就活のWebテストって何?対策や傾向について解説


多くの企業が採用活動で用いるWebテスト。「Webテストの種類が多く、それぞれの違いがよく分からない」「いつもぶっつけ本番で受検している」という方も多いのではないでしょうか。実際に「Webテスト対策を怠ったことで面接まで進めない」という声もよく耳にします。

就活シーズンに突入してから焦ってWebテスト対策を始めるということがないように、早い段階でWebテストの種類やそれぞれの対策方法を知っておくことが重要です。

そこで、この記事では就職活動でよく出題されるWebテストの特徴や効率的な対策方法についてご紹介します。

就活のWebテストって何?

適性検査やSPIのこと

就職活動でのWebテストとは、適性検査やSPIのことを指します。適性検査には「能力検査」と「性格検査」の2種類があります。

能力検査

能力検査は国語、数学、英語、一般常識から出題され、問題の難易度としては小学校から高校のレベルです。例えば、数学であれば基本的な計算問題や鶴亀算が出題され、国語であれば論理的思考力を試す問題が多い傾向にあります。

専門的な知識は不要ですが、短い制限時間内にたくさんの問題を解く必要があるため、事前に対策しておくことをおすすめします。

性格検査

性格検査は就活生の個性や性格、人柄を問う質問が出されます。

問題例

以下の質問は、あなたの日常の行動や考えにどの程度あてはまりますか。
最も近い選択肢を1つ選んでください。

1 A. 1人で旅行するのが好きだ
  B. みんなで旅行するのが好きだ

2 A. 買い物では良いと思ったらすぐ買ってしまう
  B. 気に入っても一度店を出て考え直す

このように2択~4択形式で「あなたがどういった人材か」「企業との相性が良いか」「どのような仕事に適性が高いか」などを探ります。

できるだけすべて正直に答えて、なおかつ性格検査を突破することが理想です。企業が求める人物像に寄せて回答する方法は、適度な範囲を超えるとミスマッチの原因となったり、一貫性のない回答である(うそをついている)と判断されてしまったりすることもあるため、注意しましょう。

また、素質や人間性の判断は面接によってなされるケースがほとんどです。つまり、性格検査でうそをついていると、検査で出ていた項目と面接での実際の印象にギャップがあり、選考で不利になってしまう可能性もあります。

企業がWebテストを受けさせる目的とは

面接前にスクリーニングがしたい

1つ目の目的には「面接前にスクリーニングをする」が挙げられます。

例年、人気企業には採用数の何百倍もの就活生がエントリーをします。もちろん企業側もすべての就活生と面接したい気持ちはあるでしょう。しかし、時間には限りがあります。そこで役に立つのが能力検査と性格検査です。まず能力検査を通じて、社会に出ても不自由ない基礎学力や論理的思考力があるかをスクリーニングします。企業側には「より可能性のある学生に時間を費やすことができる」というメリットがあります。

そして、性格検査を通じて就活生の性格や人柄を見て「自社で活躍してくれそうか」を判断します。いくら素晴らしい学生でも、企業側との相性が悪ければ不合格となる場合があります。なぜなら、仮に採用しても社風が合わず活躍できなかったり、辞めてしまったりする可能性があるからです。

企業としては、せっかく費用をかけて採用した人材がすぐに辞めてしまうのは大きな損失となり、それを未然に防ぎたいと考えています。学生側としても同じで「入社したら思っていたイメージと違った」といった入社後のギャップを最小限にしたいはずです。

このように、入社前にWebテストを通じてお互いの相性を確認することは、企業と就活生の両方にメリットがあるといえます。

職種決定の検討材料にする

2つ目の目的には「職種決定の検討材料にする」が挙げられます。

多くの就活生が「Webテストは就職活動のときしか使われない」と思いがちですが、Webテストの結果は採用後の職種決定にも利用されます。もちろん「得点が高い人は希望職種に就かせる」といった利用方法ではありません。性格検査の結果を見て「どのエリアでどういった職種ならこの人材は活躍してくれるか」の判断材料として利用されます。

