リアクションペーパー(リアぺ)について、「聞いたことはあるけど詳しくは知らない」という方も多いのではないでしょうか。
本記事では、リアクションペーパーの意味を説明したうえでで、基本的な書き方や教授から高評価をもらえるコツについて解説します。
リアクションペーパー(リアペ)とは?
リアクションペーパーとは、「リアぺ」と省略して呼ばれることもある書類のことで、大学の講義の後に配られることが一般的です。具体的にどのような目的や用途で記入をするものか、ご存じでしょうか。この記事では「知らない」という方に向けて、リアクションペーパー(リアペ)の目的や用途について解説します。
講義で配られる「感想を書く紙」のこと
リアクションペーパー(リアぺ)は、大学の講義中から講義後に配られる、講義内容についての感想や意見を書く紙のことです。リアクションペーパー(リアペ)には、学生が講義の中で思ったことや、疑問に感じたことなどを自由に記入し、講義終了後に提出します。
記入する内容は大学や教授によって異なりますが、教授側が各学生の理解度や授業態度を把握するために実施するケースが一般的です。
主に出欠確認として用いられる
リアクションペーパー(リアペ)は出欠確認も兼ねています。特に大人数の講義では、誰が出席していて、誰が欠席しているかを教授が目視で把握するのは困難。リアペを用いることで、ちゃんと授業に出ているかを確認できるとともに、生徒からの意見を吸い上げることもできます。
なお、学生からすれば、リアペが出欠確認の用途のみだとわかっている場合、あまり深く考えずにコメントとして一言記載すればよいでしょう。とはいえ、リアペにコメントを求める目的は、講義の質を向上させるためです。たとえ一言だとしても適当に書くのではなく、丁寧に書くことを心がけましょう。
大人数の講義で用いられることが多い
リアクションペーパー(リアペ)は、大人数の講義で用いられることも多いです。大人数の講義は少人数の講義とは異なり、学生一人ひとりを評価するとなると大変な工数になるため、リアクションペーパー(リアぺ)が活用される傾向にあります。リアクションペーパー(リアぺ)の内容を確認すれば、学生の理解度や講義に対する授業態度もある程度確認できるため、大雑把に学生を評価分けすることが可能になります。
以上のように、評価項目・採点項目の一環としてリアペが活用されている場合もあるのです。
書いた内容をもとに評価されるケースが多いため注意
リアクションペーパー(リアペ)に、小レポートとしての役割を持たせている講義もあります。
例えば、シラバスの中に、試験以外でも「授業の中で感想文を提出する」「小レポートを提出させることがある」などと記載されている場合があります。その際には、リアクションペーパー(リアペ)が感想文や小レポートに該当するかもしれません。
小レポートとしてリアクションペーパー(リアペ)を提出する場合は、成績を評価される基準となり得ます。リアペの内容によって成績が評価される場合、コメントを一言や二言書いただけでは、高評価は望めません。高評価を得るためには、基本的な書き方を押さえたうえでコツを踏まえて提出する必要があります。詳しくは後述していきます。
オンライン講義では専用のフォームを利用する
コロナ禍を機に、オンライン講義が増えています。オンライン講義の増加に伴い、リアクションペーパー(リアペ)もオンラインで作成・提出するケースも多くなっていると言えるでしょう。
オンライン講義では、Googleフォームなどの投稿用フォームが用いられることが一般的です。オンラインの場合、提出方法は紙に記入というわけではありませんが、リアクションペーパー(リアペ)を利用する目的は通常の講義と変わりません。オンライン講義では、書く時間や調べる時間も確保しやすいため、うまく活用することで高評価を得るチャンスとなるでしょう。
リアクションペーパーの書き方
ここからは、リアクションペーパー(リアペ)の書き方について解説していきます。
名前・学籍番号を記入する
リアクションペーパー(リアペ)には、名前と学籍番号を必ず記入しましょう。リアクションペーパー(リアペ)は、無記名で行うアンケートとは異なります。もちろん、多くの意見を吸い上げたいという点はアンケートと共通するところではありますが、ほかにも目的があります。
先述したとおり、リアクションペーパー(リアペ)は出欠確認や評価基準に活用されるケースが一般的です。「講義に出席したこと」や「自分の意見」を認めてもらうためには、名前と学生番号の記入が重要です。記入漏れや間違いがないように、良く確認しましょう。
講義の内容をもとに感想や主張のテーマを決める
しっかりと講義を聞いていたことをアピールするためには、講義の内容に関係することを書くことが必須です。とはいえ、長時間の講義内容すべてに触れる必要はありません。講義のなかで出た論点や問題の一つに焦点を当て、感想や意見を記入すると良いでしょう。
講義で出た論点や問題をすべて記述していると、記入する時間が足りなくなり、結果的に何が言いたいか分からなくなってしまいます。講義の中の1点に集中し、リアクションペーパー(リアペ)のメインテーマとしましょう。
指定文字数や残りスペースを意識しながら記載する
リアクションペーパー(リアペ)を書く際には、指定文字数や残りスペースを意識しながら記載しましょう。文字数制限がない場合もありますが、あらかじめ「○○文字以内」「△△文字程度」などと指示されている場合、その文字数になるよう調整が必要です。
また、文字数が少なすぎると「講義をあまり聴いていない」「講義に興味がない」と見なされる可能性があり、印象が悪くなってしまう可能性があります。空白を空けすぎず短すぎずになるよう、適切な分量を記載するように気を付けましょう。
リアペが高評価になるコツ
リアクションペーパー(リアペ)が小レポートとしての役割を担う場合は、評価されるように記載する必要があります。とはいえ、慣れていないとどう書けばよいのか、何に気を付ければ良いのか分からないでしょう。
