会社ではたらく上で、自己成長を感じる機会はどれほどあるでしょうか。せっかくはたらくなら成果を出すとともに自身も成長し、他者や会社に認められたいと思うものです。本記事では、自己成長を加速させる会社や仕事の特徴について解説しています。成長意欲があり、自分を磨ける会社に就職したい方や、どうすれば自己成長できるのかを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
自己成長について考えるべきこと
自己成長できていると認識している人たちは、「自分を成長させる!」と強く考えているでしょうか。もちろん、中にはそういう人もいるかもしれませんが、多くの場合は自己成長自体が目的ではないはずです。あくまでも成長は目的を達成するための手段であり、実際は目的達成に向けて努力してきた過程で得られることが多いでしょう。
成長する目的や方向性を考える
なぜ自分は成長したいのか、その目的を考えることは重要です。自己分析をして将来の夢や目標を考えていくと、目指している姿や、その姿になるためにやるべきことが見えてきます。そこから現状とのギャップを明確にすることで課題を発見でき、課題解決のために努力することで、自己成長につながっていきます。
また、目指したいキャリア像や人物をリサーチして、ロールモデルを探すこともおすすめです。憧れの対象がいることで、モチベーションが上がるだけでなく、自分に足りないものを自然に補うようにもなるでしょう。
どのような成長がしたいか考える
目的達成のためにどのような成長がしたいかを考えると、実際に自分も成長に向かった行動をとることができ、自己成長につながりやすくなります。例えば、次に紹介するスペシャリストを目指すのか、ゼネラリストを目指すのかといったように、目指す方向で成長は異なるでしょう。
スペシャリストを目指す
スペシャリストとは、特定の職種にて、非常に高い専門性を有している人物を意味しています。難易度の高い国家資格を有している、何年も同じ業務を行っているなど、その分野で誰よりも詳しく、唯一性の高い存在である方がスペシャリストに含まれます。例えば、探求心の強い人、一つのことに没頭して集中できる人、問題解決能力が高い人などが向いているといえるでしょう。スペシャリストになる過程では、その分野についてほかの人よりも深く学んだり、質の高い経験をしたりするなどして、周りと協力し、プロフェッショナルとして成長していくことになります。
ゼネラリストを目指す
ゼネラリストはスペシャリストの対義語として位置づけられています。広範囲の知識を保有し、総合職やプロデューサーといったように幅広く現場を俯瞰、オールマイティに活躍できる人材のことを指します。視野が広く物事を客観的に見ることができる人、多様な仕事を経験してきた人、柔軟な価値観を持つ人などがゼネラリストに向いているでしょう。ゼネラリストになる過程では、特定の分野に偏らない知識や経験を得たり、多くの変化に対応したり、他部署との連携を図ったりして、成長していくことができます。
会社や周囲の人へ与える影響を考える
会社の中で自己成長を考える際は、会社や周囲の人に及ぼす影響についても検討しておくべきです。会社に所属している以上は企業への利益をもたらしたり、一緒に働く社員の人々の手助けとなることが必要ですので、自分のことしか考えていないような自己成長は適切とは言えません。
自己成長と聞くと自身のスキルアップや知識の習得にばかり目がいってしまいがちですが、それをアウトプットして成果を上げることも同じく重要です。自分のキャリアや将来像、企業や周囲の人々への影響などを俯瞰し、自分や社会にとって最適な自己成長は何かを考えられると良いでしょう。
自己成長を最大化させる会社の特徴
自己成長には、自身の属している環境が大きく影響します。そのため、仕事を通じて自己成長を図りたい場合には、努力ももちろん必要ですが、会社選びも重要です。ここからは、自己成長を最大化させる会社の特徴を紹介していきます。
①自分の成長目的が達成できる環境である
まずは大前提として、成長の目的が達成できる環境が必要です。例えば、営業のスペシャリストになりたいのに、社内調整が主業務で顧客への提案回数が少ない企業や、入社後のジョブローテンションが必須のため、2~3年で営業職を離れてしまう企業を選ぶと、営業のスペシャリストを目指すことはできません。成長の目的を見つけるには、最初に自分が何をしたいのかを考えることが重要です。将来のキャリアとしてどのような人物になっていたいかなどの自己分析を行い、その目標達成に必要なスキルや成長できる環境が整っている会社を探しましょう。
②成長産業にいる
自己成長をするためには、さまざまな仕事を経験して刺激を受けるとともに、自分自身で悩み、考え、周りと協力していくことも必要です。成長産業の中に身を置けば、そういった経験が圧倒的に多くなるといえるでしょう。下降気味の産業では守りの体制になりがちで、なかなか新しい挑戦ができる環境にないかもしれません。また、成長産業に身を置いていると、その流れの中で社会や会社自体の変化を感じ、また時には流れに乗るべく迅速で正確な対応が求められる傾向が強いといえます。さらに、成長産業の会社では、周りの社員も自己成長を望み、さまざまなことにチャレンジしている場合が多いようです。具体的には、仕事に前向きに取り組んでいる、自分の成長に対して協力的であるといったことが挙げられます。
③企業理念や事業に将来性がある
