この記事を読んでいる学生の中には、「大学生で起業したいけれど何をしたらいいか分からない」「大学生で起業するメリットってあるの?」といった疑問を抱えている人もいるでしょう。 そこで、今回の記事では大学生で起業するメリット・デメリットと、起業するときにやるべきことについて解説します。学生起業を目指している人は、ぜひ参考にしてみてください。
学生起業のメリット
ここでは、大学生で起業するメリットについて、大きく4つに分けて紹介します。
1.失敗しても就職・再起業の道がある
大学生での起業は、失敗したときに失うものやリスクが少ないのが特徴です。
一般的に会社員が起業する場合、現在の仕事を辞める、もしくは一時的に収入が減少するなどのリスクを背負って起業することになります。すでに家庭を持っている人であれば、起業が失敗したときに家族を養えなくなる恐れもあるでしょう。社会人になってから起業する場合は、大きなリスクと責任を背負って挑戦しなければならないのです。
一方で、大学生の多くは生活のすべてを自身で背負っていることは少なく、保護者などのサポートを得ていることが多い状況です。背負っている責任が少ないときに起業できるため、社会人の立場と比べると、失敗したときのダメージが比較的少なくて済みます。仮に起業に失敗したとしても新卒就職という道があり、大学での在学期間が残っていれば、再度起業にチャレンジすることもできるでしょう。
2.同級生と比べて大きなアドバンテージになる
起業の過程では、経営者として数字と向き合う、多くの人を巻き込んで物事を進めるなどの、多様なビジネス経験を積むことができます。また、さまざまな経営者と交流して人脈を広げることもできるでしょう。こうしたビジネス経験や人脈は、普通の大学生活やアルバイトでは得ることが難しく、起業でしか得られないものです。
起業で得た経験は、その後の就職活動にもプラスに働きます。起業の過程でビジネスの基礎を身につけた人材であれば、企業側も即戦力として採用したくなるはずです。このように、起業の過程で得られるビジネススキルや人脈は、同級生と比べて大きなアドバンテージとなります。
3.起業したという実績が残る
ビジネスの現場で起業したという実績を持った人は、経営的な感覚や視座が高いと認識され、一目置かれる存在となるでしょう。比較的リスクの少ない学生起業であっても、起業したという実績は自身の経歴として一生残り続けるものです。こうした実績が評価を高めることにつながり、新たなビジネスチャンスが舞い込むこともあるかもしれません。
一方で「起業したという実績を残すこと」を目的に起業するのは、リスクの高い行為です。起業すること自体を目的にしてしまうと、起業後に事業を継続させるためのモチベーションが上がらず、起業家としての人生が短命で終わってしまいます。起業したという実績は、あくまでも自身の実力を証明する一つの手段であることを忘れないようにしましょう。
4.大学の支援制度を活用できる
最近では、起業家の事業拡大や成功を支援するインキュベーション施設を設置する大学が増加しており、大学側が学生の起業を支援する仕組みを準備するようになりました。具体的には、法務・税務・会計などの起業に携わる専門家の紹介や、オフィスの提供などの起業支援を受けることができます。
こうした大学の仕組みを活用できれば、通常よりも手間やコストを抑えながら起業することができるでしょう。
学生起業するデメリット
学生起業に挑戦する際には、デメリットについても理解しておく必要があります。一般的には、以下のようなデメリットが挙げられます。
1.社会経験の少なさが原因で失敗しやすい
大学生が起業する場合、社会経験不足が原因で失敗してしまうことが多くあるでしょう。社会人としての経験があれば防げたミスでも、経験の少ない大学生には対処方法が分からず、失敗してしまうことがあるようです。
企業に就職する場合であれば、研修などを通して基礎からビジネスを学ぶこともできますが、自ら起業する場合には、実務を経験しながら社会経験を積むことになります。研修で起きたミスは取り返しがつく場合がほとんどですが、起業後の実務でのミスはそれが命取りとなる場合も少なくありません。大学生のまま未経験の世界に挑むのですから、同時に失敗のもととなる事柄も多いということを、理解しておきたいところです。
2.学業との両立が難しい
学生生活のメインは学業ですが、学生起業家の多くは起業を優先して日常生活を送っているようです。自ら事業を起こし、拡大していくには膨大な時間や労力がかかるため、起業に大きなエネルギーを注いだ結果、学業がおろそかになってしまう場合があります。
