なのですね。

中西

だからこそ、将来的に事業に携わりたいという意思がある方には、初めから事業開発に進むのではなく、プロダクト企画の力を身につけることをおすすめします。プロダクトの各論を押さえて、何をやればプロダクトが伸びるのかを構造的に分かっていないと、事業開発をする際も筋があまりよくならないからです。プロダクトを伸ばす力を身につけることで、事業を成長させていける存在になれると思います。

事業開発の力を培うことに、プロダクト企画という職種での経験が大きく役立つと。

中西

そうですね。特にそういったキャリアを歩みたい人に、パーソルキャリアの環境は最適だと思います。というのも、さまざまなプロダクトと、プロダクト企画の経験を積めるポジションが多様に用意されているからです。さらに、パーソルキャリアには本人のWILLを大切にするという文化が根付いていて、どんなキャリアを歩みたいのか言葉にして伝えることで、組織が一体となって応援してくれます。

どの組織、どのサービスであっても、自分が携わることで成長させられる存在を目指して。

最後に、中西さんが目指す今後の目標について教えてください。

中西

先ほどお話ししたとおり、どの組織、どの事業、どのプロダクトであっても、中西がいれば、この事業は成長すると言ってもらえるような存在を目指しています。そして自分が携わることで、事業の成長だけではなく、組織自体も強くしていけるような役割を担いたいですね。

そのために、今注力していることはありますか?

中西

プロダクト企画部のメンバーは共通してスキルレベルが高く、前職でプロダクトマネジャーをしていた人や事業開発を成功させてきた人など、さまざまなプロフェッショナルがいるので、その人たちから事業を伸ばすために必要なスキルを学ばせてもらっています。

なるほど。

中西

また組織自体を強くしていくために、週1で勉強会を開催し、各領域のプロフェッショナルたちによる講習を行っています。この勉強は、特に若手社員の成長に大きく寄与しているはずです。そして長期的な視点では、組織の目指す姿を策定し、それに向けたロードマップを描いた上で、次はどんな人が必要か、どんなスキルセット、マインドセットが求められるかなどをひたすら議論しています。今後は、5年後、10年後、さらにその先にある組織の理想の姿を思い描きながら、今すべきことを見極め、強い意志を持って進めていきたいです。

※年次・所属部署は取材当時のものです。

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