「ガクチカ」とは?書き方のポイントや、すぐに使える例文を紹介!

就活をしていると、「ガクチカ」という言葉をよく耳にします。面接などで聞かれる定番の質問の一つであるため、しっかりとした答えを準備することが大切です。 しかし、就活生の中には「面接で語れるガクチカが思いつかない」「コロナがあったから誇れることなんて何もしていない」といった悩みを持っている方も多いでしょう。この記事では就活生の皆さんに向けて、「ガクチカ」の書き方やコツについて解説します。あわせてガクチカの例文集も合わせてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。


「ガクチカ」とは?

「学生時代に力を入れたこと」の略

「ガクチカ」とは、「学生時代に力を入れたこと」の略称です。ES(エントリーシート)や面接で聞かれる定番の質問ですが、多くの学生が悩むポイントの一つでもあります。「ガクチカ」を上手にアピールするには、採用担当者の質問の意図を把握することが大切。人事が「ガクチカ」を聞く一番の目的は、入社後に活躍できる人材かどうかを見極めるためです。

新卒採用では、実務スキルや仕事の能力、経験などを測ることができません。そのため、「ガクチカ」を通して就活生がどんな人柄なのか、どんな価値観を持っているのか、困難をどう乗り越えてきたのかを知ろうとしているのです。「ガクチカ」でアピールする際は、ぜひこのことを意識しておきましょう。

就活の面接でよく聞かれる定番フレーズ

面接でよく耳にするということは、どの企業に行っても聞かれるということ。事前に自己分析をしておけば準備できるポイントなので、聞かれた際にはしっかりと応答できるように練習しておきましょう。

また、同じように面接でよく聞かれる定番の質問に、「自己PR」もあります。こちらも事前に準備ができるので、セットで準備し、練習しておくのがおすすめです。

「ガクチカ」の書き方

「大学●年生のときに起業しました」「キャプテンを務めていたサークルで日本一を獲得しました」といった、誰もが称賛するようなエピソードである必要はありません。

人事が見ているのは「いかにすごい経験をしてきたか」ではなく、目標を達成するまでに工夫したことやあなたの価値観、そこから学んだことなどです。「頑張ったことなんてない…」と卑屈にならず、一度自分の経験を振り返ってみましょう。以下で「ガクチカ」の書き方のポイントをご紹介するので、参考にしてみてください。

自己成長につながった経験を盛り込む

「ガクチカ」を伝える際は、自己成長につながった経験を盛り込みましょう。人事が重視している点は、目標に対してどのような行動をしたか、またその過程を経てどのように成長したかです。インパクトの大小は考えず、これまでの経験の中で努力したことや達成したことを思い出し、「なぜ努力をしたのか」や「達成するために何をしたか」を振り返ってみましょう。

必ずしも特別な経験である必要はない

「ガクチカ」は、特別な経験である必要はありません。もちろん、「起業して1000万円の売上を達成した」「留学先で主席になった」といった、誰から見ても素晴らしい経験があれば有利になることは間違いないでしょう。しかし、あくまで重要なのはプロセスで、話の大小ではありません。目標に対してどのような努力ができる人間なのか、経験してきた努力を入社後に再現できるのか、を企業側は見ています。

入社後の活躍が想像できる内容だと理想

「ガクチカ」は、面接官に「入社後に活躍してくれそうだな」と想像させる内容が理想です。なぜなら、面接官はこのエピソードから、就活生の人柄や価値観、仕事に対する取り組みなどを判断するからです。

就活生の場合、ほとんどの場合は未経験からのスタートとなるため、仕事ができるかどうかの判断材料がありません。そのため「ガクチカ」などを通して、会社に貢献できるかどうかを見極めます。つまり、面接官に「採用したい」と思わせるには、「ガクチカ」を通して「私は会社に貢献できる人材です」とアピールをすることが大切です。

ガクチカや自己成長を意識し始めたら

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エピソードの書き方のコツ

続いて、エピソードを書く際のコツについてご紹介します。

学生時代に頑張ったことを洗い出す

まず、あなたが学生時代に頑張ったことを洗い出します。「全然語れることではない」と感じたことでもあまり気にせず、とにかく書き出しましょう。思いつかない場合は、写真を見返して記憶をたどってみたり、友達や親に聞いてみたりしてみてください。

洗い出す際はノートに書くか、付箋に書き出して貼るという方法がおすすめです。できれば30個以上書き出してみましょう。

その中で特に自信があるものをピックアップする

学生時代に頑張ったことを洗い出したら、その中でも特に自信があるものをピックアップしましょう。強く記憶に残っているものでも構いません。一つに絞るのではなく3〜5個ほど選び、それぞれにストーリーを作っていきます

起承転結を意識してストーリーを考える

ストーリー作りでは、努力することになったきっかけや、努力する過程でぶつかった課題、工夫したことなども同時に上げておきましょう。起承転結でストーリーを構成すると、面接官に自分のことを理解してもらいやすいです。