どちらを優先するかは本人の選択次第ですが、自身が起業を優先したいと思っていても、学費を払っている家族が反対する場合もあります。起業に時間を費やしても成功するという保証はない以上、学業にも最低限時間を割く必要があるかもしれません。
3.友達と過ごす時間が少なくなる
「仲の良い友人と一緒に起業すればよい」という考えを持つ人もいるかもしれませんが、安易な気持ちで友人を集めて起業するのはハイリスクです。起業には多大な時間と労力を費やす覚悟が必要になります。自分自身が起業に対して本気で取り組むことはもちろんですが、ともに起業に挑むメンバーの熱量も自身と同じぐらい高くなければ成功するのは難しいでしょう。
自分は熱い思いを持って起業したとしても、友人は「興味本位で参加してみただけ」という場合もあり得ます。しかし、その場合は互いの目的やモチベーションのズレをきっかけに衝突する場面が増え、途中でやめてしまったり、友人としての付き合いすらなくなってしまったりする可能性があります。
起業には「友達と過ごす時間を削ってでも成功する」という強い意志と覚悟が必要になるでしょう。
4.初期投資が必要なビジネスを始めにくい
学生が起業する場合は自己資金が少ない上に信用力が低いため、金融機関からの資金調達も難しく、初期投資が必要なビジネスを始めにくいというデメリットがあります。そのため、大学生が起業に挑戦する際には、できるだけコストのかからないビジネスから始めることが重要になります。
最近ではクラウドファンディングやビジネスコンテストなどを活用し、起業や事業拡大に必要な資金を調達することもできるようになりました。こうした資金調達方法にもアンテナを立てながら、初期投資を抑えたビジネスに挑戦しましょう。
学生起業のやり方
ここでは、起業するときにやるべきことについて順を追って説明していきます。起業計画を立てる際の参考にしてみてください。
①起業する目的を考える
起業するときには、まずは起業する目的を考えましょう。明確な目的があるかないかで、事業の成功率が大きく変わってくるでしょう。
何のために起業するのかを明確にする
誰のために、何のために、なぜ自分がやる必要があるのかなど、起業する目的を深掘りしていきましょう。この目的が明確であるほど、行き詰まったときでもモチベーションを保ち、失敗を次につなげられるようになるからです。
起業する前に、じっくりと時間をかけて起業の目的を明確にしておきましょう。
その目的に本当に起業という手段が必要か
当然ですが、起業には膨大な時間を費やす覚悟とリスク・責任が伴います。また、時間をかけたからといって成功する保証もありません。もしかすると、自分と同じビジョンを持って事業を行っている企業に入社したほうが、小さなリスクで目的の達成に近づけるかもしれません。
目的達成の手段はほかにもあることを理解した上で、「それでも起業を選ぶ」という強い覚悟を持って取り組むことが重要になります。
②モチベーションの確認
「起業する目的が明確になったら、いよいよ起業の準備を…」となるところですが、ここで一度立ち止まって自身のモチベーションを確認しておきましょう。
継続的な事業推進をする高い熱量があるか
起業は事業を起こして終わりではなく、継続的に事業を推進していく努力が必要になります。よくある失敗が、起業当初は高い志を持って取り組んでいたものの、起業後にそのモチベーションを維持することができず、事業が短期間で終わってしまうというパターンです。
起業するときには、目先のことだけでなく起業後の自身の姿まで想像し、継続的に事業推進に取り組む高い熱量があるのかどうかを確認しておきましょう。
③起業までのステップを確認する
起業するという決意が固まったら、さっそく起業までのステップを確認し、計画を立てていきましょう。
起業に必要なステップを把握する
起業には想像以上に多くのステップがあります。そのため、まずは起業に必要なステップを正確に把握しておくことが大切です。このステップを把握していなければ、思わぬところで時間と労力を取られ、いつになっても起業できないということにもなりかねません。
起業に臨む大学生は、計画性を持って起業までのステップをしっかりと確認しておきましょう。
いつまでに起業したいかを決める
起業を準備する際には、起業するタイミングと期限を決めておくことが重要です。
起業するタイミングが決まれば、そこから逆算して計画を立てて進捗を追うことができます。また、期限を決めておくことで、結果が出る見込みがないのにダラダラと続けてしまうことを避けられます。
④事業・サービスのインプットをする
