インターンシップの面接には、就職活動の面接と異なる特徴があることをご存じでしょうか。例えば、インターンシップの面接は通常の就職面接よりも難易度が低いのが一般的ですが、企業やプログラムによっては厳しい選考基準が設けられている場合もあります。インターンシップの面接の流れや好印象を残すコツ、注意点などについて理解を深めておきましょう。
インターン面接とは
インターンシップの選考面接
インターンシップは、学生が実務経験を積むための取り組みです。学生にとってインターンシップは実務経験を積む絶好のチャンスであるとともに、企業側にとっても優秀な人材を見つける機会となっています。
企業はインターン面接を通じて、学生のスキルや適性、モチベーションを評価し、業務への適応力やチームで働く力を見極めます。
就活面接より難易度は低いのが特徴
インターンシップの面接は、就活の面接と比べると、一般的には難易度が低いといえます。実際、学生アルバイトの採用に近い感覚で面接を行う企業も少なくありません。面接では学歴や専門知識よりも、学ぶ意欲やコミュニケーション能力、問題解決スキルなどが重視される場合が多いです。また、インターンシップは職業体験の側面を持つため、企業としても即戦力を求めるよりは、ポテンシャルを見極めることが主な目的となります。
プログラムによって選考フローが異なる
インターンシップの選考フローは、プログラムの種類によって異なります。これは、インターンシップの目的や期間、参加する学生の期待値に応じて、企業がそれぞれ異なる選考方法を採用しているためです。
説明会(1day)インターン
説明会を兼ねた1dayインターンは、企業の概要や仕事内容を学生に理解してもらうためのものです。このタイプのインターンシップは、一般的に選考の難易度は高くありません。短期間のプログラムなので実務を経験する機会はほとんどなく、学生は企業文化や仕事内容を知ることが、そして企業は優秀な学生を見つけることが主な目的となります。
プログラム(サマー/スプリング)インターン
春休みや夏休みを利用した数日~数週間のインターンシップでは、実際のプロジェクトに携わる機会が与えられます。このタイプのプログラムは選考プロセスがより厳格であり、倍率も高くなる傾向にあります。インターンシップの成果次第で内定に直結する可能性があることも、難易度が高くなる理由といえるでしょう。
長期インターン
長期インターンは、通常、数ヶ月から1年程度の期間を想定したインターンシップです。このタイプのインターンシップでは、学生はより多くの業務経験を積むことができ、企業は学生の長期的なポテンシャルを評価することができます。選考基準は企業によって異なりますが、実務に関わる基準が設けられている場合が多いです。例えば、特定の技術や専門知識、サークルやゼミにおけるプロジェクトマネジメントの経験など、職務に関連する能力が重視される傾向があります。
インターンの選考や面接のフロー
書類選考
インターンシップの選考プロセスは、まず書類選考から始まります。書類選考の目的は、応募者の基本的な情報や資格、経験などを確認し、その人物がインターンシップの職務に適しているかどうかを判断することです。
履歴書には、個人情報や学歴、資格、特技などを記載しましょう。また、特定のインターンシップに適したスキルや経験があれば、それを強調することが大切です。職務経歴書では、これまでのアルバイトやボランティア、サークルならびに部活動といった経験を具体的に記述し、その経験が今回のインターンシップにおいてどう役立つかを端的に説明します。
面接
書類選考を通過した候補者は、面接の段階に進みます。面接は応募者の人物像やスキル、インターンシップへの適性をより深く理解するために実施されます。
グループディスカッション
プログラム型インターンでは、グループディスカッションや集団面接が行われる場合があります。これは、多くの応募者を効率的に選考するためです。グループディスカッションでは、グループメンバーと協力しながら与えられたテーマや問題について議論します。この過程では、チームワークやリーダーシップ、コミュニケーション能力、問題解決能力などが評価されます。
面接
集団面接に続いて、人事担当者や現場の社員による個別面接が行われます。集団面接がなく、いきなり個別面接が行われるケースも少なくないでしょう。面接では、履歴書や職務経歴書にもとづいて、応募者の経験やスキル、インターンシップに対するモチベーションが問われます。また、応募者の専門知識や職務経験に関する質問がされる場合もあります。
最終面接
一般的な就活における最終面接は役員や社長などの経営陣が担当することが多いですが、インターンシップの最終面接は、マネージャーや部門長が担当するのが一般的です。
最終面接では、応募者のビジョンやキャリアプラン、インターンシップを通じて達成したい目標などが問われます。また、応募者の価値観や人間性に焦点が当てられ、企業文化やチームへの適合性が評価されるケースも多いです。
合否の決定
書類選考や面接の全過程を経て、最終的に合否が決定されます。不合格の場合は、そのインターンシップへの参加は叶いませんが、合格すれば晴れてインターン生としての活動を開始できます。
インターンの選考や面接のコツ
書類はしっかり準備しておく
インターンシップの面接を成功させるには、履歴書や職務経歴書の準備が重要です。これらの書類には、学歴や資格、これまでのインターンならびにアルバイト経験、特技や趣味など、自分を表現するための情報を記入します。どのような人物が求められているのか事前に調査し、その人物像に合致する経験やスキルを強調することが大切です。