以下は、起承転結の参考例です。

起:私は学生時代サークルで会計・経理を2年間担当しました。サークルでは会費として毎月1000円を集め、運営資金としていましたが、支払いが遅れてしまう人や未納者も多く、運営資金に余裕があるわけではありませんでした。

承:毎月の集会で未納者へのリマインドは行っていましたが、会費を払う側の多くにとっては、何にどのくらい使われているかなどの利用実績がよく分からず、会費を払う目的が不明瞭だということに気が付きました。

転:そこで私は、サークルの年間収支とその内訳、そして支出に対してサークルメンバーの会費支払い率が何%以上であれば良いかという情報を毎月取りまとめ、開示することを始めました。

結:これを月間の集会で発表しつつ、日々の活動中も未納のメンバーとコミュニケーションを取るなどした結果、40%程度だった納金率を50%に上げることに成功しました。

結論ファーストでまとめる

起承転結のストーリーができあがったら、エントリーシートや面接時に向けて結論ファーストで分かりやすく伝えられるように構成を考えます。ビジネスシーンにおいては、簡潔に物事を伝えるために、結論を最初に述べることが好ましいです。そのため、「私は学生時代に○○に力を入れました。具体的には~」と、これからどんな話が展開されるのかを相手にあらかじめ伝えるようにしましょう。

文章にしないことの深掘りも行っておく

「ガクチカ」は、エントリーシートに書くことや面接でエピソードを披露するだけでは終わりません。伝えた内容をもとに、面接官は深堀りしたいポイントに対して必ず質問をしてきます。なぜそれに力を入れたいと思ったのかといった動機や、なぜその取り組み方が良いと判断したのかといった、あなたが持つ判断軸を確認するためです。そのため、面接に臨む際はどのような質問が来てもいいように準備しておくことも非常に重要です。

「ガクチカ」の例文集

以上を踏まえて、「ガクチカ」の例文をご紹介します。「ガクチカの書き方がよくわからない」という人はぜひ最後までお読みください。

1.インターンシップ

私が学生時代に力を入れたことは、「営業職の長期インターンシップ」です。具体的には、アポイント取得を目的とした新規顧客への電話営業です。

中学から大学まで野球部に所属しており、ハキハキと話すことに自信があったこと、そして、成果に応じて報酬が発生するという働き方が営業職インターンを選んだきっかけです。

最初はアポイントを取るように言われたのですが、非常に苦戦してしまいました。そこで、トークが上手な先輩社員の真似をしたり、顧客の立場になったりしたときに、どのようなことを求めているのかを考え、トーク内容を改善するように心がけました。

その結果、どんどん成果が現れ、同じインターン生の中でアポイント数1位を獲得することができました。営業の長期インターンを通じて相手の立場でコミュニケーションをとる重要性を学ぶことができました。この経験を活かして、貴社にも貢献したいと思います。

2.アルバイト

私はファストフード店で2年間、アルバイトを行っておりました。全社として食品ロスを減らすというテーマを掲げた際、その店舗の食品ロスが他店よりも多いことがわかりました。そのため私は、どうすればロスを減らせるかを他の社員の方々と考えました。

過去のデータをもとに調理数を決めていましたが、過去に売り上げた数など定量的なデータでしか判断しておらず、周辺施設での催事など、時事性の高い事柄が考慮されていないことに注目しました。そのため、周辺施設での催事の規模感を仮設定し、エクセルデータに変数を加えてシミュレーションを実施。業務の一環として周辺施設の催事スケジュールを確認し、データに反映させることで食品ロスを約5%減らすことができました。

このことから、単に売上などの社内で保持する側面的な定量データだけでなく、取り巻く周辺環境も含め、課題を多角的に見た上で解決方法を探ることの大事さを学びました

3.学業や研究活動

学生時代に最も力を入れたことは、英語の学習です。外国の方から英語で話しかけられたとき、上手に返答することができずに後悔したという経験がきっかけでした。

今後も日本に訪れる外国の方が増えていくと考えたとき、不自由なく自分の思いを伝え、相手の助けになれるようになっておくべきだと強く感じ、英語を習得する努力を始めました。まず、大学に来ている留学生と積極的にコミュニケーションをとることを心がけました。最初のうちはうまく会話できませんでしたが、半年をすぎる頃にはある程度意思の疎通ができるようになりました。

英語に自信がついたおかげで、今では街で困っている外国人を見かけた際には自分から声をかけられるようになりました。貴社は海外進出に積極的で、アメリカやヨーロッパにも支社があります。その中で英語力を生かしてグローバルに活躍し、会社に貢献したいと考えています。

4.部活動

私が大学時代に最も力を入れたのは、野球部での主将経験です。私が所属している野球部は正直、それほどの戦績をあげておりません。そこで主将就任に伴い、少しでも良い成績を残すことを1年間の目標に定めました。