起業の計画が決まったあとは、事業アイデアを固めるためのステップに移行します。このフェーズでは事業やサービスのインプット・アウトプットを行っていきます。
Webや本を参考に既存の事業やサービスについて調べる
新たなサービスをつくり上げるには、まずは既存のサービスについて知る必要があります。
既存のサービスの強み・弱みは何なのか、そのサービスで満たせないニーズは何なのかを明確にすることで、起業アイデアが生まれやすくなり、成功の可能性を高めることができるのです。Web記事や本を参考にして既存の事業をリサーチしましょう。
その後、アイデアの洗い出しと検証を行う
既存の事業やサービスについて調べたら、いよいよ起業アイデアを固めていきます。
この段階では、一つのアイデアに固執するのではなく、思いつく限りのアイデアを洗い出すことをおすすめします。その後、洗い出したアイデアについてニーズや収益性の検証を行い、起業アイデアを固めていきましょう。
起業する際の手続き・必要なものまとめ
ここでは、起業に関する事務的な手続きについて解説します。起業のアイデアが具体的になってきた際など、実際に起業をするために必要なステップがわからないという方はぜひ確認してみましょう。
公証人役場で承認をもらう
株式会社など法人の設立を行う場合は、必ず正当な手続きに乗っ取り公証人に認証をしてもらう必要があります。まずは公証人役場へ赴き、定款認証を受けましょう。基本的には会社の拠点となる所在地にある法務局で行います。会社の拠点を東京に置くとした場合は、東京の法務局で認証を受けます。
法務局で設立登記を行う
設立登記とは会社の基本情報を明示して、法務局に提出することで、公的に認められた団体であることを証明する手続きです。この手続きを行うことで、立ち上げた企業が正式に株式会社として事業活動を行うことができるようになります。
公証人役場にて承認を受ける場合は、収入印紙の代金として4万円ほど必要になります。あらかじめ準備をしておきましょう。ただしオンラインで申請する場合には不要です。
法人用の印鑑を作成しておく
設立登記を行う際は、会社で活用するための会社の実印を作成しておくことを忘れないようにしましょう。会社の実印以外にも法人口座開設用の銀行印なども作成しておくと手間が省けます。
費用の準備をしておく
いかに低コストで起業を行うとなった場合でも、以下で紹介する手数料や費用が必要になります。
- 定款に貼る収入印紙4万(オンライン申請は不要)
- 定款の承認手数料5万
- 定款の謄本手数料2000円ほど
出資金の払い込み
設立する企業の資本金となる、出資金の払い込みを行います。出資金とはつまり、事業を始める際に使う資本のことを指すため、自身の貯金や株主から集めたお金、借入したお金のどれでもが資本金となります。
1円からでも可能であるため、コストのかからない事業であれば資本金が少額でも問題はありません。個人で事業を1から始める際は、出資してくれる人を集めることは難しく、自己資金が資本金になることが大半です。
税務署で法人設立届出を出す
上記の流れに沿って会社の設立ができたら、次は会社設立についてを税務署に知らせるために、法人設立手続きを行います。法人となる会社は国や自治体に税金を納めるルールがあるため、法人団体である会社は必ず提出しなくてはなりません。
手続き書類は税務署で手に入れることができますが、国税庁のwebサイトでもダウンロードが可能です。
年金事務局で社会保険加入の手続き
会社として成立している場合、社会保険への加入は法律によって義務付けられています。従業員があなた1人であっても、一定以上の収入がある場合は加入しなくてはなりません。「健康保険・厚生年金保険新規適用届」を、会社所在地にある年金事務局へ提出するようにしましょう。
また、従業員を雇用する形であれば、労働保険への加入も必要です。こちらの場合は「労働保険関係成立届」の提出が必要になるので、覚えておきましょう。
税務署で給与支払い事務所の開設
従業員を雇用して、給与の支払いが発生する場合には、「給与支払事務所等の開設届出書」の提出が必要になります。こちらも国税庁のwebページからでもダウンロードが可能ですので、書類作成をしたのち提出を行いましょう。
また従業員を雇用してから1ヶ月以内での提出が期限となっていますので注意してください。
いくらかかる?起業に必要な費用まとめ
ここでは、事業を行う上で必要になってくるであろう費用をまとめています。よりスムーズに起業を成功させるためにも、元手となる資本はしっかり計算に入れておくようにしましょう。
資金なしでもできる?
