一般的には3年生からスタートだが、年々早期化傾向
学生の本分は学業のため、企業の採用活動に関する情報解禁は、経団連が定めていた就活ルールにより、大学3年の3月から行ってよいとされていました。また、それに伴い、大学生の就活も3年生からスタートするのが一般的でした。
しかし、経団連の定めるルールには強制力がなく、企業としても自社に最適な学生と早めに接点を持ちたいという理由から、就活自体は年々早期化が進んでいる状況です。加えて経団連の就活ルールが廃止されたことにより、就活の早期化はさらに加速すると考えられています。
上記のことからも、就活準備は前倒しで取り組むと良いスタートが切れるといえます。それでは、2024年に卒業する大学3年生の一般的な就活スケジュールを確認してみましょう。なお、今回は24卒の3年生を例に解説しているため、今1~2年生の場合は、1~2年プラスしてください。
準備期間:22年4月
準備期間は大学3年生となる22年の4月ごろからスタートします。準備期間ですべきことの代表的なものは、自己分析、業界・企業・職種研究、インターンシップの3つです。自己分析と業界・企業研究で、自身の特徴や、企業の特徴、業務について分析し、自分に合った職を探すことから就活が始まります。加えて、インターンシップで企業の実務に触れたり社員と交流したりすることで、実体験から自身の志望する就職先を探す時期でもあります。
本選考開始:22年10月
早い企業では、22年10月ごろから本選考が開始となります。具体的には、企業説明会・エントリー、本選考エントリーシート提出、本選考・面接が挙げられます。
企業説明会で会社の理念や事業内容、仕事内容、待遇などについてインプットを行い、興味のある企業があればエントリーを行います。エントリーでは、その企業が実施する採用活動のスケジュールなどの情報を得ることができ、本選考に向けた活動が行えます。また、早ければこの時期に本選考・面接が開始されることもあるでしょう。これはエントリーシートや履歴書を使った書類選考や、直接、またはWebなどによる面接を指します。
本選考本格化:23年3月
多くの企業は23年3月ごろから選考が始まり、企業全体として採用活動が本格化することとなります。また、22年10月ごろに選考があった場合、その企業から内々定が出されるのもこの時期になることが多いでしょう。
準備期間は前倒しで行うと安心
ここまで一般的な就活のスケジュールを説明してきましたが、自己分析、業界研究、インターンなどの研究・分析は2年生、早い人では1年生から始めている人もいます。前段階の準備については一般的な就活スケジュールに準じる必要はなく、前倒しで行えばしっかりと備えることができて安心です。
備えに時間をどれだけ使えるかが就活成功の鍵を握るともいえます。それでは、準備を早めに行うことでどのようなメリットがあるのかについて、確認しましょう。
就活成功のカギは情報量!就活トレンドの最前線に立てる
就活は「いかに多くの情報を集め取捨選択するか」が重要となります。そして、情報を集めることができる時間には限りがあります。3年生になってからと言わず、前倒しで情報を集めておくことで、就活トレンドの最前線に立つことができるでしょう。就活トレンドは毎年異なり、最新の状況をいち早く把握することはライバルに差をつけることにつながります。
例えば、SNSを活用している、Web面接が主流になっている、AI選考を導入しているといったトレンドがあるとします。事前にトレンドを知ることで、Web面接のコツを調べたり、AI選考の対応策を練ったりするといったリサーチができます。
準備が早いほど、多くの企業を参考にできる
当然、準備開始が早ければ早いほど、就活に当てる時間が増え、しっかりと準備を整えることができます。自己分析や企業分析に時間を当てるだけでなく、興味のある企業のインターンシップに参加する機会にも恵まれるかもしれません。さまざまな企業の情報を調べることで自身の可能性を広げられ、別の企業やその業界以外に興味を持ち、新しい価値観を身につける機会になるかもしれません。
選考で評価される能力をしっかりと身につけられる
最近では、実力主義の採用傾向が強まっています。雇用後に研修を経て、適切な配属先を決めるメンバーシップ型とは違い、企業が必要としている部署や業務に適した人材を、優先的に雇用するジョブ型雇用が主流になりつつあります。
早い段階で就活を始め、気になる仕事(ジョブ)で必要とされる能力をしっかりと見極めて習得できれば、特定のポジションの採用選考にも強くなれるといえるでしょう。
大学3年生になる前にやっておきたい就活準備
大学3年生といえば、ゼミが始まっていたり、サークル活動などでも先導して後輩を引っ張っていく立場になっていたりと、本格的に忙しくなっていることが多いようです。そのような中で就活をしていると、どの活動も中途半端になってしまったり、何かを犠牲にせざるを得なかったりする状況も考えられます。貴重な大学生活を充実させるためにも、大学3年生になる前に済ませておきたい就活準備について説明していきます。
①自己分析をして自分の価値観や将来のビジョンを明確にする
就活の企業面接では、自己PRや長所・短所といったように、自分自身について聞かれることがよくあります。その際に、自分の強みや価値観を他者に分かりやすく伝えるためには、自己分析が必要です。自分を振り返り、うまくいった出来事や得意とすることを改めて思い返しながら、自己分析を進めましょう。
自己分析で自分の得意分野や興味を知ることで、自分は今どんな人間なのか、将来どういう人間でありたいのかといった、自分の価値観や将来のビジョンが定まってきます。忙しい大学3年生になって短期間で苦しい思いをしないためにも、余裕を持って行うことをおすすめします。
②業界研究・企業研究をして企業への理解を深める
業界研究・企業研究とは、自分が関心のある業界や企業について詳しく理解するために、特徴や事業内容、他社との違いを整理してまとめることです。
社会には数多くの業界、企業があり、無計画ではどの企業を志望すればよいか迷うことも多いでしょう。そのため、しっかりと業界・企業研究を行い、自分に合っている業界や企業を事前に絞り込んでいくことが大切になります。自己分析と併せて業界研究や企業研究を早めに行い、万全な状態で本選考に臨みましょう。
③インターンシップに参加し実務経験をする
企業で実際に働いて実務経験を得ることができるインターンシップも、大学3年生よりも前に体験しておきたい就活準備の一つです。特に長期インターンシップへの参加は、時間的に余裕のある大学1、2年生のほうが有利でしょう。3年生になってからでは、忙しい学校生活も相まって時間が取れず、短期インターンを選択せざるを得ないケースもあります。
長期インターンはスキルの獲得だけでなく、内定にもつながりやすいため、志望企業が長期インターンの募集をしていた場合、挑戦しない手はありません。チャンスを逃さないためにも、早い段階からインターンに参加することをおすすめします。
④就活サービスへの登録
就活サービスへは、早いうちから登録していくことをおすすめします。就活サービスとは、学生の就活をサポートするサービスのことで、用途によってさまざまな種類があります。企業研究用や就活エージェント、企業の口コミサービスなど、自分のスタイルに合わせて活用しましょう。
早めに登録しておくことで、自己分析や企業研究を前倒しでできたり、就活に対する意識も高めたりすることができます。
まとめ
経団連の就活ルールが廃止となり、就活スタート時期の早期化が予想されます。就活は大学3年生になってから、という概念を切り替え、なるべく早い段階からスタートを切りましょう。大学1、2年生のうちから取り組むことで、就活が本格化する3、4年生までに万全な準備が行えます。
しっかりと計画を立て、就活を有利に進めましょう。
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