社会人が自己成長を実感した瞬間とは?


社会人にとって自己成長は、キャリア成形につながる基盤づくりや理想の実現において非常に重要なポイントになります。責任の大きな仕事を任された際や、大きな成功体験は自己成長の起爆剤になりますが、誰もが簡単に「大きな成功」を体験できるわけではありません。 しかし、日々の業務の中でも着実に成長できる考え方やマインドは存在します。本記事では、社会人が自己成長を実感した瞬間と、自己成長をするためにすべきことをご紹介します。

そもそも自己成長とは

自ら進んで努力すること

自己成長とは自分の将来や達成したい目標に対し、自らの意思で学習したりスキルを身につけていくことを指します。環境や境遇により身につけるスキルとは異なり、自分でその道を進むと決めて成長していくことが重要です。

言い換えると自己研磨や自己研鑽

自己研磨や自己研鑽も同義語として挙げることができます。どちらも自分のスキルをより優れたものにするべく磨き上げることを指し、自分磨きとも言い換えることができます

自己成長は目標ではなく手段

自己成長をするために行動を起こす人が中にはいるかもしれませんが、自己成長は目的を達成するための一つの手段であるということは把握しておくべきでしょう。大きな目標を達成するために、それに相応しいスキルや技術を身につけるために自己成長を促すというように、自己成長の先には目標達成が待っているべきと言えるでしょう。

社会人にとって自己成長とは何か

業務において関われる領域が増える、立場が変わって責任の範囲が大きくなるなど、社会人の自己成長にはさまざまな形があります。そして、それらは自己完結ではなく、他者が認めてくれてはじめて実感できものが多いでしょう。これまで上司や先輩がこなしていたタスクを任されるようになった瞬間や、サポートが必要だった仕事を一人でできるようになったときなどが挙げられます。

自己成長には、「能力的な成長」と「精神的な成長」の2つの側面が存在します。これらはサイクルとして循環しており、能力的な成長があると自信がつき、成功へのイメージが湧きやすくなるため精神的な成長が促されます。精神的に成長すると今度は仕事でも高パフォーマンスを発揮しやすくなり、さらに能力的な成長が促されます。

このように、社会人にとって自己成長することは、良いサイクルを生み出すきっかけになるのです。

自己成長のための目標設定のやり方

一口に自己成長といっても、どういった目標や課題感を持って取り組めば良いか分からない方もいるかもしれません。ここでは、自己成長するために設定する目標はどのように考えれば良いか解説します。

SMARTで目標を設定する

SMARTとは、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Attainable(達成可能)、Relevant(関連性がある)、Time-bound(期限がある)の頭文字をとったものです。

Specific(具体的)具体的な目標を挙げましょう。
Measurable(測定可能)目標達成を、数値で客観的な判断ができる状態にしましょう。
英語力で言えばTOEIC ◯点以上など。
Attainable(達成可能)自身の現実から考えて、
頑張れば手が届きそうな目標が設定されているか考えましょう。
Relevant(関連性)あなたが目標達成することで組織にも利益が生まれるなどのように
所属する組織や団体全体、もしくは各個人のメリットになるような目標設定が好ましいです。
Time-bound(期限)期限のない目標はダラダラと間延びし、達成が困難になる可能性があるため
いつまでに目標を達成するべきかの明確なリミットを設定しましょう。

長期と短期で目標を設定する

長期目標とは数年後に、あなたが達成したい目標やゴールのことを指します。短期目標とは長期目標をゴールに見据え、達成していく小さい目標になります。あなたが3年後に描く自身の人物像や未来像になるために、小さな目標を毎月達成して積み上げていくイメージです。

自己評価をする

自己成長するためには、自身のスキル状況や立ち位置を客観的に把握することが必要です。今自分はどのくらいの実力を持っていて、目標に対し何が足りていないかをしっかりと理解・分析しましょう。自分の強みや課題を把握すれば、目標やアクションプランの設定をスムーズに行うことができます。

アクションプランを立てる

アクションプランとは、目標に対して行動するための計画のことを指します。TOEICで700点以上を獲得するとした場合、毎日30分単語帳で勉強する、1日5個の英文読解をするなどのように目標達成するために必要な行動を具体的に検討しましょう。

目標の進捗管理を行う

アクションプランを実際に実行しながら、定期的に目標の進捗を必ず確認するようにしましょう。目標に対して自分の立ち位置はどの程度か、今行っているアクションプランで期日までに目標が達成可能かを確認し、道が逸れていないか、遅れが出ていないかを定期的にチェックすることが重要です。

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社会人が自己成長するための取り組み例

資格を取得する

身につけておくことでより専門性を高めたり、自身のキャリアアップにつながるスキルや資格の取得も自己成長の取り組みとしておすすめできます。専門的な知識を学び、それを会社の業務として実践しつつ経験を積んでいくことで次のキャリアが見えてきたりするため、そういった次のステップに進む自己成長としての資格取得をするのが良いでしょう。