リアクションペーパー(リアペ)が高評価になるコツの要点は以下のとおりです。
- 誤字や脱字に気をつける
- 理論的で簡潔な文章構成にする
- 空白はできるだけ少なくする
- 指定された要項から逸脱しない
- ただの感想にならないよう注意する
- 講義テーマに対して自分の主張を含める
誤字や脱字に気をつける
誤字や脱字があると、内容がいくら良くても印象が悪くなってしまいます。また、誤字や脱字がある文章は読みづらく、さらにレポートとしての信頼性を大きく損ねてしまう可能性があります。
また、「意味を理解しているのか?」「一般常識があるのか?」などと教授に危惧されてしまうかもしれません。また、誤字・脱字が多いと内容を補完して読み進めて理解する手間が発生するため、教授からすると余計な手間になるでしょう。
誤字・脱字が多少あっても意味は通じるかもしれませんが、教授からの評価で損をしてしまうかもしれません。誤字・脱字がないように、記入したリアクションペーパー(リアペ)は必ず提出前に見返すようにしましょう。
論理的で簡潔な文章構成を意識する
論理的で簡潔な文章構成で書くことは、レポートの大前提です。レポートを読んでいて、「つじつまが合わない」「文章がつながらない」と言ったものは、結局何を伝えたいのか分からず、評価を得ることは難しいでしょう。
また、ダラダラとした文章もレポートにふさわしくありません。長々とまとまりのない感想を書くのではなく、話題は一つに絞り、まず結論を記載しましょう。次に、結論に至った理由と具体例を記載し、再度結論で締めるといった基本的な構成を意識し、簡潔に記載しましょう。
自分の意見や感想を伝える場合は、「○○に同意する」などと端的に表現します。そのうえで、「なぜならば~」と理由や根拠につなげましょう。
以上のように、結論、理由、具体例、結論という流れで記載する方法を「PREP法」と言います。リアクションペーパー(リアペ)に限らず身につけておきたい手法となります。
なお、文章構成という点では「です・ます調」と「だ・である調」の使い分けが重要です。教授への質問や要望であれば「ですます調」、小レポートとしてなら「である調」が無難と言えるでしょう。
空白はできるだけ少なくなるようにする
リアクションペーパー(リアペ)に記載されている文章量は、初見の印象に大きく影響を与えます。簡潔な文章を心がけつつも、短文で終わってしまうことは避けましょう。いくら内容が簡潔で分かりやすくても、あまりにも空白が多いと、物足りなさを感じたり、「講義に興味がないのでは?」と認識されてしまったりするかもしれません。
長い講義を真面目に聴いていれば、勉強になった点や新たな発見、自分との意見との相違点など、書くべきことは多く存在しているはずです。「しっかりと講義を聴いている」という印象を持ってもらうには、内容を充実させる必要があります。
また、簡潔に書きつつも、空白を埋めるように心掛けましょう。目安としては、配られた用紙の8割以上書くのが一般的です。
指定された要項から逸脱しない
リアクションペーパー(リアペ)を記載する際に、あらかじめ書いてほしいことが指定されている場合があります。リアクションペーパー(リアペ)に限ったことではありませんが、ますは「何が問われているのか」をしっかりと認識しましょう。そのうえで、議題に沿った内容について記載し、回答していくことが高評価を得るための必須条件です。指定された要項について、きちんと答えることを意識しましょう。
ただの感想にならないようにする
感想が求められているとしても、単なる授業の感想にならないよう注意する必要があります。ただ「○○について興味があった」「○○が参考になった」だけでは不十分です。レベルの低い感想文と判断されてしまいかねませんので、注意しましょう。
大切なのは、どう考え、なぜそのような感想に至ったかという根拠です。「興味深く感じた」のであればなぜそう感じたのかを記載します。「疑問に思った」のであれば、どこに疑問を持ったのかなどを深掘りし、具体性をもって記載することが大切です。
講義テーマに対して自身の主張を含める
一つの講義で、多くの学生の意識や記憶に残っているポイントが重複し、似通ったリアクションペーパー(リアペ)になるケースもあります。そういったなかで高評価を受けるために必要なのは、自分の意見・主張をしっかりと記述することです。テーマ・論点が同じであっても、学生それぞれのバックボーンの違いから意見や主張が完全に一致することは少ないと考えられます。自分ならではのリアクションペーパー(リアペ)を作成することができるでしょう。
リアクションペーパー(リアペ)に書くと決めたテーマについては特にしっかりと聴き、「自分だったらどうしたか」を考えて記述するようにしましょう。講義を聴いている最中も、自分の考えとの比較を意識しておくことをおすすめします。そうすることで、より講義の内容を理解できたり、今後の人生において活かされたりと言った効果が期待できるでしょう。強い興味があり、より深掘りしたい内容であれば、今後教授と議論を交わせるようになるきっかけになるかもしれません。
なお、教授のスタンスに真っ向から対立するのはリスクがあります。たとえ意見が異なるとしても、全面的に否定することは避けましょう。「教授の意見も理解できるのですが、私はこういう考えもあると思います」などとバランスは考えるようにすることをおすすめします。
まとめ
リアクションペーパー(リアペ)は出欠簿だけでなく、今後の講義内容の向上や評価基準となるレポートの役割を担う場合もあります。レポートの役割を担う場合、適当に提出していると評価が悪くなったり、最悪の場合は単位を落としてしまったりするかもしれません。
一見難しく感じるかもしれませんが、基本的な書き方とコツを押さえれば、臆する必要はありません。今回解説した内容を参考に、自分の意見をしっかりと教授に伝えられるリアクションペーパー(リアペ)を作成しましょう。
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