営業、社内事業立案、マネジャー、そして社外起業。そんな15年間で見えた、will中心のキャリア。

パーソルキャリアには、副業や起業などを行いながら活躍している社員がいる。一つの事業、一つの職業にとらわれない、その人なりの在り方を模索しているのだ。社内で新規事業立ち上げ後にマネジャーを経て、社外での事業立ち上げに挑戦している鈴ヶ嶺もその一人。さまざまな経験をしてきた彼に、入社から振り返ってもらい、そのキャリア観を聞いてみた。


鈴ヶ嶺 友浩(すずがみね ともひろ) 中途入社 16年目

海外留学を経験し日本へ帰国後、2006年にパーソルキャリア(当時のインテリジェンス)へ中途入社。アルバイト求人広告『an』の営業を経験後、新規事業立案プログラムを利用し新卒紹介事業を立ち上げ(のちの『ベネッセ i-キャリア』)。2020年にマネジャーからエキスパートへ転換。また社外事業として『Talk Camp』を立ち上げ、起業。

エキスパート職とは、専門性を発揮して高い成果を上げ、事業経営に貢献することが期待される職種のこと。メンバーからの昇格時、マネジャー職とエキスパート職を選ぶことができ、途中で切り替えることも可能。

※年次はすべて取材当時(2022年)のものです。

入社も事業立ち上げも、最初は「成長」の一点。

― 最初に、入社当時のことから教えてください。

鈴ヶ嶺 正直に言うと、最初から「はたらく」領域へのこだわりがあったわけではありませんでした。

― どんなことがしたかったのでしょう?

鈴ヶ嶺 手段は何でもよく、とにかく幅広く経験し、成長したいと考えていたのです。成長するために、まずはいろんな企業を知りたいと思っていて、人材サービス業界、中でもパーソルキャリアは幅広い業界・規模の企業を顧客としているのでその想いがかなえられる。「修業の場にしよう」という想いで入社しました。

― 実際、入社後どのような成長があったのか教えてください。

鈴ヶ嶺 新規事業立ち上げを経験したことで大きく成長できたと思います。「チャレンジファンド」(現在の「Drit」)という社内の誰でも新規事業立ち上げに手を挙げられる公募制度があり、応募しましたそれまでやってきた仕事とまったく違うことをして、できることの幅を広げたいという想いでしたね。世の中の課題を解決したい気持ちよりも、自分が成長したい想いが強かったかも。今振り返ると、当時は熱意が自分に向いていた気がしますね。

― どのような事業を企画したのですか?

鈴ヶ嶺 新卒採用領域での人材紹介サービスを提案しました。現在は『ベネッセ i-キャリア』という名前です。当時は、まだパーソルキャリア(当時はインテリジェンス)が新卒領域の事業を行っていなかった。しかし、ビジョンとしては「人と組織の成長創造インフラへ」(※1)と掲げていましたから、インフラなら中途採用領域だけでなく新卒も担うべきだと考えたのです。

※1 当時掲げていたインテリジェンスのビジョン。2019年に「はたらいて、笑おう。」という現在のグループビジョンに統一した。

― ビジョン実現に向けて考え、生まれた事業アイデアなのですね。

鈴ヶ嶺 ビジョンを起点にしていますが、営業で得た課題感も材料になりました。どのお客さまと話しても、とにかく採用に苦戦していたのです。一方で、当時はリーマンショックや東日本大震災の直後で、就職先が見つからない大学生がたくさんいました。はたらき手が不足する企業があるのに、就職できない人もいる。とてももったいない状況だと思いました。その矛盾を解決するために、紹介事業が突破口になるかもしれないと考えました。

― 鈴ヶ嶺さんが入社何年目ぐらいのことですか?

鈴ヶ嶺 5年目の28歳のときですね。数人でチームを組んで企画し、その中では最年少でした。まだ事業計画書の書き方さえも分からなくて、そこは上司に相談し手伝ってもらいました。また新卒採用領域での人材紹介を活用するというマーケット自体がそもそもない状態だったので、最初はお客さまに理解していただくのも大変でしたね。しかし、経験が少ない分、不安や怖さみたいなものはまったくなかった。失敗してもなんとかなると思っていたし、この経験そのものが貴重で、楽しさのほうが大きかったからです。

自分だけでなく、お客さまや社会のために。

― 実際に立ち上がった事業を育てていく過程についても教えてください。

鈴ヶ嶺 すべてをゼロからやるのは、本当に大変なのだと実感しました。実績もデータもない中だと、お客さまからの信頼を得るのも一苦労。それから、既存事業では当たり前にあった、仕事をする環境や仕組みも自分たちで整えなければならなかった。

― 本当にゼロからですね。鈴ヶ嶺さんの望んでいた成長がありそうです。

鈴ヶ嶺 大いにありました。だからこそ、自分の成長だけを望まなくなったというか。

― どういうことでしょうか?

