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大学生の起業はリスク?

大学生で起業を考えている人は少なくありません。しかし、起業といっても必ず成功するわけではなく、当然リスクが存在します。この記事では大学生が起業することについて、押さえておきたい良い面とさまざまなリスク面をあわせて説明しています。これから起業に挑戦しようとしている人や、起業に興味のある人はぜひ参考にしてください。


大学生の起業はリスクとなるのか

リスクはあるが、その先に成功がある

まずリスクという言葉の意味をあらためて確認しておきましょう。リスクとは「失敗する危険度」という意味がある一方で、投資の世界では「結果が不確実であること」「結果の振れ幅」を指します。例えば起業をすると、大きなリターンを得る成功と、リターンがないどころか時間や費用などを失う失敗の未来があります。この振れ幅がリスクです。従って、起業をしなければ成功も失敗もなく、リスクはゼロとなります。

このように起業はリスクを伴うため、このリスクを受容でき、恐れない人にこそ成功する可能性が生じます。つまり起業は、リスクを避けて保守的であろうとする人には向いていないともいえるでしょう。しかし、社会人ではなく大学生であることによって、起業による失敗を乗り越えやすかったり、大きな失敗を低減できたりするかもしれません。その理由を確認してみましょう。

学生起業は社会人に比べ挑戦しやすい

理由1:失敗しても再起業・就職の道がある

すでに会社に勤めている社会人が起業する場合には、収入がゼロになり自身や家族の生活が破綻する可能性があります。これに対して大学生は、保護者による生活費や学費の援助がある場合が多く、失敗すると生活すらできなくなる、ということは比較的少ないでしょう。このように大学生は制約が少ないため、一度失敗したとしても再起業しやすい状況です。成功にはルールや正解はなく、挑戦し続けることが重要ですが、大学生なら何度も挑戦できる環境にあるといえます。

さらに、大学生は卒業と同時に新卒で企業に就職することもできます。たとえ起業に失敗したとしても、その経験が就職の際にプラスの評価となることもあるでしょう。一般的なサークルやアルバイトなどを経験した大学生に比べて、起業した大学生は、実際に行動して利益を生むような実力が就活時点で身についています。

新しい価値を生み出せる人は就活市場でも重要視され、新規事業を起こした経験がある人は会社にとっても貴重な人材となります。従って、起業する過程で得たコミット力やビジネスマインドなどは、就活でほかの大学生と比べて大きなアドバンテージになるでしょう。

理由2:社会人よりも時間がある

起業する準備から会社の経営を軌道に乗せるためには、多くのまとまった時間を必要とします。例えば会社員であれば、平日は仕事に追われ起業の準備にあてられる時間は休日のみというケースが多いようです。これに比べて、大学生は自分でコントロールできる時間が多いのではないでしょうか。講義の時間割やサークル活動などをうまくスケジューリングしたり、夏休みなどの長期休暇を活用したりすることで、起業に使えるまとまった時間を捻出できます。

理由3:若いときのほうが体力はある

個人差はありますが、一般的に30~40代と比べて10~20代のほうが体力はあります。起業は誰かがやってくれるものではなく、多くの物事を自分の力で推進していくため非常にエネルギーを使います。短いスパンでトライアルアンドエラーを繰り返せる体力があることだけでも、大学生は有利だといえるでしょう。また、活力があり勢いよく活動することは成功のきっかけになるかもしれません。

理由4:大学を活用できる

大学のリソースを活用できることも、大学生で起業をする利点になります。大学にはさまざまな分野のスペシャリストが在籍し、自身のビジネスについて相談することができるでしょう。また同じ大学で、すでに起業した先輩や後輩とつながることで、アドバイスをもらえるかもしれません。さらに、ビジネスツールを学割で利用できる場合もあります。

このように、大学生は大学を活用することができますが、社会人になってしまうとお金を払って相談したりアドバイスをもらったりすることになります。大学生活の中で、起業に活用できそうなものはないか、いまのうちに探してみてください。

