皆さんは「ベンチャー企業」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?新規事業や革新的な製品・サービスの開発に挑戦し、イノベーションを起こすことを期待されている企業。その中には、私たちの生活を大きく変える可能性を秘めたスタートアップも含まれます。
ベンチャー企業とは、具体的にどのような企業なのでしょうか?また、ベンチャー企業で働くとはどういうことなのでしょうか?この記事では、ベンチャー企業の特徴やメリット、デメリット、そしてベンチャー企業に向いている人の特徴について解説します。
ベンチャー企業とは
ベンチャーとは新規事業への取り組みを指す
「ベンチャー」とは、新規事業や革新的な製品・サービスの開発に取り組む企業の総称です。具体的には、新しいアイデアや技術を活かして、まだ誰も手がけていないようなサービスやプロダクト開発に挑戦する企業のことを言います。
ベンチャー企業が目指しているのは、新しい市場を切り開くこと。そのため、新しい技術やアイデアを使って、これまでにない商品やサービスを生み出すことが求められます。そのチャレンジ精神と創造力が、ベンチャー企業の大きな特徴です。
イノベーションを起こすことを期待されている
ベンチャー企業は、新しい市場を切り開くために「イノベーションを起こすこと」が期待されています。イノベーションとは「革新」や「変革」を意味する言葉で、新しい価値を生み出すことによって社会や経済に大きな変化をもたらす流れを指します。その結果、新しい市場が生まれ、経済全体が活性化することが期待されているのです。
しかし、新しい市場を切り開くには大きなリスクが伴います。そのため、大きな成功をつかむチャンスがある一方、失敗するベンチャー企業も少なくありません。
スタートアップもベンチャー企業に含まれる
「ベンチャー企業」と「スタートアップ」、業界によってはこの言葉をよく見たり聞いたりするかもしれません。実は、両者は同じような意味を持つ言葉です。スタートアップは新たに設立された企業を指し、特に新しい技術やビジネスモデルを用いて新規事業に挑戦する企業を指すケースが多いと言えます。
スタートアップは、新しいアイデアや技術を活かしてこれまでにない商品やサービスを生み出すことを目指す企業です。その点でベンチャー企業の一部と言えますが、中でも特に新規性や成長性が高い企業を指して「スタートアップ」と呼ぶことが多くあります。
規模が大きくなった企業はメガベンチャーと呼ばれる
ベンチャー企業が成功を収め、規模が大きくなると、「メガベンチャー」と呼ばれることがあります。メガベンチャーは、スモールスタートのベンチャー企業が大きな成長を遂げ、一定の規模や影響力を持つようになった状態を指します。
メガベンチャーは大きな成功を収めたベンチャー企業の一例です。多くのベンチャー企業が目指す存在と言えますが、その道のりは決して容易ではありません。新しい市場を切り開くには、多くの困難を乗り越える必要があるからです。
ベンチャー企業の特徴
高い成長性
ベンチャー企業の一つの大きな特徴として、高い成長性が挙げられます。新しいアイデアや技術を活かして新規事業に挑戦するベンチャー企業は、急速に成長する可能性を秘めています。
その成長性は、新しい市場を切り開くことで生まれます。新しい市場は競争が少なく、大きな利益を生む可能性があります。市場開拓に成功すれば、その事業は驚くほど急成長するかもしれません。
しかし、新しい市場の開拓には、他社が持っていないような斬新なアイデアや最新の技術、そして事業を成り立たせるための資金や人材が必要です。そのため、ベンチャー企業は常に新しいアイデアを生み出し、それを実現できるだけの資金と人材を確保することに努めています。
フラットな組織体制
ベンチャー企業のもう一つの特徴は、フラットな組織体制です。フラットな組織とは、組織図における上下関係が少なく、全員が平等に意見を出し合ったり、決定を下したりする組織のことを指します。
このような組織体制は、新しいアイデアを生み出したり、素早く決定を下したりすることを可能にします。また、全員が意見を出し合うことで多様な視点からのアイデアが生まれ、より有効なアクションを実践しやすくなります。
しかし、フラットな組織体制では、全員が主体的に行動することを求められます。そのため、自分で考え、行動することが得意な人が活躍しやすい場とも言えるでしょう。
リスクとチャレンジ
ベンチャー企業が持つ特徴として、リスクとチャレンジがあります。新規事業に挑戦するということは、未知の領域に踏み込むということ。そのため、成功する保証はありません。新しい市場を切り開くためのアイデアや技術が顧客に受け入れられない可能性もありますし、経営基盤が安定しているわけではないので資金繰りに困ることもあります。
しかし、そのリスクとチャレンジこそがベンチャー企業の魅力でもあります。リスクを背負って挑戦し、大きな成功を手に入れる――。ベンチャー企業では、リスクを恐れずにチャレンジする姿勢が求められます。
イノベーション
ベンチャー企業として欠かせないのが、イノベーションです。新しい市場を切り開くには、従来のビジネスモデルではなく新しいビジネスモデルを構築することが求められます。新しいビジネスモデルを構築することで新しい価値を生み出し、それを顧客へ提供する。その中で、イノベーションを起こすことが可能になるのです。
新しいビジネスモデルを構築するには、創造力と柔軟性が求められます。既存の枠組みにとらわれず、新しい視点から事業を考えるというプロセスが欠かせません。