先述した通り、会社設立のための手数料などで必要なコストは発生するため、0円で起業することは難しいです。しかし、自宅で自分のPCやスマホひとつで事業展開する前提であるなどの場合は、お金をかけずに起業をすることは可能です。
起業前
まず、資金とは事業を進めていくために必要なお金のことを指します。事務所を借りる場合は月々の家賃や光熱費、PCを使用する場合は本体やインターネットにかける費用などもすべて資金がなければ継続ができません。他にも従業員がいる場合は、業務に使用する用品にもコストがかかります。一切の準備が整っていない場合は、起業前の初期費用として相応の資本が必要になります。
考えている事業にどのようなコストがかかるのかをまず把握し、起業からせめて3ヶ月分は売上げがなくてもやりくりができるよう資金を集めておくのが良いでしょう。
起業後
起業後にかかる費用としては、上記した事務所の賃貸やインターネット契約におけるランニングコストや、従業員がいる場合はその方々への給与支払いといった、毎月かかるコストが必ず乗ってきます。加えて事業を拡大する際や、売上げ見込みのある分野にさらなる投資を行なって開発するといった点にも資金が必要になります。
資金の調達方法
- 出資・自己資金
- 融資
- 補助、助成金
- クラウドファンディング
上記の他にも、資金調達の方法は数多くありますが、資金の調達方法としては大きくは4つが考えられます。
出資・自己資金
自己資金は起業前からの自身で貯金してきたお金などを指します。出資は、投資家やベンチャーキャピタルに株式や資本を渡し出資してもらう形式の資金調達の方法です。事業の将来性や収益性といった現実的な観点などから判断されるため、事業の規模や内容によっては出資してくれないケースも少なくありません。その代わり融資や借入などと異なり、先行して株を渡していることが多いため、出資された元本を返済する必要はありません。
融資(デットファイナンス)
金融公庫や民間の銀行などから資金を融資してもらう方法です。事業内容などの審査結果をもとに、融資してもらえるかが決まるため、こちらでも事業の将来性や収益性といった観点が大きく影響します。また投資を受ける際とは異なり、一定額の定期的な返済が必要になるため、仮に事業が失敗してしまった際の返済が残ってしまう可能性がある点に注意です。
補助金・助成金
創業者のための補助金や、小規模事業者持続化のための助成金が国からでる場合もあります。資金を受け取るためには、条件を満たしている必要があり、必要である場合は早めに調べて準備を行っておきましょう。
クラウドファンディング
クラウドファンディングとは、株式投資での投資方法とは異なる資金調達の方法です。融資型と投資型で分かれますが、ここでは投資型を解説します。
クラウドファンディングでは未公開の株式を購入してもらう形で支援を受け、事業の成功に合わせてリターンを行うものが一般的です。クラウドファンディングのサービスなどを利用し、一般に公開することで投資家以外からの支援を受けることも可能です。誰でも気軽に支援を募ることができるので、事業に賛同してくれる人が多そうな場合、試してみる価値はあります。
学生起業で成功するコツ
スモールスタートする
起業にはリスクがつきまといます。事業規模が大きいほどそのリスクも大きくなってしまうため、リスク回避を意識したスモールスタートをすることがおすすめです。小規模でもサービスとしてリリースすることで、リスクを最小限に抑えるだけでなく、市場ニーズの再確認や軌道修正がしやすいといったこともメリットです。
また、小規模な起業から始めることで、事業継続のための作業時間も小規模にできるため、学生の本分である学業も疎かにすることなく両立させることも可能です。
一人で始める
