履修登録とは
そもそも履修の意味は?
履修とは、大学などを含む学校で、単位を修得するために特定の科目を学ぶ(授業を受ける)ことを意味します。高校までは意識することが少ないですが、大学では要件を満たす単位数を取得しないと、進級・卒業はできません。単位が不足すると、いわゆる留年をしてしまうことになります。そのため大学での授業は、期初の履修登録が非常に重要になります。
履修登録が必要な理由
①大学では時間割を自分で考えるため
大学では小中高と違い、自分で受ける授業を選ぶことができます。進級・卒業要件を満たすように受講すれば、教授から細かく指導されることはあまりありません。興味のある講義を優先的に受けることもできますが、卒業に必要な要件と単位数を満たしているかが重要なので気をつけましょう。
②選べる条件と登録期限が決められているため
授業にもさまざまな制約があるため、履修するにはどのような条件があるか、事前に確認しておく必要があります。例えば、3年生以上でないと受講できなかったり、前提となる必修科目を受講している必要があったり、などです。また、履修登録期間には締め切りがあるので、登録漏れのないよう注意が必要です。特に入学したばかりのころは要領が分からず時間がかかるので、余裕を持って始めましょう。
履修登録に必要な手続き
履修登録に必要な手続きを4STEPで紹介します。大学によって異なる部分もありますが、大枠の進め方は同じなので、しっかり理解しておきましょう。友人や先輩からのアドバイスをもらって、効率よく進めることをおすすめします。
STEP1:シラバスで必要単位を確認する
まずは、シラバスで必要な単位数を確認することから始めます。1年~4年生までの進級要件をチェックしましょう。卒業までに全単位を取るのではなく、マイルストーンのように進級に必要な単位があります。大学1年生であれば、まずは2年生に進級するために必要な単位数を見ておきましょう。その後、着実に進級できるように履修登録を漏れなく進めていきましょう。
STEP2:必修科目、選択必修科目を優先して選ぶ
取得必要単位の中には、必修科目と選択必修科目の2種類があります。必修科目は進級・卒業するのに、必ず取得しなければならない単位です。まずは、必修科目から優先的に時間割を組んでいきましょう。
また選択必修科目は、いくつかの科目の中から1つ選んで受講するものになります。興味のある科目や、今後の専攻に関わる科目を選ぶのがおすすめです。各科目の特徴についてはシラバスのほか、実際にトライアル授業に出るなどして概要を把握しておきましょう。
STEP3:残り単位数に応じて自由選択科目を選ぶ
必修科目、選択必修科目の時間割を決めていき、残った枠に自由選択科目を割り振っていきましょう。自由選択科目の特徴は、制約がなく個人の意思で決められることです。自身が強い興味や関心を持つ科目を選ぶようにしましょう。
STEP4:決められた方法で履修登録する
時間割を作成できたら、最後に所定の方法で履修登録を行います。通常は大学のポータルサイトなどで行うことが多く、1回登録をして慣れてしまえば、次期以降は楽に登録できるでしょう。分からないことがある場合は、学生課の職員に聞けば教えてくれるはずです。
履修登録の手続きでは、時間割の作成が必要になります。時間割の作成方法のポイントは、優先順位の高い科目から、順に埋めていくことです。その際には進級・卒業要件を満たしているかどうかを、適宜チェックしておきましょう。
履修登録を失敗しないコツ5選
次に、履修登録に失敗しないコツを5点紹介します。
①履修登録期間をしっかり守る
とにかく履修登録期間を順守するように心がけましょう。どんなに良い時間割をつくっても、登録できなければ単位を修得することはできません。友人と一緒に履修登録を進めることで、登録漏れを防ぐことができます。単独で履修登録を進めるとリスクがあるため、先輩や友人をはじめとした周囲の人の話を聞いて、履修期間内に登録できるように進めていきましょう。
②年間の履修スケジュールを組む
前期・後期それぞれ個別ではなく、1年間の履修スケジュールを組んでおきましょう。年間を通して、事前に作成しておくことで、履修漏れを防ぐことができます。また過重履修といった無駄の見える化もできます。年間のスケジュールを組むべき理由を、以下で詳しく確認しましょう。
年間で取得できる単位数に上限がある
年間で取得できる単位数には上限があり、前期・後期で履修科目数のバランスが重要になります。そのため、事前に年間取得可能単位数を確認しておくことが必要です。
1年目に多くの単位を取得すると2、3年生で余裕ができる
1年生のうちにできる限り多くの単位を取得しておくことで、2、3年生の時間割に余裕が生まれます。よくあるケースとして、1年生のうちは学問に注力し、2年生以降は課外活動・アルバイトに注力する人がいます。大学生活を充実させるためにも、最初の履修登録はていねいに取り組みましょう。
③空きコマをなるべくつくらないようにする
バラバラに授業を受けて、空きコマをつくってしまうと、授業間に隙間時間が生まれてしまいます。課題活動やアルバイトに注力するためにも、空きコマはなるべくつくらないようにすることが大切です。授業を受ける日を同じ日にまとめておくことで、効率よく履修することができます。曜日あたりの授業数を考慮しながら、履修スケジュールを組みましょう。
曜日あたりの授業数
