ゼミとは
「ゼミ」と聞いて、皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか?初めに、ゼミの概要についてお伝えします。
ゼミとは、大学の講義の中で、学生が主体的にテーマを立ち上げて研究する活動を指す言葉です。大学の講義は座学形式が多いですが、ゼミのような能動的に学びを深めていく活動もあります。また、ゼミでの研究活動によって単位を取得できたりもします。
ゼミは複数の学生で進めることが多く、教授がサポートとして適宜アドバイスや軌道修正をしながら、研究活動をしていきます。ゼミはあくまでも学生が能動的に行動し、講義では得られない実践的な学びを得ることを目的にしています。
理系の場合は「ゼミ」ではなく「研究室」と呼んでいる大学もありますが、ゼミと同じです。理系の学部では個人で研究テーマを持つことも多くありますが、研究室の先輩や友人に相談しながらテーマを掘り下げていきます。
ゼミに入るメリット
大学によってはゼミに入らず、「別の科目で単位を取得すれば卒業可能」とするところもあります。しかし、それでもゼミに入る学生は多くいます。それだけゼミに入ることにはメリットがあるからです。ここではゼミに入るメリットについて説明していきます。
教授とのコネクションが作りやすい
1点目のメリットは、教授とのコネクションが作りやすい点です。通常の講義では、教授への質問やコミュニケーションが発生しないケースも多いでしょう。ゼミでは同じ教授のもとで1~2年にわたって学ぶことになるため、教授との関係性も濃くなります。
また、ゼミでは旅行や飲み会などのイベントが開催されることも多いため、教授と会話する機会も少なくありません。教授はその学問のプロフェッショナルなので、いろんな話を聞いて知見を深めるのもよいでしょう。
教授とのつながりが、就活で有利に働くこともあります。大学の教授は、共同研究などのつながりで、企業とコネクションを持っていることがあるからです。コネクションの強さは教授によって異なるので一概には言えませんが、就活を有利に進められる可能性もあるでしょう。
卒業後も交流の続く友人が作りやすい
2点目のメリットは、学生間のコネクションです。1点目の話でも触れましたが、ゼミでは1~2年にわたって同じコミュニティで多くの時間を過ごすため、学生同士のつながりも非常に強くなります。長時間に及ぶディスカッションをしたり、特には合宿をしたりすることもあるでしょう。過ごす時間が増えていくほど、学生同士の距離は近づいていきます。
ディスカッションの中では意見の食い違いもあると思いますが、それもまた人間関係が深くなるきっかけになり得ます。単なる「仲のよい友達」ではなく、「一つの目標に向かって悩み苦しんだ仲間」となるのです。
専門分野について研究できる
3点目のメリットは、専門分野について研究できる点です。これは、研究したいテーマがある学生には大きなメリットになります。興味のある研究対象がある学生は、知的好奇心の赴くままに時間を使って追究することが可能です。また普段は参加しないような学会やカンファレンスに参加もしくは出展できる可能性もあるので、専門分野の最新トレンドを学ぶこともできます。
社会人になると忙しく、好きなことに費やせる時間が捻出できなくなってしまいます。学生の間に学びたいことは全力で学んでおきましょう。学びを深める中でいろいろな困難が出てくると思いますが、それを乗り越えることで人間的にも成長できるでしょう。
人気ゼミに入るためにやっておくべきこと
ここまでゼミに入るメリットを述べてきましたが、「ゼミ選びのポイント」や「ゼミに入る判断基準」について疑問や不安がある方も多いでしょう。また、人気のゼミは競争率が高く、入ることが難しいのではないかと思われている方もいると思います。ここでは、人気ゼミに入る方法についてご説明します。
①ゼミの情報収集を怠らない
まずは、ゼミの情報収集を怠らないことです。情報収集はどのようなチャネルでも構わないので、アンテナの感度を高めておきましょう。友達、先輩、教授、学内ポータルサイトなどいろんな情報収集先があるので、常に情報が入ってくる体制を構築しておくと安心です。
情報収集すべき内容としては、研究テーマはもちろん、「どんな教授なのか」「就職実績があるのか」「ゼミの雰囲気はどうか」などです。研究テーマは最も重要なので、入念に確認しておきましょう。1~2年間興味を持って、研究し続けられるテーマを扱っているか確認しておくと、モチベーションを下げることなく取り組めます。
人気の理由を知っておく