友人や知人とサービスを考え、共同開発といったことを考える方も少なくないと思いますが、初めて学生起業をする際はできるだけ一人で立ち上げることをおすすめします。協力できる仲間がいることは大きな力になる反面、モチベーションや起業に対するの熱量の違いが発生するなど内部分裂のリスクにもつながる可能性があります。
もちろん、仲間がいたほうが事業の負担を分散しやすいなどメリットはありますが、よほど信頼できる相手でない限り、最初は一人で起業をするほうが好ましいと言えます。
学生に刺さるサービスを考える
世の中のほとんどのサービスはどういった人に利用してもらい、売り上げを立てていくかといった、利用想定ユーザーを定めて設計を行なっています。一見簡単に思えることですが、生活が多様化する現代においてユーザー一人ひとりに焦点を当ててサービスを設計することは非常に難しいです。
社会人ともなると、それぞれの所属先や生活シーンも大きく異なりますが、大学生であれば、友人知人の多くも大学生であることでしょう。つまり、大学生は大学生のことを間近で知ることができ、サービス対象の分析が行いやすいと言えます。
学生起業で世間一般のユーザーに刺さるサービスを考えるのが難しい場合は、学生を対象に何かできないかを検討するのがおすすめです。
インターンシップ、ビジコンに参加する
企業が行なっているインターンシップへの参加やビジネスコンテンストなどは、起業するためのアイデアや知見を深める機会として役に立ちます。インターンシップでは既存企業の業務に従事してビジネススキルを高めることができますし、ビジコンでは自身のビジネスプランが認められれば、起業資金の援助がもらえる可能性もあります。また、経営者の観点からプランの欠点を鋭く指摘してもらい、改善につなげる機会にも繋がります。
自身のスキルがどれほど通用するかの下調べとしても、インターンシップやビジコンを活用すると良いでしょう。
起業や新規事業企画に興味を持ったら
『HATARACTION!メンバーシップ』では、就活とキャリア形成に役立つ有益情報発信や、新規事業企画セミナー、国家資格を取得しているキャリアコンサルティングのプロとの面談を提供しています。無料で登録できますので、起業や新規事業企画に興味がある大学生の方はぜひご登録ください。
学生起業のアイデアまとめ
ここでは、学生が起業するために役に立つアイデアやサービスを紹介します。起業したいけどアイデアが思いつかない方はぜひ参考に考えてみましょう。
Web制作
Web制作は、大学生のうちに挑戦する起業アイデアにおすすめなサービスの一つです。PCひとつで仕事が成立するため、仕事を行う場所や時間にあまり左右されずに行うことができるのが利点でしょう。またBtoBとしてビジネスを成立させやすいジャンルでもあるため、良いサービスを作ることができれば小規模でも成功につなげやすいです。
Web制作にはHTMLやCSS、PHPなどの言語スキル、サーバーやドメインなどの知識が必要だったりと、必須スキルは多いですが、専門資格などに比べ特別ハードルが高いスキルではありません。
アプリ作成
アプリ開発も今では個人も配信を行う時代であり、起業アイデアとして検討してみるのもおすすめです。作成する内容にもよりますが、少ないコストでスモールスタートしやすいため、低リスクで始められるのがメリットです。また、成功失敗に関わらず、アプリをローンチする経験や実績は自身の市場価値も高めることができるため、就職においてもアピール材料になります。
とはいえ、アプリ作成も簡単ではなく、より使いやすく更新を行なっていかなければ、競合サービスに先をこされてしまうといった事態にもなりかねません。継続的に利用してもらうためには、アプリの定期的なアップデートも必要です。
動画編集
動画の作成・編集ビジネスも、起業アイデアとしておすすめです。理由としては、Web制作などと同様に低コストで始められるため、リスクが少ない点にあります。また、動画サービスが増えている近年では、ビジネスチャンスも豊富であると言えます。加えて、Web制作やアプリ開発と比較しても、必要技術の習得もしやすい部類に入ります。