理由5:仲間を探しやすい

大学生であれば、起業する際に仲間を探しやすい環境を得ることもできます。社会人同士が起業するとなると、それぞれに現職があり、時間を合わせることだけでも困難です。その点、大学生は先述のとおり時間をつくりやすいので、声をかければ手を挙げてくれる仲間を探しやすいはずです。また、起業サークルや大学生向け起業スクールなど、企業にかかわるコミュニティへ参加し、仲間を探すこともできるでしょう。

学生起業のリスク

大学生が起業する際のリスクを必要以上に恐れず、どのようなリスクがあるのかを知ることで適切な対策が行えます。ここからは、知っておきたいリスクの例を紹介しましょう。

経験や知識の不足で失敗しやすい

例えば、プログラミングが好きで、アプリを自身で開発して起業を考えたとしましょう。プログラミングスキル以外に、自分の作ったアプリを誰にどのように売るかを考えるマーケティング知識や、売買を他企業に委託する際のマナーも含めた取引の知識、仲間と協力したり人を雇ったりする場合のリーダーシップやマネジメント力、ビジネスを継続させるための法務・財務・会計の知識などが必要となります。

社会人以上に、大学生は経験や知識が不足していることが考えられます。そのため、知らないことが原因で失敗する可能性は社会人よりも高くなるでしょう。経営者には非常に多くの知識と経験、スキルが求められますが、大学生で起業をするとはじめてのことばかりに直面し、右も左も分からず試行錯誤の連続になるはずです。

一方で、すべての準備を整えてから起業をしようとするといくら時間があっても足りません。自身のビジネスを進めていくための経験や知識は、実践で身につけることができます。誰かがこうすればいいとすべてを教えてくれるわけではないため、受け身ではなく能動的な行動が求められます。

事業の見通しが甘いため失敗しやすい

起業することが目標であれば別ですが、通常は事業を継続してきたいと考えているでしょう。ビジネスプランを立てるときは、特に「リターンと投資(ROI:投資収益率)」を算出することが大事ですが、ビジネス経験がないとうまく見積もれません。その結果、労力に対して利益が少ないことや、単発のビジネスで終わってしまうことも。このように、事業をどのように成長させるかといったプランを、経験がないため明確にできずに失敗してしまうケースもあります。

資金調達が難しい

起業に際して実店舗を構えたり、製品を作ろうとしたりすると資金調達の必要があります。大学生はそれらを実行する自己資金を持っていないことが多いでしょう。さらに、はじめのうちはビジネス上の信用や実績がないため、審査の基準が厳しいとされる民間の銀行や信用金庫などによる融資は見込めません

しかし、若者向けの融資制度やクラウドファンディング、ビジネスコンテスト入賞による事業支援などの方法はあります。他者が支援したくなるようなビジネスプランであれば、資金を調達できる可能性はあるため、入念に調査しておきましょう。

友達と過ごす時間がなくなる

大学生は社会人よりも時間があるとはいっても、本気で起業をするとなると余暇は少なくなります。特に、大学の友人と交流する時間は限られてくるでしょう。起業をすることでビジネスパートナーを見つけることはできますが、一般的な大学生と比較して、ビジネス以外での交友関係の構築が少なくなるかもしれません。

学業との両立が困難

学生生活のメインは学業です。学費を払って大学へ通っている以上、最優先事項は卒業のための単位取得になるでしょう。起業にすべてのリソースを集中させていくと、当然学業はおろそかになってしまうため、大学卒業が遠のいてしまう恐れがあります。学費というコストが発生している以上、起業と両立させるためにはどうすればよいかという新たなタスクが発生してしまい、その結果、起業のハードルが上がってしまう場合もあります。

まとめ

この記事では、大学生が起業することのリスクやメリット・デメリットを解説しました。時間的、立場的に余裕のある大学生だからこそのメリットがある半面、さまざまなリスクがあり、時間や人間関係などで妥協しなければならないこともあるかもしれません。起業を少しでも成功に近づけるためには、本気で取り組むことが重要です。まずは、なぜ学生起業したいのかという目的を明確にしてから、チャレンジしてみましょう。

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