一般的にシュリンク(縮小)傾向にある業界や産業でも、独自の切り口で業界を先導する企業では、自己成長のチャンスがあります。特に企業理念などから見える企業の目指す先、事業の将来性がそれにあたります。独自のやり方で、他企業にないオリジナルの方針をとっているような企業は、常に新しいことにチャレンジしていることが多く、その分成長機会も多いはずです。
一方で、企業理念がない、または企業理念はあるものの自身はまったく共感できないような場合には、入社したとしても成長するどころか毎日不満が募り、やりがいも感じられないでしょう。しかし、はっきりと明文化された企業理念がない場合でも、企業理念に相当するような経営の軸・ビジョンを有している場合もあります。就職活動の選考が進んでいく中で、形として企業理念が見えない場合には、可能な限りその場で確認するとよいでしょう。
④成長を支援する制度が整備されている
自己成長するには、仕事自体の内容ももちろんですが、仕事に付随する環境が会社の中で整備されていることも重要です。具体的には、福利厚生と研修内容の充実が挙げられます。
福利厚生とは、会社が従業員に対して提供する給与や賞与以外の報酬・サービスのことを指します。従業員やその家族が健康で安定したより良い生活を送れるように、暮らしを豊かなものにすることが福利厚生の目的です。福利厚生の中身は、家族・住宅手当、休暇制度、提携スポーツクラブの利用、育児支援など、多岐にわたります。こういった福利厚生が整っていると、従業員はモチベーションが向上し、仕事に集中できるとともに、自己成長への取り組みも行いやすくなるでしょう。
また、研修内容の充実も自己成長につながります。どうしても普段は仕事だけに追われがちになりますが、さまざまな社内研修・社外研修などの機会が設けられ、従業員の能力向上を会社として後押しする仕組みがあると、成長を実感できる機会が増えるでしょう。
⑤自己成長に前向きな人が多い
身近な上司や先輩が前向きな思考かどうかは、自身の仕事に対するモチベーションや、成長の速度にも影響を与えます。社長を含め、ロールモデルとなる人物が身近にいると、より成長しやすいといえるでしょう。自社の社長が示す企業理念や経営方針、また、トップとして企業を牽引する姿勢や考え方には学ぶことが多いはずです。
例えば、直属の上司が後ろ向きの発言ばかりし、自身がチャレンジしたい案件を提案しても保守的で否定ばかりだと、成長する機会も失われていきます。一方で、身近な先輩がどんなときも前向きに進んでいく人だと、たとえ失敗したとしても、その原因を分析し、二度と同じ間違いをしないようにしたり、失敗をさらなる成長へとつなげていったりできるでしょう。また、時にはその先輩が直接指導してくれることで自分だけの力では取得できなかったスキル・ノウハウを得ることにも期待できます。
⑥会社や周囲の人が協力的である
従業員の自己成長を積極的に支援したり、後押ししてくれたりする会社は、当然ですが自己成長が促進されます。しかし、会社によっては目先の利益優先で従業員に対する教育がおろそかになっている場合もあります。人材育成に対する時間や費用の投資を将来の利益を見据えて積極的に行い、部下を育てようという仕組みが組織にあれば、個人も自己成長しやすくなります。結果的に個人の成長が組織の成長に、組織の成長が利益の拡大にもつながるのです。
また、仕組みだけでなく組織全体に風土として従業員を成長させようという意識があるかどうかも重要です。例えば、個人のキャリアアップについて相談に乗ってくれる社内の窓口が準備されていたり、若手のうちから広い裁量を与え、成長を積極的に促していたりする企業は、自己成長しやすい環境だといえるでしょう。
⑦新規事業に関われる仕組みがある
新規事業に関われる仕組みがある場合も自己成長につながります。新規事業を立ち上げる際にはさまざまな要素が必要です。アイデアや高い熱意を持ち、共通の目標に向かってチームとして協力して立ち上げを推進していかなければなりません。そんな新規事業に関わり、自身のアイデアや企画を提案する機会があれば、悩むことも多いかもしれませんがかつてないやりがいを感じ、今後のキャリアに大きく役立つ自己成長を遂げることもできるでしょう。
そして、新規事業に若手のうちから関わることができれば、ゼロから物事を生み出す経験が積めるかもしれません。既存のマニュアルや慣例がない中で他者と協力し、また試行錯誤しながら業務を組み立てていくことは、なかなか得ることのできない貴重な経験・財産となります。
会社の環境よりも大事なこと
自己成長を図るには、会社の環境が非常に重要です。ただし、会社の環境さえそろっていればよいのかというと、そうではありません。むしろ会社の環境よりも本当に大事なのは自分自身です。
成長したいという強い意志に勝るものはない
どんな環境にいようとも、目標に向かって成長したいという強い意志がない限り自己成長はできません。自身に社会への貢献欲があり、自己成長に惜しみなくリソースを割けるモチベーションを持っていることが重要です。会社任せや人任せにせず、自らの強い意志で経験を重ね、身の回りや会社に貢献をし、自身の社会的存在を磨きましょう。
まとめ
「成長したい」と思う人は、どうすれば成長できるのかを具体的に考えることから始めましょう。成長のための明確な目標や計画を立て、努力をし続けることが大切です。
成長すること自体を目的とするのではなく、改善意識や目的意識を持つことがポイントになります。多くの経験を積み重ねることは自己成長につながります。成長が実感できると、仕事面だけでなくプライベートでも充実したときを過ごせるはずです。自己成長により、より人生を豊かにしていきましょう。
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