大学生活を送る中で、「再履修」という言葉を耳にすることがあるかと思います。もしかすると、皆さんの中には再履修を検討している方がいるかもしれません。しかし、再履修にはどのような意味があるのか、実際にどんな影響があるのか、そしてどのように避けることができるのか、その具体的な方法について詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、そんな再履修について、基本的な情報から、デメリット、そして避けるコツに至るまでを解説します。再履修は決して望ましいことではありませんが、必要になった場合の対処法についても触れていきますので、最後までお読みください。
再履修について
再履修とは?
「再履修」とは、成績不振により「単位取得ができなかった科目」を再び履修することを指します。皆さんが普段使用している大学の学内システムにおいても、この「再履修」という言葉を目にすることがあるでしょう。
必修科目は落としたら必ず再履修
皆さんが大学で学ぶ上で避けて通れないのが、必修科目です。これらはその名の通り、卒業要件を満たすために必ず取得しなければならない科目を指します。単位を落としてしまった場合、次回必ず再履修する必要があります。
通常科目の再履修は本人の判断
必修科目以外の選択科目や専門科目を落とした場合、それを再履修するかどうかは学生自身の判断に委ねられています。これらの科目は卒業要件の単位数には含まれますが、どの科目を取るかは自由に選べるため、再履修するか否かも自分で決められるのです。
再履修用のクラスが設置されることもある
再履修をする際、大学によっては再履修用のクラスが特別に設けられることがあります。これは再履修生専用に開かれるもので、通常のクラスよりも効率的に学習を進められるよう工夫されているケースが多いです。例えば、一度履修していることを前提とした講義スケジュールであったり、再履修生の理解を深めるためのサポートが追加で提供されたりします。
基本的には同年度に再履修はできない
通常、同じ年度内での再履修ができない場合がほとんどです。その結果、再履修が必要となった科目は、翌年度、または次にその科目が開講されるまで待つ必要があります。この間に学生はほかの科目の学習に専念することになりますが、その科目の単位を得るための計画は翌年度以降に持ち越されます。従って、自分の卒業計画や将来の進路にどのような影響を与えるかを、早めに検討しておくことが必要です。
再履修のデメリット
同じ講義を受けることになる
再履修を選択すると、もう一度同じ講義に出席し、同じ内容を学ぶことになります。ほとんど学んだことのある内容を繰り返すため、非常に退屈な講義になる懸念があります。そのため、再履修を「前回の経験を活かしより効果的に学び直す機会」と捉えることが、モチベーションを保つ上で重要になるでしょう。
必修単位の取得が来年以降となる
必修科目の単位を落とした場合、次の機会は翌年度以降になることがほとんどです。これにより、卒業計画に影響が出ることは避けられず、進級や卒業の要件を満たす上で支障となり得ます。また、次年度の科目選択や履修計画にまで影響を及ぼすリスクもあると考えておきましょう。
大学によっては留年となるリスクもある
大学によっては、必修科目が「再履修」となると留年になるリスクがあることを理解しておく必要があります。必修科目を落としてしまったことにより、次の年度まで単位が持ち越され、その結果として卒業が1年遅れたという例も珍しくありません。また、中には進級条件として必修科目の単位取得を定めている大学もあります。例えば2年生で必修科目を落とすと3年生に進級できないといったこともあり得るのです。
1年で取得できる単位数を圧迫してしまう
また、再履修をすることで、1年間に取得できる単位数が圧迫される場合があります。大学にもよりますが、1年で履修できる単位数は約46単位となっていることが多く、再履修によってその貴重な単位枠を埋めてしまうことになります。再履修する科目が増えると、それだけで新しい科目を履修する余裕がなくなり、学習計画が狂ってしまう恐れもある点には注意が必要です。
再履修を避けるためのコツ
講義の評価基準を理解する
再履修を避けるためには、講義の評価基準を正確に把握することが重要です。講義ごとに評価の方法は異なり、出席率、レポート、試験の成績など、さまざまな要素が単位取得に影響を与えます。シラバスを事前に確認し、何が求められるのかを把握し、それに合わせて学習計画を立てることが大切です。
期末試験だけでなく、日常の小テストやクラスでの発言が成績に反映されることもあるので、常に一定の意識を持って講義に臨まなければなりません。
できる限り出席して積極的に学ぶ