適性検査の種類

ここからは適性検査の種類についてご紹介します。

能力検査

内容言語分野(国語・英語系)、非言語分野(数学系)
見ているポイント一般常識が備わっているか、企業が求める学力レベルを有しているか

まずは能力検査です。

能力検査は国語、英語系の言語分野と数学系の非言語分野に分けられます。難易度としては小学校から高校レベルなので、きちんと勉強してきた人は特段構える必要はありません。ただし、能力検査は不合格の基準にされることが多いため、一定以上の点数が取れていなければ面接に進めないといったこともあり得ます。テスト対策だけに時間をかけすぎないようにしつつも、しっかりと対策はしておきましょう。

性格検査

内容性格診断
見ているポイント学生の価値観や人間性が企業とマッチしているか、学生のキャリアやビジョンが知りたい

次に性格検査です。

前述のとおり、性格検査では就活生の人柄や性格を問う質問が出されます。学力はまったく関係ありません。多くの就活生に「能力検査と違って、自身のことが聞かれるので対策をする必要はない」と思われがちですが、自己分析と企業分析を行った上で企業が求める人物像をイメージするなど、事前にすべきことは多くあります。

主な適性検査の種類と特徴

次に、主な適性検査の種類と特徴についてご紹介します。

それぞれの適性検査によって、問題の出し方、問題の難易度、対策方法、受検方式などが異なります。例えばSPIのみ対策していたら、第一志望の企業はGABを採用していて、まったく歯が立たなかった、という場合もあるでしょう。それぞれの適性検査について知ること、また自分が志望する企業はどの適性検査を採用しているのかを調べることも重要です。

SPI3:最もメジャーな適性検査

受検形態Webテスト、テストセンター、インハウスCBT(企業)、ペーパーテスト(企業)
出題内容能力検査(言語・非言語)、性格適性
内容リクルート社が提供している全国的に最も導入されている適性検査。
英語科目としてENGが実施される場合もある

まずは適性検査で最もメジャーであるSPI3についてご紹介します。

特徴は「1問ごとの制限時間」と「IRT方式」です。SPIを自宅のパソコンやテストセンターで受講する場合、問題数の制限はないものの、テスト自体の制限時間と1問ごとの制限時間が設けられます。1問ごとに制限時間があるため、せっかく「解けそうだ」と思って計算しても間に合わないことが多々あります。

「IRT方式」とは一言でいうと、正解率に合わせて問題の難易度が変化する方式です。例えば、連続で正解すると少しずつ問題が難しくなっていきます。対して、連続で間違うと問題が簡単になります。従って、一概に何問正解したから合格ということにはなりません。試験当日にまったく解けないという状況に置かれても、最後まであきらめることなく少しでも解答数を増やしましょう。

加えて、一部企業では英語の試験もオプションで付いています。出題内容としては、和文英訳、長文読解、同義語を選ぶ問題などで、特別難しいというわけではありません。英語を出題するような企業は、入社後も英語の活用を求められることが多いようです。

玉手箱:SPIの次にメジャーな適性検査

受検形態Webテスト、テストセンター
出題内容言語理解、計数理解、英語、性格適性
内容SHL社が提供している適性検査で、SPIに次いで実施企業が多い

次に玉手箱についてご紹介します。

特徴は「一問にかけられる時間がわずか」と「近い形式の問題が出続ける」です。玉手箱はほかのWebテストと異なり「9分で50問」のような形式で出題されます。全問解こうとすると、一問あたり約10秒で解答しなければなりません。もちろんそれは不可能なため、解ける問題と解けない問題の判別が重要になります。また、SPI3と異なり1問ごとの制限時間が設けられていないため、1問でほとんどの時間を使ってしまわないように気をつけましょう。玉手箱は「四則逆算が20問、次に図表の読み取りが20問…」というように出題されます。そのため、自分の苦手な分野が出題されると20問まるまる落としてしまう可能性があります。

どの分野が出題されてもある程度は答えられるように、まんべんなく勉強する必要があるでしょう。

GAB:総合職採用のための適性検査

受検形態Webテスト、テストセンター、ペーパーテスト(企業)
出題内容言語理解、計数理解、性格適性
内容日本SHL社が提供している新卒総合職採用のために開発された適性検査。営業職や研究職など職務適性が分かる

次にGABについてご紹介します。

特徴は「特定の職種の適性を判断する」「問題の難易度が高め」です。GABを取り入れる企業は多くありませんが、ITや証券業界、総合商社などの企業で積極的に採用されています。