一方で、動画市場は大きい市場であることもあり、競合も非常に多く、成功ハードルが非常に高いのがデメリットでしょう。他事業と明確な優位性をすることが重要です。
ネットショップ
ネットショップも、学生のうちに挑戦しやすい企業アイデアの一つになります。最近ではネットショップを開設するためのサービスも多くあるため、商品やサービスさえ用意することができれば、手軽に参入できるのが利点です。
ただし、参入ハードルが低い一方で、簡単に真似できてしまうというデメリットも考えておきましょう。成功させるためには独自価値をしっかり示したり、他者には真似できないような優位性を確立しておく必要があります。
起業に失敗する原因
起業に失敗する人にはある程度共通点があるといえます。ここでは、起業に失敗する原因について詳しく解説します。
①起業の目的が弱い
起業の目的が弱い人は、挫折したときに苦労やプレッシャーに耐え切れなくなり、起業に失敗してしまう可能性が高いでしょう。特に起業したてのころは、さまざまな課題やトラブルの連続になることが想定されます。これらの壁を乗り越えるためには、起業に対する強い目的意識が必要になるのです。いま一度、なぜ自分がやらなければならないのかを自問自答し、明確なビジョンを持っておくようにしましょう。
②モチベーションが続かない
起業は事業を起こして終わりではなく、継続的に事業を推進していく努力が必要になります。そのため、高いモチベーションを維持できなければ短期間で失敗してしまうでしょう。
よくある失敗例が、起業すること自体を目的にしてしまうことです。これでは起業した時点で満足してしまい、起業後に継続して事業を推進するモチベーションがなくなってしまいます。起業を成功させるには、明確な目標を持ち「絶対に目標を達成する」という、高いモチベーションを常に維持し続けることが必要不可欠です。
③事業の見通しが甘い
いくら明確な目標とモチベーションがあったとしても、事業の見通しが甘ければ起業家の世界で生き残っていくことは難しいでしょう。
起業は勢いだけで成功することは難しく、将来のビジョンを持って計画的に事を運ぶ必要があるのです。しっかりとした将来ビジョンや経営計画がなければ、途中で資金が足りなくなる、事業の具体的なビジョンが浮かばなくなるといった壁にぶち当たってしまうことになります。
起業を成功させる上で勢いは大事な要素ですが、継続的に事業を推進するためには勢いだけでは補えない、緻密な事業の見通しを持って計画的に臨む必要があるでしょう。
④内部分裂する
起業の失敗談として多いのが、内部分裂によって事業を続けられなくなるパターンです。このような失敗が起こる原因として、社長がワンマンすぎること、逆に仲間に頼りすぎることなどが挙げられます。
社長がワンマンすぎる組織では、社長と社員の間にモチベーションの隔たりが生まれ、内部分裂が起こりやすくなってしまいます。一方で、トップに立つ人間としての自覚がなく仲間に頼ってばかりの社長では、いざというときに頼りにならず、一緒に働く社員が離れていってしまうかもしれません。
起業を成功させるためには、事業の計画性だけでなく、組織をうまくマネジメントする能力も必要不可欠なのです。
まとめ
大学生で起業を目指す際には、メリット・デメリットを理解してから挑戦する必要があります。また、起業に必要なステップを把握して、計画的に物事を運ぶことも重要です。まずは、その事業が誰にとって、何のために必要なのか、また替えがきかない独自性の高いものであるかなどを検証します。一緒に事業推進を行う組織メンバーに適切なマネジメントができるかなど、さらに綿密な計画を立てた上で実行に移しましょう。
学生起業を目指している人は、今回の記事を参考に起業の準備を進めてみてください。
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