副業にチャレンジする

近年はワークライフバランスという言葉が広まっているように、働き方も多様化をしています。本業一本で突き進むことも悪くはありませんが、違ったジャンルや視点から別の仕事を行い、経験を積んでいくことも自己成長には良い影響をもたらします。本業で培ったスキルを応用したり、趣味で取り組んでいることを仕事として持ち上げるのも良いでしょう。

副業で培ったスキルをさらに本業で活かして成果を上げ、生産性を向上していくことでより豊かな暮らしにつながるかもしれません。

新しいことを始める

上記2点にくらべ明確なスキルやノウハウが身に付く事例とは少し異なりますが、新しいことを始めたり、新しい環境に飛び込むことも自己成長を促すきっかけ作りにはちょうどよいです。当然ながら、新しい場所では触れるもの全てが新鮮で、乗り越えるべき壁となりえます。凝り固まった視点や一方的な解釈から逸脱し、初心に帰ることで新しい道が開けるかもしれません。

社会人が自己成長するために意識していること

ここからは、社会人が日々自己成長するためにしていることをご紹介します。

自己成長を意識しながら仕事に取り組むと、やりがいを強く感じられるようになり、モチベーションも高まります。しかし、何も考えずに日々仕事に取り組んでも、自己成長にはつながりません。まずは、以下のことを意識して行動してみましょう。

常に目的意識を明確にして行動する

1つ目は、目的意識を明確にすることです。目的意識とは、行動の目的を明確に意識することや、目的を達成しようとする明確な自覚を指します。惰性で仕事に取り組むのではなく、この行動をする目的は何なのか、なぜやるべきなのかを意識して取り組むことで、モチベーションが格段に生まれやすくなります。

また、そうした目的意識は自分一人で抱え込むのではなく、上長や同僚に共有しましょう。周りに宣言することで自身にプレッシャーを課すことにもつながり、より良いパフォーマンスを発揮することができます。

効率的な方法を選ぶ

2つ目は、効率的な方法を選ぶこと。あなたは日々の仕事で、どれくらい効率を意識しているでしょうか?スピーディーに成長するためには、効率的な方法を選ぶことが大切です。常に、今行っていることの効率化や仕組み化を意識しましょう。例えば、常に仕事に集中できる環境を整える、無駄な作業がないか業務のやり方を見直す、便利なツールを活用する、などが挙げられます。

これまで手動で行っていた作業を自動化したり、不必要なリソースを割いていた箇所を見直したりできれば、空いた時間で新しい業務をこなすことができます。これまで以上に、自己成長につながる時間を確保できるでしょう

計画的に進める

3つ目に意識すべきは、計画的に進めることです。人間は厳密なスケジュールを立てないと、先延ばしにしてしまう傾向があります。目的や目標を立てる際には、必ず「いつまでに」も合わせて考えましょう。計画的に進めるコツは、仕事の重要度、優先順位を自分自身で考えることです。仕事の重要度や優先順位を考えると、自ずとスケジュールの組み方に目安ができるようになります。

また、自身の抱える業務量、タスクにも注意してみましょう。自分がやるべき業務がすべて見える化されていないとしたら、優先度や重要度の見極めも難しいので、正確なスケジュールを立てるには自分の業務を棚卸しすることも大事です。

周囲を頼る

四つ目は、周囲を頼ることです。担当業務の大きさにもよりますが、たいていの場合、任された業務すべてを自分一人の力でこなす必要はありません。仮に、商談という一つの業務でも、クライアントとのメールのやりとり、資料の準備、スケジュールの調整といった細かいタスクに分解できます。その一つひとつを役割分担し、周囲に頼むことで、自己成長につながる仕事に集中する時間を多く取れるようになります。

周囲を頼るということは、周囲を巻き込む力を養うことにもなり、より大きな仕事を円滑に進めるための力が身に付きます。うまく周囲の人間を巻き込んで、チームで仕事を進めるようにしてみましょう。注意すべきは、一方的なお願いばかりしないこと。逆に頼られた際は協力するようにし、周囲と良好な関係を築いておきましょう。

難しい仕事や新しい仕事に積極的に関わる

五つ目に意識したいのが、難しい仕事や新しい仕事に積極的に関わることです。自己成長のためのハードルは、高すぎても低すぎてもダメ。理想的な成長には、自身のスキルより少し高い難易度の業務が適しています。「あと少しで乗り越えられる」といった環境が、成長を加速させてくれるでしょう。

そのため、難しいプロジェクトや新規事業といった、これまで自身が関わりをあまり持たなかった業務に積極的に参加する姿勢が求められます。自己成長のために新しい仕事が必要だと感じているなら、上長に相談するなどして成長できる機会を探しましょう。

インプットを怠らない

六つ目は、インプットを怠らないことです。インプットとは、自身にとって必要な情報や知識を吸収するための行動を指します。

現在、世の中はさまざまな情報であふれています。例えば、セミナー、書籍、新聞、テレビ、Webメディア、YouTube、オンラインサロンなどが挙げられます。こうした情報源を活用して常日頃からさまざまな情報や知識を吸収しておくことも、自己成長につながります。