人気ゼミに入ろうと思ったら、まずそのゼミがなぜ人気なのかを知る必要があります。単に「人気だから入りたい」というスタンスではなく、なぜ人気があるのかを把握し、自分の目的とマッチしているかどうかを確認しましょう。
人気があるゼミは、大きく分けて次の2つです。
1つ目は、有名企業への就職実績が豊富なゼミです。企業への就職は、教授のコネクションや人脈がものを言います。また、その道の権威である教授がいるゼミも、就職で有利になりやすい傾向にあります。よって、有名企業の内定実績があるゼミは人気になりやすいと言えるでしょう。
2つ目は、研究テーマや教授が魅力的なゼミです。研究テーマには、世間的に注目のされている分野のもの、昔から普遍的に根強い人気を持つものなどが存在します。これらが研究テーマとなっているゼミは人気になりやすく、一方で学生にとって地味だと思われているテーマのゼミは不人気になりやすい傾向があります。
また、ゼミには教授の方針や思想が強く現れます。教授自身の考え方、研究の進め方との相性は、ゼミに所属して研究していく上で非常に重要です。長く所属するゼミだからこそ、ミスマッチのないようにしておきたいところです。
②ゼミに入る目的(志望動機)を明確にする
ゼミに入る目的を明確にしておきましょう。ゼミに入る目的は人それぞれですが、自己分析をして納得できる理由を固めておく必要があります。自分の目的を達成できないゼミに入ると、せっかくの活動が無駄になってしまうので、ある程度時間をかけてでも「目的を明確化すること」をおすすめします。学びたいことや身に付けたい力が実践できないゼミもあるので、あらかじめ確認が必要です。
情熱の持てるテーマを学べるかが重要
ゼミは1~2年間継続して研究活動を続けていくことになります。自分が情熱を注げないゼミを選んでしまわないよう、注意しましょう。周りのメンバーのモチベーションが高く、自分だけ低いと居心地も悪くなってしまいます。
③選考に向けて、面接やグループワークの練習をする
人気ゼミには、選考がある可能性が高いです。教授と面接をしたり、グループワークなどの選考を課されたりするゼミもあります。3年生からゼミに入る大学が多く、1~2年生のときに面接やグループワークの経験をしてきている学生は少ないので、対策をしていない学生は落ちやすくなります。
先輩に過去の面接内容や選考のポイントを確認するなどして、万全を期しましょう。意外と事前準備を徹底しない学生は多いので、準備するだけで一歩リードできます。
④試験や授業で好成績を残しておく
人気ゼミの選考は、面接ではなく「GPA(大学の成績を数値化したもの)」で評価されることもあります。GPAは過去の成績によって決まるので、すぐに変えることはできません。1~2年生の方は、成績がゼミ選びに影響を与えることを認識しておきましょう。
⑤入りたいゼミの教授の授業を受ける
講義つながりで教授と関係を構築しておくことで、ゼミに入れる可能性が上がるケースもあります。やや強引な手段ですが、該当する教授の講義を受けてアピールすることもできるかもしれません。
また、模擬ゼミ体験会がある場合は、ぜひ参加しておきましょう。人づてで聞くよりも、一度ゼミを経験してみるほうがリアルな情報を入手できます。自分の思い描いていたゼミの雰囲気や研究テーマと異なっていたら別のゼミを視野に入れるなど、有意義な選択につなげることもできます。
⑥人気ゼミの先輩と「顔見知り以上」になっておく
人気ゼミに所属する先輩とのつながりも重要です。自分の志望する先輩が近くにいれば、その先輩との関係性を構築しておきましょう。ゼミの先輩があなたを優秀な学生と認識した場合、もしかしたら教授に推薦してくれる可能性もあります。ゼミの選考は教授だけでなく所属する先輩たちが関わっていることも多いため、事前に先輩とのつながりを持っておくとそれが有利に働くこともあるでしょう。
まとめ
今回の記事では、ゼミとはそもそも何かというところから、ゼミに入るメリット、人気ゼミに入るコツなどについてご説明しました。ゼミは大学時代の学びにおいて、大きなウェイトを占める重要なコミュニティです。一生の仲間や人脈ができる可能性も多いに秘めています。
「ゼミでは楽をしたい」という方もいると思いますが、長い人生の中で自分の興味のある学問に没頭できる貴重なチャンスとなるため、全力で取り組むことをおすすめします。これからゼミ選択の機会がある大学1~2年生の方は、ぜひ本記事の内容を生かして自分に合ったゼミを選択してください。
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