鈴ヶ嶺 事業を進めるうち、企業・学生の困りごとを実際に解決でき、大学からも期待していただくようになりました。そうするともっとその期待に応えて、事業をスケールさせたいと感じるようになったのです。最初は単純にできることや知識が増える面白みでやっていたけれど、次第にサービスを利用してくれる人のため、社会のために目が向き始めた。それ自体が実は成長だったのかもしれないですね。

― なるほど。お客さまや社会のために、どのような貢献ができていると感じますか?

鈴ヶ嶺 学ぶこととはたらくことが遠くなってしまっている現状を、少しずつだけれども変えられていると思っています。例えばですが、大学の学閥や偏差値ではなく、それまでの学びや適正も見て採用する企業が増えてきました。急にガラリと変わる領域ではありませんが、できることはまだまだあります。そこに使命感はありますね。

多様な経験を、いい循環に変えてくために、エキスパート×起業を選択。

― 鈴ヶ嶺さんは『ベネッセ i-キャリア』のマネジャー職を務めたのち、エキスパート職を選ばれていますね。エキスパート職について教えてください。

鈴ヶ嶺 エキスパート職は、個人が高い専門性を発揮して事業成長に寄与することが求められるポジションです。マネジャー職は組織としての成果を目指してマネジメントを行うため、求められているものが異なります。

― エキスパート職へ切り替えたのは、どのような考えがあったのでしょうか。

鈴ヶ嶺 ヒトよりも、コトに向き合いたい気持ちが強くなったからです。『ベネッセ i-キャリア』での仕事は継続しながら、社外で人事担当者向けのサービスを行う事業を立ち上げました。

― ヒトよりもコト、ですか。

鈴ヶ嶺 はい。マネジャーが向き合うのは、どちらかというと組織のヒトです。各プレーヤーが成果を出せているか、チームが健全に機能しているかを考えます。対して私は、採用という課題や市場、サービスそのものの価値をどう磨いていくか、またサービスの在り方について考えを深めてみたかった。ですから、チャレンジしてみようと思ったのです。

― パーソルキャリアでは、副業や起業などのチャレンジをする方も多いですよね。

鈴ヶ嶺 社員のキャリア自律・挑戦を応援したいという風土があるからだと思います。エキスパート職になることを決めたとき、社内でも「自分のやりたいことを大事にしろよ」と声をかけてもらいました。あるいは「そういうキャリアの選択肢もあることが気づきになった」と言ってもらうことも。

― エキスパート職と同時に、新たに立ち上げたサービスでも成果を出すのは難しそうです。

鈴ヶ嶺 もちろん楽なことばかりではないですが、学びや経験を双方で得られると私は期待しています。例えば、自身の事業で人事担当者の本音を集めることができたら『ベネッセ i-キャリア』のサービス改善に役立てられるかもしれないですよね。その逆もあるはずです。まったく別のこととは捉えず、いい循環を生んでいけたらと思っています。

描いた以上にはなれない。だから、willを描こう。

― 営業、事業立ち上げ、マネジャー、エキスパート、そして個人での事業立ち上げと、非常にユニークなキャリアを描いていることが分かりました。

鈴ヶ嶺 そうですね。私は来年40歳になるのですが、自分の本分や人生の使い方についてよく考えるようになりました。仕事を通じてどんな意味を見いだせたのか、また社会に対して何を残せたのかを考えたとき、私は「仕事から幸せを感じられる社会」に対して、何か少しでも前に進めることができればいいなと思っていることに気づきました。自分も、世の中の人もです。

― 何の仕事をするかよりも、実現したい社会につながっているかどうかが大事なのですね。

鈴ヶ嶺 手段は多様でいいと思います。社内の事業でも社外の事業でもいいし、既存事業でも新規事業でも、マネジャーでもエキスパートでもいい。手段はそのとき柔軟に変えられるから、自分のwillを持つことが大事だと私は考えているのです。

― willを大切にする。これを読む学生さんに、ぜひ伝えたい内容です。

鈴ヶ嶺 以前受けた研修の中で、10年後の自分の絵を描くワークがありました。そのとき私は、いろんなコミュニティだったり仕事だったりに循環しながら関わっているような絵を描いたのです。今、それに少し近づいているなって感覚はあります。未来の自分の姿はおぼろげでも描いていたほうが、成長は早まる気がしますね。結局人は、自分が思い描いた以上のことはできません。ですから、描くことが大事なのではないでしょうか。もちろん最初は抽象的でいいし、途中で変わってもいい。ただし何もなく頑張るよりも、自らのwillを真ん中に、それを大切にしながら仕事を考えてみてほしいと思います。

― パーソルキャリアは、willを持ってはたらく人が多いですよね。

鈴ヶ嶺 そうですね。本人の想いを大切にしてくれる文化があると感じます。周りの人だけでなく、事業部長や役員も。私がエキスパート職を選んだときも相談に乗り応援してくれたし、実は先ほどの新規事業立案に手を挙げたときの社内プレゼンも大失敗で終わったのです。それでも想いは伝わり、一度チャレンジしてみろと機会をもらったことなど、今でも思い出すことができます。そうやって互いにwillを尊重する環境だからこそ生まれる、新たな事業もきっとあるのでしょうね。

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