出席が評価に影響しない講義でも、できるだけ出席しておくことが重要です。授業では、テキストにはない追加情報や、教授の個人的な見解などが提供されることも多く、これらは試験にも出る可能性が高いと言えます。
また、授業に参加することで同級生や教授とコミュニケーションが生まれ、学習に対するモチベーションの維持・向上にもつながります。授業中のディスカッションに積極的に参加すれば、より多くの知識を吸収し、理解を深めることもできるでしょう。
予習復習を欠かさず行う
再履修を避けるためには、予習と復習が不可欠です。予習を行うことで、授業内容をあらかじめ把握し、授業中の理解を深めることができます。また、復習によって授業で学んだことを定着させ、さらなる知識の積み重ねが可能となります。
予習・復習は、試験勉強においても知識の総合的な理解を助けるため、定期的に行うことをお勧めします。予習復習を効率的に行うには、授業前にはシラバスや指定された教材を読み、授業後にはノートの整理や質問事項をまとめるなどするようにしましょう。
コミュニケーションが取れる友人を作っておく
同じ講義を履修している友人がいれば、分からない内容を教え合ったり、試験勉強を一緒にしたりすることができます。また、グループでの課題やプロジェクトがスムーズに進むことも多いです。自分が欠席してしまった回のレジュメを友達経由で入手するといったヘルプも期待できるため、同じ講義内に知り合いを作っておくのは有効と言えるでしょう。
無理のない履修計画を立てておく
再履修のリスクを最小限に抑えるためには、現実的で無理のない履修計画を立てることが重要です。また、授業の難易度や必要な学習時間を事前に把握し、自分の生活リズムに合った履修計画を立てることも求められます。一学期に取る単位数が多すぎると、各科目に十分な時間を割けず、結果的に再履修につながるリスクが高まります。
再履修になった場合の対処
履修計画に影響が出るか確認する
再履修が必要になった場合、最初に行うべきは自分の履修計画にどのような影響が出るのかを確認することです。早めに自分の履修状況を見直し、どの科目をいつ再履修するか計画を立て直す必要があります。このとき、単位数や必修科目、選択科目のバランスを考慮しながら、効率よく卒業要件を満たすための戦略を練ることが大切です。
当年度のレジュメや試験などの情報をまとめておく
再履修を余儀なくされた科目については、当年度のレジュメや試験、レポートの情報をまとめておきましょう。この情報は、次にその科目を履修する際の貴重な資料となります。例えば、どの部分が理解できていなかったのか、どのような問題が出題されたのかを分析することで、次回の履修に向けた学習計画をより具体的に立てられます。
また、単位を落とした原因が講義内容の理解不足にある場合は、それを補強するための追加学習や参考書の利用も検討しましょう。
再履修となった要因分析をする
再履修に至った場合、その原因を正確に分析することが非常に重要です。単位を落とした具体的な理由は何だったのか、どんな能力が不足していたのかを理解することで、同じ過ちを繰り返さないための対策を立てられます。試験の準備が不十分だった、授業の出席が足りなかった、課題の理解が浅かったなど、具体的な問題点を洗い出しましょう。
(想定外だった場合)学務課に問い合わせる
単位を落としたことが想定外だった場合、学務課に相談してみるのもいいでしょう。成績に誤りがある可能性や、単位を落とした詳細な理由を確認することは、今後の学習計画において重要な情報となります。
また、学務課では再履修に関する具体的な手続きや、今後の履修計画に関するアドバイスを受けることができます。特別な事情が認められる場合もあるので、自分一人で悩まず、必要に応じて相談してみましょう。
まとめ
再履修について、基本から対処法まで幅広く解説してきました。大学生活は学問を学ぶ場であると同時に、自己管理能力や社会生活に必要なスキルを身につける場でもあります。必要な知識を得るためにも、そして留年することなく卒業するためにも、スムーズな単位取得を目指しましょう。
パーソルキャリアの新卒採用エントリーはこちら!
パーソルキャリアは“人々に「はたらく」を自分のものにする力を”というミッションのもと、「doda(デューダ)」をはじめとする国内最大規模のHRサービス等、はたらく人と組織に関わる幅広い領域のサービスを展開している会社です。
社員一人ひとりが”キャリアオーナーシップ”を持って自分のキャリアを自ら切り開き、大手ならではのリソースを駆使しながらもベンチャーのような裁量権を持って顧客の本質的な課題を解決をしています。
- ビジネス総合、プロダクト企画、エンジニアなど希望する職種コース別に採用選考を実施中!
- 気軽に就活対策、企業研究ができるイベントを多数開催中!