GABは、営業職や研究職など職種を絞って適性を判断されます。そのため性格検査は200問以上あり、回答に一貫性がなければマイナス評価となります。また、問題は「言語理解」と「計数理解」の2つが出題されますが、それぞれの難易度は非常に高く、短時間で長文読解や図表の読み取る能力が求められます。加えてテストセンターで受検する際は、電卓の使用が不可となり、頭の中で正確に計算する必要があります。

こうした条件から、GABは最も難しい適性検査であるといわれています。GABを突破するためには、短時間で図表や長文を読み解く、知的処理能力の高さと効率の良さが求められるでしょう。

CAB:IT業界特化の適性検査

受検形態Webテスト、ペーパーテスト(企業)
出題内容暗算、法則性、命令表、暗号、性格適性
内容日本SHL社が提供しているコンピュータ職採用のために開発された適性検査。IT業界向けの適性検査で、SEやプログラマの採用で用いられることが多い

次にCABについてご紹介します。

特徴は「コンピュータ職種の適性を判断する」「計算問題が主となる」です。CABを採用している企業は、IT企業がほとんどです。また、企業規模にかかわらずCABが採用されているため、IT業界への就職を検討している方は勉強が必要です。

問題方式は「暗算」「法則性」「命令表」「暗号」と性格検査です。ほとんどが計算問題ですが、指示された命令通りに図形を変化させる「命令表」など特徴的な問題が多く、初見でスラスラと解くことは難しいでしょう。ただし、出題されるパターンは決まっており、問題形式に慣れてしまえばそこまで恐れる必要はありません。特にしっかりとした事前準備が求められる適性検査です。

TG-WEB:難易度が高いといわれる適性検査

受検形態Webテスト、テストセンター
出題内容言語理解、計数理解、英語、性格適性
内容ヒューマネージ社が提供している適性検査で「従来型」と「新型」の2種類がある。「従来型」は、ほかの適性検査に比べ難易度が高いといわれている

次はTG-WEBについてご紹介します。

特徴は「従来型と新型の2種類存在する」「問題に癖があり、難易度が高い」ことです。このTG-WEBには独特の問題が多く出題される従来型と、図表の読み取りが6問、四則逆算が30問出されるのみの新型があります。仮に応募したい企業がTG-WEBを採用していると分かっても、従来型と新型のどちらを採用しているか不明な場合は、どちらでも対応できるように勉強する必要があります。

特に従来型では、通常の推論問題や図表の読み取りなども出題されますが、暗号を読み解く問題や連想する言葉を少しでも多く記述する問題など、非常に癖があります。そのため、特に対策せず受検すると失敗してしまう可能性が高いでしょう。応募したい企業がTG-WEBを採用していると分かれば、問題集を何度も解き直すなどして問題形式に慣れる必要があります。

GPS-Academic:ベネッセi-キャリアが実施しているWebテスト

最後にGPS-Academicです。このテストはベネッセi-キャリアが共同で提供しているWebテストで、「社会での活躍につながる問題解決力」を測定できる内容となっています。以下のURLから詳細が確認できるので、実際に受検する前に調べてみてはいかがでしょうか。

https://www.benesse-i-career.co.jp/gps_academic/exam/index.html

能力検査の対策

ここからは能力検査の対策方法についてご紹介します。

各学習コンテンツで事前に勉強する

能力検査の対策は、事前に勉強して傾向をつかんでおくということに尽きます。しかし、手当り次第に参考書を購入したり、応募する企業がどのWebテストを採用しているのか知らずに勉強を進めたりすることは避けるべきでしょう。

学習アプリをダウンロードする

対策方法の1つ目は「学習アプリをダウンロードする」です。

「学習アプリの存在を知らなかった」という就活生も多いようですが、無料版、有料版問わず、多くの学習アプリがリリースされているため活用しましょう。

①SPI言語・非言語2020・2021(無料)

Apple Store Android

②Study Pro(有料)

Apple Store Android 

アプリであればバイト・講義の休憩中など、スキマ時間を活用してWebテストの学習を進められます。早い段階でコツコツと勉強を進め、面接練習や企業研究などに時間を割けるようにしましょう。

問題集を購入する

2つ目は「問題集を購入する」です。

問題集は多くの就活生が利用しています。一方で「たくさん種類がありすぎて、どれを選べばいいか分からない」という声も。そこで、特におすすめできる参考書を3冊ご紹介しましょう。