自己PRや「ガクチカ」を話せるようにしておく
インターンシップの面接は、通常の就職面接よりライトな雰囲気に行われるのが一般的ですが、自己PRや学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)については、しっかりと話せるようにしておくのが理想です。自己PRでは、自分の強みやこれまでの経験、インターンシップを通じて何を学びたいか、どのように貢献できるかを明確に伝えましょう。「ガクチカ」では、学業や部活動、アルバイト、ボランティア活動など、何かに打ち込んだ経験を具体的に話すことで、自分の成長過程や価値観をアピールできます。これらの話は、いずれも事前に準備し、練習しておくのが望ましいです。
自己PRや「ガクチカ」では単に経験を羅列するのではなく、「その経験がどのように自分の成長につながったか」「インターンシップにどのように役立つか」を述べることが重要です。例えば「部活動でのリーダー経験を通じて、チームでの協働や目標達成の重要性を学んだ」といった具体的なエピソードを交えることで、自身の能力や特性を効果的にアピールできます。
自己分析・他己分析をしておく
インターンシップの面接で成功するには、自己分析と他己分析も重要です。自己分析では、自分の強みや弱み、興味、価値観などを深く理解する必要があります。これにより、面接時に、自分の個性や特技を的確にアピールできるでしょう。また他己分析、つまり他者から見た自身の人物像がどのようなものかを理解しておくことも重要です。これにより、企業のニーズに合わせて自分の経験や能力を伝えることができます。
業界・企業分析をしておく
インターンシップの面接では、業界や企業に関する知識も問われます。応募する企業の業種や歴史、文化、競合他社、業界のトレンドなどを事前に調査し、理解を深めておくのが望ましいです。このような分析を行うことで、面接時に企業への関心と理解を示すことができ、また企業が直面している課題に対してどう貢献できるかを具体的に伝えられるでしょう。例えば、最新の業界ニュースや企業のプレスリリースを参照することで、企業の現在の状況や将来の展望についての洞察が得られます。
企業に対する逆質問を用意しておく
逆質問は、面接官に対して自身の興味と真剣度を示す機会であり、企業やインターンシップへの理解を深めるための手段でもあります。よい逆質問ができれば、面接官にとって印象に残る存在になれるでしょう。
逆質問は、事前に企業やインターンシップに関する調査や分析を行い、具体的かつ意義のある質問を用意することが重要です。例えば「このインターンシップで得られる具体的なスキルや経験について教えていただけますか?」「過去のインターン生がこのプログラムを通じて達成した主な成果には、どのようなものがありますか?」といった質問内容が考えられます。
インターン面接の注意点
選考は厳格に行われる
インターンシップにおける面接選考の難易度は、企業によってさまざまです。人気のあるプログラムでは、応募者の能力や適性を見極めるために、選考フローが細かく定められているケースもあります。インターンシップだからと軽い気持ちで挑むのではなく、就活の面接同様にしっかりと見極められる意識を持って挑むのがよいでしょう。
就活を想定して挑むほうがよい
インターンシップの面接は、実際の就活を想定して準備しましょう。面接のプロセスや内容は実際の就活と似ている場合が多いため、インターンシップの面接を経験することは、将来の就活において非常に役立ちます。
インターンシップの面接では、職務経験の有無よりもポテンシャルや学習意欲が重視されるのが一般的です。しかし、面接の構造や質問の種類、企業が求める基本的なスキルや態度は、就活と共通しています。そのため、インターンシップの面接準備をする際は、就活で求められるレベルを想定するのが理想です。
インターンによっては高倍率となる
インターンシップの中には、特に人気のあるプログラムや有名企業が実施しているものなど、倍率が跳ね上がる選考があります。高倍率のインターンシップでは、企業から求められる基本的な資格や経験を満たしているだけではなく、ほかの応募者と差別化を図るための独自性や熱意をアピールすることが重要です。面接官が何を重視しているかを理解し、それに沿った自己PRを行いましょう。
専門性が求められる場合もある
インターンシップによっては、特定の専門性やスキルを求められる場合があります。特に技術系や研究開発関連のインターンシップ、あるいは特定の業界に特化したプログラムなどは、その傾向が強いです。専門性が求められるインターンシップでは、学業成績や関連プロジェクトでの経験、特定の技術やツールの使用経験などが評価の対象となります。
まとめ
インターンシップの面接に成功するためには、事前の準備が不可欠です。書類の作成から始まり、自己PRや「ガクチカ」の準備をし、業界や企業への理解を深め、そして適切な逆質問を行うことが、面接でよい印象を残す鍵となります。また、インターンシップによっては選考の倍率が跳ね上がることもあるため、就活を意識しながらも、インターンシップ特有のニーズを理解した上で面接に臨むとよいでしょう。この記事がインターンシップの面接を成功に導くヒントになれば幸いです。
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