ベンチャー企業で働くメリット
成長機会の多さ
ベンチャー企業で働く最大のメリットの一つは、成長機会の多さです。ベンチャー企業は新規事業を立ち上げ、新しい市場を開拓することを目指しています。そのため、新しい技術やビジネスモデルを学び、自身のスキルや知識を磨く機会に恵まれています。
また、ベンチャー企業は組織構造がフラットであるため、一社員の意見が直接事業に反映される可能性も高いと言えます。自分のアイデアが形になる喜びを感じたい方に向いています。
しかし、その一方で、主体的に考えて行動することが求められます。そのため、オーナーシップや行動力を備えた人が活躍しやすい場と言えるでしょう。
事業成長のスピード
ベンチャー企業のもう一つのメリットは、事業成長のスピードです。新しい市場を開拓するためには、素早く行動し、いち早くニーズの変化に対応することが求められます。ベンチャー企業では一日一日が新しい挑戦であり、その結果として、事業が急速に成長する可能性もあるのです。
そのスピード感こそ、ベンチャー企業で働く醍醐味の一つです。自分が関わった事業が急速に成長する様子を目の当たりにすることは、大きな達成感につながるでしょう。
ハイリターン
ベンチャー企業で働くメリットとして、ハイリターンが挙げられます。新規事業の立ち上げや拡大に成功すれば大きな利益を得ることが可能です。
リターンの具体的な例として、ストックオプションがあります。ストックオプションは従業員や経営陣があらかじめ決められた期間に決められた価格で自社株を購入できる仕組み(権利)のことで、ベンチャー企業は重要な社員に対して給与とは別にストックオプションを付与することがあります。企業価値が急激に向上した場合、ストックオプションによって大きな報酬を得られるかもしれません。
従業員であれば経営破綻の責任を取る必要がないので、大きな損失を被ることもありません。
実力主義・成果主義
ベンチャー企業は、実力主義・成果主義の文化です。年齢や経験よりもスキルや成果が評価されるため、自分の能力を最大限に発揮し、成果を上げることができれば、年齢や経験にかかわらず早い段階で責任ある役割やミッションを任されることもあります。
このような環境は自分の成長を実感しやすいため、やりがいを感じることにつながります。また、自分のアイデアや提案が事業に反映されやすいことから、自己実現の機会が多いのも魅力です。
ベンチャー企業で働くデメリット
研修制度が整っていない
ベンチャー企業で働くデメリットの一つとして、研修制度が整っていないことが挙げられます。安定した経営基盤を持つ企業では新入社員研修や各種教育プログラムが用意されていることも多い反面、ベンチャー企業ではそのような制度がない場合も珍しくありません。
これは、ベンチャー企業が新規事業を立ち上げるためにリソースを事業に投入することを優先し、教育制度の整備まで手が回らないことが理由です。そのため、自分で学ぶ姿勢や自己啓発の意識が求められます。
業務量が多い
業務量が多いこともデメリットとして挙げられます。新規事業を立ち上げ成長させるには、多くの仕事をこなす必要があります。そのため、長時間労働となることも少なくありません。
少数精鋭のため、一人ひとりが多岐にわたる業務を担当することもあります。これは、多くの経験を積むチャンスでもありますが、同時にストレスが溜まる原因にもなり得ます。
雇用が必ずしも安定していない
雇用が必ずしも安定していないという点も、ベンチャー企業で働くデメリットの一つ。新規事業は成功するケースとそうでないケースがあり、事業がうまくいかない状態が続けば経営状況が厳しくなることもあるでしょう。その結果、リストラや給与カットなどを避けられず、雇用環境が不安定になる懸念があります。
大企業に比べると社会的ステータスが低い
大企業に比べると社会的ステータスが低いというデメリットも存在します。一般的に、大企業はそのブランド力や安定性から社会的信頼を得ています。しかし、ベンチャー企業は「これまでになかった事業やサービス」を展開しているため、その成果が社会に認知されるまでには時間がかかります。そのため、周囲からの理解を得るのが難しい場合もあります。
ベンチャー企業に向いている人の特徴
チャレンジ精神を持つ人
ベンチャー企業に向いている人の特徴の一つ目は、チャレンジ精神です。ベンチャー企業は新規事業を展開するため、未知の領域に挑戦する機会が多くあります。そのため、新しいことに対する恐怖心よりも挑戦する喜びを感じられる人が向いています。
前例のない課題に対処できる人
前例のない課題に対処できる人もベンチャー企業には不可欠です。新規事業は、既存の枠組みに当てはめることができない問題を生み出すことがあります。そのような状況でも自分で仮説を立て、解決策を考え、行動に移せる人が求められます。
自分で仕事を作り出せる人
自分で仕事を作り出せる人は、ベンチャー企業に向いています。ベンチャー企業では自分の役割が明確に決まっていないことも多くあるため、自分で仕事を見つけ、それを遂行する能力が必要です。
まとめ
ベンチャー企業は、新規市場の開拓やイノベーションを期待される企業です。前の章で紹介したような特徴を持つ人は、ベンチャー企業で働くことでその能力を最大限に発揮できるでしょう。しかし、これらの特徴がないからといって「ベンチャー企業に向いていない」というわけではありません。自身がどのような環境で働きたいのか、どのような挑戦をしたいのかを考え、自分に合った企業を選ぶことが大切です。
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