これが本当のSPI3だ!2023年度版

こちらはジュンク堂書店の「就職試験」ジャンルで売り上げ1位を誇る、就職テスト対策の定番本です。比較的簡単なSPI3の問題が掲載されており、解説もていねいなため、数学や国語から遠ざかっていた学生でも始めることができます。

SPI3はすべてのWebテストの基礎といえます。つまりSPI3を学習していれば、基本的にはほとんどのWebテストに対応できるはずです。

玉手箱・C-GAB対策用 8割が落とされる「Webテスト」完全突破法1 2021年度版

こちらは数ある参考書の中でも「玉手箱・C-GAB」に特化した勉強をしたい人向けです。特に、玉手箱は全科目に対応しており、各科目で複数の問題形式を掲載しています。志望する企業が玉手箱を採用しているのであれば、こちらの一冊がおすすめです。

③2022年度版 本気で内定!SPI&テストセンター1200題

こちらは「とにかくWebテストで高得点を取りたい」「どのタイプのWebテストが出題されても、必ず合格できるレベルまで学習したい」という方向けの一冊です。圧倒的に多くの問題を掲載しており、問題の難易度も簡単なものから難しいものまで幅広く掲載されています。Webテストの対策がしっかり行える内容です。

学校で実施される講座を受講する

3つ目は「学校で実施される講座を受講する」です。

大学は内定率が実績となるため、さまざまな就職支援を行っています。その中の一つが「SPI対策講座」です。大学によって異なりますが、1コマ90分×15コマを2~3カ月かけて実施されるものなどがあります。

ぜひ一度、大学のキャリアセンターに問い合わせてみてください。

企業ごとに対策する

次に「企業ごとに対策する」方法についてご紹介します。

企業ごとに採用しているWebテストは異なります。極端な話、志望する企業が玉手箱を採用しているのに、SPI3の問題形式だけで勉強しては対策ができません。口コミサイトなどで各企業の採用しているWebテストが分かるため、しっかりと調べてから勉強を始めましょう。

時間配分に気をつける

Webテスト当日は、時間配分に気をつけましょう。

多くのWebテストは1問あたり20秒~1分で解く必要があります。SPI3の場合は1問ずつ制限時間が設けられているため、時間配分をそこまで意識する必要はありません。しかし、ほかのWebテストでは「この問題は解けそうだからていねいに計算する」「順番に解いていきたい」と考えていると、すぐに時間切れになってしまいます。

解けない問題は一度あきらめて、解けそうな問題からどんどん進めていきましょう。

性格検査の対策

次に性格検査の対策方法をご紹介します。

自己分析をして対策する

性格検査の基本は「自己分析」から始まります。なぜなら、自己分析を行わないと性格検査で一貫性がなくなり、マイナス評価となるからです。そのため、性格検査の前にはしっかりと自己分析を行い「自分はこういう人間である」という確固たるイメージを持って回答する必要があります。

企業が求める人材像を把握しておく

性格検査では自己分析だけでなく「企業が求める人材像を把握する」ことも重要です。

仮にしっかりと自己分析を行い、回答に一貫性があったとしても、企業との相性が良くないと判断されればマイナス評価となります。例えば、企業側は「今後の事業拡大に向けて、リーダーシップがあり周りを巻き込む力を持つ人材がほしい」と考えていれば「人前に出ることが苦手で内気な性格」である人材は採用されにくいでしょう。

本当に入社したい企業ならば、企業のHPやOB・OG訪問を通じて「求める人材像」を把握する必要があります。

回答内容に矛盾がないように注意する

最も気をつけるべきことが「回答内容に矛盾がないようにする」です。

しっかりと自己分析を行い、企業が求める人材像を把握していたとしても、200問もあれば後半で回答が適当になってしまう場合があります。そうすると前半で聞かれた質問と、後半で聞かれた同じような質問の回答に矛盾が生じ始めます。

そうした事態を避けるためにも、早く回答しようとするのではなく、制限時間いっぱいに落ち着いて回答することを心がけましょう。

まとめ

今回は各Webテストの特徴から、それぞれの対策方法までご紹介しました。

Webテストにはさまざまな種類があり、問題の難易度や出題形式も大きく異なります。そのため各Webテストの特徴を事前に把握し、効率よく勉強することが欠かせません。

「第一志望の企業なのに、Webテストの段階で落ちてしまった」といったことにならないよう、しっかりと対策しましょう。

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