授業の内容を十分に復習するためには、曜日ごとの極端な偏りが生じないようにすることが必要です。期末には、一日に複数科目のテストやレポートの提出日が重なる場合があります。特にテストの場合は、前日や当日に復習の時間を多くつくりたいものです。一つひとつの科目に集中できる環境をつくるために、授業数を調整することが大切です。
空きコマ
空きコマとは授業と授業の間の空いている時間のことをいいます。中学・高校では1~5限目まですべてに授業が入っているのが当たり前でしたが、大学では「授業の入っていない○限目」=「空きコマ」が存在するのです。
図書館で自習をしたり友人と大学外へ出かけたり、また一度家に帰ったりと、過ごし方はさまざまです。こういった余裕がほしいという場合は、空きコマがあると便利かもしれません。一方で、大学滞在時間を最短にして、アルバイトやサークルに時間を割きたいという場合は、空きコマを少なくするといいでしょう。履修スケジュールの組み方次第では、一日何も授業がない全休の日をつくることもできます。
④お試し授業や説明会がある場合は参加する
大学や学部によっては、お試し授業や説明会があります。お試し授業や説明会に足を運ぶことで、シラバスだけでは分からない授業の難易度や雰囲気を把握できます。ただし開講数にも限りがあるため、気になる科目から優先的に絞って受けましょう。
⑤先輩や履修済みの友人におすすめの授業を聞く
先輩や履修済みの友人に聞くことも有効です。過去に授業を受けた人の話は、履修登録をする上で非常に参考になります。注意点としては、過去数年前に受けた人の話では、現在と事情が変わっている可能性が高いことが挙げられます。できるだけ直近で授業を受けた人の話を聞くようにしましょう。
単位取得の難しさは授業によって異なる
単位取得の難しさは授業によって異なります。ただ楽をしたいという理由で簡単な授業を探し、単位を取るのは学業の本質ではありません。あくまで自身の目的や成長に合わせて選択するための履修登録をすべきでしょう。学生の本分は、学問を深めていくことにあります。履修スケジュールを組む際には、本質を見失わないように気をつけましょう。
同じ授業でも教授が違うこともある
同じ授業でも担当教授が違うことがあります。そのため、同じ授業でも単位取得の難易度が変わることがあります。このようなことはシラバスに載っていないため、過去の先輩や履修済みの友人に聞かないと詳細が分かりません。効率よく単位取得するためにも、授業選びは慎重に行いましょう。
⑥成績評価の方法
成績評価の方法も、履修登録をする上で重要な判断基準になります。教授によって、同じ授業でも評価の方法が異なるケースがあります。シラバスに記載されている成績評価の方法をチェックしておきましょう。
受講態度(積極的に授業に参加しているか)や毎授業後のミニレポートなど、科目や授業を担当する先生によって内容も評価するポイントもそれぞれです。特に成績評価を大きく占めるものとして、定期試験(以下、テスト)とレポートの2種類が挙げられます。
テスト
大学で設定されている試験期間に合わせて行われます。教科書やノートの持ち込みを許可している場合と、そうでない場合があります。授業の内容をしっかりと頭に入れた上で挑むことが重要となり、点数がそのまま成績に反映されることが多いようです。
テストの際に、注意すべきポイントは過去問があるかどうかです。過去問がないと、出題されやすい箇所が分からず、効率よく勉強することができません。単位取得という観点からは、過去問があるかないかで、難易度は大きく変化します。先輩に過去問があるかどうか、事前に確認しておきましょう。
レポート
指定された内容のレポートを期限内に提出します。テストとは異なり、資料を参考にしながら時間をかけて納得のいくものを提出することができますが、その分、労力が必要になります。またレポートはテストよりも文字数や枚数が多いため、事前に計画を立て、情報を整理するなど、時間の調整が必要になるでしょう。
出席回数
出席回数が評価基準になっている授業もあります。テストの点数やレポートの評価が高くても、出席できなければ単位を落としてしまうことになるかもしれません。出席方法の確認は、点呼や出席表にチェックを入れる、授業に対する感想や振り返りをリアクションペーパーで提出する、などがあります。出席回数を満たすために、出席表へのチェックをほかの人にお願いして問題になったケースもあるため、授業にはきちんと出席するようにしましょう。
それぞれの授業の特徴を把握し、評価基準やバランスを意識して履修することがポイントです。
⑦分からないことは大学に聞く
周りに聞いても分からないときには、大学に聞いてみることをおすすめします。特に1年生のときは、どのように履修登録を行えばよいのか、分からないことだらけでしょう。大学の事務局に問い合わせると、親身になって答えてくれます。事務局主催の履修説明会を開催する大学も多いので、まずはそちらに参加してみることもおすすめです。
まとめ
今回は、履修登録の際に必要な手続きや、失敗しないコツなどを紹介しました。履修登録は、大学生活を充実させるための重要なイベントになります。手続き方法やコツを理解しておけば、サークルをはじめとした課外活動を充実させるなど、今後の学生生活を有意義に過ごすことができるでしょう。
より良い履修登録を行うために、ぜひ本記事で紹介したプロセスを参考にしてみてください。
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