また、アウトプットも同時に意識する必要があります。どれだけたくさんインプットをしても、適切にアウトプットをしなければ意味がありません。仕入れた知識や情報を自分の業務や会社でどのように活用・応用できるかを考え、アウトプットを定期的に行いましょう。そうすることで新たなビジネスチャンスの獲得や、スキルアップできる機会を得やすくなります。

社会人が自己成長を実感した瞬間

ここからは、社会人が自己成長を実感した瞬間を、エピソード形式で紹介していきます。

これまで任せてもらえなかった仕事を一任されたとき

新入社員時代は、大きな仕事や大切なクライアントの業務を任せてもらえないことが往々にしてあります。自己評価と周囲の評価のズレが大きかったこと、業務において上長から信頼を得られていなかったこと、仕事に対するモチベーションが上長に伝わっていないことなどが主な理由です。

悔しい思いはありつつも、「いつかは大きい仕事を任されたい」という思いから、割り振られている業務をしっかりとこなしました。言われたことは二度繰り返さないようにメモを取って反復したり、定期業務は指示を受ける前に対応するなどといった努力をしました。その結果、翌年には大きいクライアントを担当させてもらえることになり、「日々の細かい仕事もきっちりとこなしているから、安心して仕事を任せられる」という評価も得ることができてうれしかったです。そのとき、大きな自信がついたのと同時に、小さな仕事でもきちんと対応していれば、想像以上に成長できるんだと感じました。

できなかった仕事をこなして認められたとき

新入社員のとき、ある営業部に配属されました。自分は昔から社交的で、入社前から営業という仕事には自信を持っていましたが、実際にお客様と対面するとうまく相手の要求を汲み取ることができず、なかなか営業成績が伸びませんでした。加えて、商談時に説明用の資料を忘れたり、アポイントの時間を勘違いしたりと、小さな失敗が積み重なって自信を失くしてしまいます。

そこで、上司や同行してくれた先輩方に、自身の欠点を聞いて回るようにしました。振り返ってみると、自分の伝えたいことばかりに意識がいっており、聞く姿勢が足りていないことが分かりました。その後、お客様の声を聞くことに意識を集中させ、相手の立場で考える努力をするようになると、相手の求めていることが少しずつ理解できるようになってきました。コンスタントに商談成立という結果が出るようになったのはこの頃からです。

失敗ばかりでうまくいかなかった仕事が、少しずつ一人でできるようになった瞬間に自己成長を強く実感しました。

目標よりも高い結果を手にしたとき

事務職から未経験の営業職へ異動を命じられ、大きな目標を達成できた際のエピソードです。事務職の際に受けていた上長の高い評価から、異動してすぐに年間売り上げ予算1億円という高い目標を設定されました。

まずは、「1億円を月ごと、週ごと、日ごとに細かく数字を分けていけば、日々何をすべきかが見えてくる」と考えました。そして営業力がまだ足りない分、誰よりも営業の「量」を増やし、毎日20件以上のお客様に会いました。そうした日々の積み重ねにより、半期時点で目標の56%を達成。それまででついた自信が後押しとなり、最終的には予算比113%というハイ達成を実現することができました。

やるべきことを明確にし、着実にタスクをこなしたことで大きな目標を達成でき、自己成長を実感できました。

上司から高い評価を受けたとき

上長らとクライアント先へ同行し、商談を行っていた際のエピソードです。

普段から多くのクライアントとやりとりをし、提案を行っていましたが、あるとき同行していた上長から「提案力が上がった」「よく気がまわるようになった」と伝えられたことがきっかけで、成長していることに気がつきました。

営業を苦手とは感じていませんでしたが、得意と言えるほどでもありませんでした。しかし、その言葉をきっかけに考え方が変わりました。これまで踏んできた場数は無駄になっておらず、着実に自分の力になっているのだと確信できたからです。

昇給や出世が決まったとき

会社を挙げて取り組む大型プロジェクトが企画され、プロジェクトリーダーに任命されました。経験がある社内の方々は別案件で出払っており、負荷の大きい役回りではありましたが、行き詰まった際にはすぐに相談をするなどして、大きなミスにつながらないよう細心の注意を払いながら業務遂行に励みました。

その結果、プロジェクトは大成功を収め、チーフプロデューサーの肩書きを得ることができました。大きな課題を乗り越えたこと、そしてそれを評価された瞬間に自己成長を感じることができました

まとめ

今回は「社会人が自己成長を実感した瞬間」というテーマのもと、具体的なエピソードや自己成長するために意識すべきことをご紹介しました。

自己成長することで仕事の質やスピードが格段に上がり、日々モチベーション高く過ごせるなど、メリットづくしです。まだ日々の業務の中で自己成長を実感できていない人は、今回ご紹介した内容を踏まえて、一歩ずつ成長できるようにトライしましょう。

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