しかしそこで、部員の目標が一致していないことがわかりました。それぞれ「勝ちたい」という意識は持っているものの、どのくらい勝ちたいのかが定まっていませんでした。「勝てればラッキー」という部員がいる一方で、「全国大会に出場したい」という部員もいたのです。

これでは大会で勝ち上がることはできないと思い、チーム内でミーティングを重ね、しっかりと目標を決めることにしました。最終的に掲げたのは、創部以来の最高成績である「地方予選ベスト8」です。

目標がはっきりしたことで、これまで以上に練習に熱が入るようになりました。個々のレベルが上がり、連携が向上したことをはっきりと肌で感じました。

私はこの経験から、目標を共有することの大切さを学びました。企業ではチームプレーが重要となる場面も多いですが、この経験を生かして他の社員とのコミュニケーションや情報共有を積極的に行い、「チーム力を高めること」に貢献したいと考えております。

5.サークル活動

私が学生時代に力を入れていたのは、代表を務めたバトミントンサークルの活動です。サークルには30人ほどのメンバーがいましたが、参加率は50%ほどで、いつも同じメンバーが集まる傾向にありました。

私はなるべく全員にサークルを楽しんでもらいたいと考えていたため、参加率を上げることを目標にしました。あまり参加しないメンバーに理由を尋ねたところ、「飲み会ばかりでバトミントンの活動が少ない」ことが原因と判明しました。

そこで私は、バトミントンの活動をする日を週2回確保し、モチベーションをあげるために大会への参加も決めました。その結果、活動に参加するメンバーが増え、参加率は80%以上になりました

この経験から、物事を改善するには原因を明らかにし、対処することの大切さを学びました。企業に入ってからもこの経験をしっかりと活かしたいです。

6.資格取得

学生時代に力を入れたことは、TOEICで高得点を獲得することです。大学2年生のときに500点だったスコアを、1年間で850点までアップさせることができました。

「将来は海外で働きたい」という希望がありながら、日常生活で英語に触れる機会が少なかったため、英語力を伸ばせずにいました。そこで、英語力を高めるために取り組んだのがTOEICの学習です。

忙しい学生生活の中で少しでも効率よく学習を進めるために、通学の時間を単語の暗記やリスニングの勉強に充てました。また、週に2回あったTOEICの講座に参加し続け、本番と同じような練習を何度も重ねました。

初めは伸び悩みもありましたが、半年ほど続けていくうちに英語力が伸びるのを感じ、楽しく学習することができました。この経験から得た「英語力」、そして目標に対して愚直に継続する力は貴社に入社してからも活かしていける特長だと考えています。

7.留学

私は語学力とグローバル思考を身に付けたいと考え、1年間、カナダのトロントに留学しました。

留学時に最も意識したのは、日本人以外の友達をたくさん作るということです。私は以前、1ヶ月フィリピンへ留学にいったことがあるのですが、このときは初の海外という不安もあり、日本人の友達と行動してしまったことで、ほとんど現地の人と交流する機会が作れませんでした。

カナダへの長期留学ではこの反省を活かし、日本人以外の人と積極的にコミュニケーションを取ることを意識しました。一人で現地のサッカーチームに参加したり、あえて日本人がいない講義を選択したりするなど、絶対に英語を話さなければならない環境に飛び込みました。

初めは仲間との間に壁を感じることもありました。しかし、毎日必死に勉強したおかげで徐々に上達していき、自然と仲良くなることができました。

恐怖を感じる環境にあえて飛び込み、自分を成長させることができたのが、この留学の一番の収穫点です。会社に入れば不安や恐怖に襲われる日もあると思いますが、この経験を思い出して積極的にチャレンジしたいと思います。

8.趣味

私は節約が趣味だったので、自身の節約体験をブログにまとめることに力を入れました。最初は趣味として個人的な感想を書き連ねていただけだったのですが、アクセスデータをみる中で、「人々がどんなところに関心を持っているのか」に対して、興味がわくようになりました。

想定読者にとって興味がありそうな内容を中心に書くようにしたところ、徐々にアクセスが増え、今では月に3万人以上が見てくれるサイトになりました。また、広告による収益化にも成功し、自分の力でお金を稼ぐという体験をすることができました。

この経験を通して、自分の好きなものではなく、人々が求めることを提供することの大切さ、価値を提供してファンを作ることの面白さを知りました。貴社に入社した際はこの経験を活かし、顧客ニーズを第一に考えて行動できる人材になりたいです。

まとめ

今回は「ガクチカ」エピソードの書き方を、例文形式で解説しました。エントリーシートや就活の面接ではよく聞かれる質問であり、内容について深く堀り下げられやすいポイントでもあるため、しっかりと対策しておくことが重要です。

「他の人に比べてガクチカが弱い」と不安に思っている方も、エピソードの伝え方次第で十分に挽回は可能です。本記事を参考にしながら、「自分だけのガクチカエピソード」をしっかり磨き上げてみてください。

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